『虎に翼』ロス
虎に翼、終わっちゃった。
史上最高と思えた『らんまん』を思いっきり超えてきた最高の良作だった。。。
実は司法試験合格を目指して一時期猛勉強していたので、日本初の女性裁判官なんて題材はアレルギー反応が強すぎて見る気は毛頭なかった。
そんなの自傷行為でしかないので避けようと思っていた。
でも、同僚の勧め通り見始めて本当に良かった。
想像通り序盤はアレルギー反応が出てしまったけれど、ここまで社会問題と女性固有の問題を全部全部扱って綺麗に回収した朝ドラに出会えて本当に良かった。脚本家にはあっぱれである。
生理痛と日常生活の両立の困難さ、妊娠出産、更年期障害、、、。
選択的夫婦別姓、性的マイノリティ、家制度、女性らしさ、男性らしさ、、、。
なんと言っても最後の最後に尊属殺人の最高裁判決を扱ったところには驚きが止まらなかった。
司法試験の勉強をしていれば誰でも知っている判決であり、その重さゆえ軽率には話題にしないわけだけど、まさかこれを朝ドラの題材にし、綺麗にエンタメとして消化し、視聴者に問題意識を提起する。
さすがに感服した。
そう、昔は直系尊属に対する殺人は刑が重かったんだよ、信じられないよね。
信じられないよねと思うことがほんの数十年前までまかり通っていたんだよ。
なんなら今だに同性婚も選択的夫婦別姓を認められていない。
トラちゃんが今の日本を見たら「はて?」が止まらないはず。
このドラマは結局全員主人公だったように思う。
全員の役に伝えたいメッセージがあり、そのキャラだからこそ刺さるメッセージだった。
昨日も袴田事件の袴田さんがようやく再審で無罪判決が出た。
これだって司法の限界を示している。
人が人を裁くことの恐ろしさを改めて感じる。
やっぱり法律家いいな、自分には法律家は無理だな、の狭間で揺れた半年間だった。
また1つ、良作に出会ってしまった。
はあ、トラツバロス。。。