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繊細という言葉は褒め言葉

今日は少し、心を解き放つシリーズより逸れた話をします。

私は小さな頃から「繊細だね」「優しいからね」そんな言葉を親や周りの大人にかけられることがありました。
でも実際の私は、自分に繊細さを感じていませんでした。親はどちらかというと強く生きてきたタイプ。なんでも言いたい事を言って、自分が第一だと信じて疑わない感じ。だからこそ、親の「繊細だね」は突き刺さりました。言葉の裏に「そんなことを気にしているなんて情けない。弱々しい」って意味を感じていたから。親の口癖は「強くないと生きていけない。世の中は弱肉強食なんだ」でした。

(ちなみに、「私ってガラス細工なの…」ってover the sun(Podcast)で堀井さんが老いについて冗談めかして言っていた言葉は最高だった。私もそんなふうに笑いに変えていけるようになりたい笑)

人の後ろに隠れる自分には気づいていました。どうしたって自分に自信が持てない。だから姉や友達の後ろに隠れている。言いたいことが言えない。
でも普通でいたいから、自分じゃない周りの声を自分の言葉のように言っていました。

家で絵を描いたり、音楽を聴いていた時の自分が一番楽でした。でも親はそんな私が自分達と違うから心配していました。活発な表現もしないし、じっと黙っていて何を考えているのかわからなかったのだと思います。

徐々に高校生、大学生になったら、繊細と言われる機会はなくなりました。自分としても、大人になって「HSP」という言葉が世の中に出てきた時、私は当てはまらないな〜と思うくらい、鈍感さや図々しさがあることはなんとなく感じていました。

でも、ふとした時に、自分の中の繊細さが垣間見える時はあるのです。相手の気を吸ってしまったり、些細な事に気づいて気にしてしまったり。そんな自分に人知れず悩んだりすることもあります。

そんな現象に「みんなそうだから」とまとめるつもりもないし、「私って繊細なんだ」ってヒロインぶるつもりもないです。

なぜなら「繊細さ」って超絶強みだと気づいたからです。今まで親から得ていた繊細の情報は「弱い」「強くない」「かわいそう」そんなネガティブな表現でした。

でも、私が技術職として仕事をしたり、茶道や華道の世界の先輩たちを見ていると、繊細さって超絶強みでしかないんですね。

例えば、白い紙に鉛筆で一本の線を書いてみた時、あなたはどれだけ綺麗に書けますか?私はあるアトリエで、油彩画家の人が、駅までの地図をチラシ紙に書いてくれた時、その一本の線の美しさに見惚れました。まるでチラシが芸術作品になった瞬間でした。

茶道では、お湯の温度変化や音の違いを感じれる人は、人の気も繊細に感じて芸術品のようなお茶を淹れてくれます。それは相手を癒し、生きる喜びを与えます。

繊細さって、何にも誇れる強みでしかない。繊細だという言葉に傷ついている人は、その強さに気づいてほしい。鈍感よりも繊細って強みがあります。1mmのブラックホールで地球の1/3が吹っ飛ぶくらい、小さなことは大きさを凌駕する瞬間があります。その1mmの違いに気づけるあなたは最強な人です。


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