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ウエダアオイさんの「空」についてさらに語りたい

つい先日から、いきなりnote.でウエダアオイさんについて語りだした初心者としての感想文がこちらです。

さらに2曲目の語りときて

次は3曲目と順調にいけば…というところなんですが、ギターも歌も練習が捗らなくて次に行けてません。歌が難しいんですよ。女性曲なので原キーは諦めてオクターブ下でいってますけど、良い低音としっかりした裏声を使われてるので、地声と裏声の部分を自分の今出せる音域にどう上手く当てはめるか。そしてギターもコードを雑に拾ってピックで弾くのはなんとかなりますけど、聴き込んだら色々気になりますよね。CなのかC7なのかCadd9なのかとか。

といったところで「空」も毎日視聴しています。

さてこちらの動画は、カノエラナさんとのツーマンライブ後の熱いトークになります。たこ焼き屋のおばちゃんのエピソードも良かったですが、憧れのカノエラナさんとツーマンライブ、本当に良かったですね。それにしても既に仲が良くて話が盛り上がって開催じゃなくて、推しに遭ってキョドるぐらいの状況で、何故ツーマンライブ可能だったのか?不可解…ではなく、
実力派新進気鋭の新人だからですね!!
そしてカノエラナさんについては、シンガーソングライターになる切掛であり強い憧れが語られています。確かにギター弾き語りシンガーソングライターというスタイルや、自己紹介の曲があったり影響は感じますね。

それを踏まえて、改めて「空」の歌詞について見直してみました。
そうすると「雲の上の歌を聴いて 刺さる文を書きたい」というのは、カノエラナさんみたいな歌を作りたいけど作れない、作れっこ無いやん!みたいな苦しみ悩みが具体化してきます。
そうすると、「あぁ 空になりたいな」は雲の上の歌を作れる空=カノエラナさんみたいになりたい、なれなきゃシンガーソングライターとして仕事にして生きていけない、という事で、「あぁ 広くなりたいよ」は、もっと歌もギターも音楽作りやライブパフォーマンスとか色々と能力が欲しい、という切望であり、「あぁ 何も無くなった 空っぽだ」で、自分の無力さを痛感している辛さが滲み出ています。
最初に読み込んだ時より具体化に辛くなってきましたね…。そこに続けて、誰かが泣いていようと見向きもしないドロドロの世界とか、絶望的です。だからこそ、呪詛の言葉を吐かずに留める優しさ強さに救われます。僕なら世を恨んでしまいそう、というか実際に恨んでいる氷河世代オッサン世代なので。じゃあ今の若者が輝かしい未来に満ちた世の中かというと、全然そうじゃないのはよく解ります。むしろ今からの半世紀を生きる事になるのは申し訳ないとも思ってしまいます。

実際にウエダアオイさんも、音楽を嫌いになった時の曲、というタイトルで弾き語り動画も出されています。それでも情熱と優しさを失わないのは素敵です。
これから売れて、目標達成してお金持ちになったら満たされてこんな辛い気持も消え失せるかというと、付き合い方が解ってくるだけで何歳になっても消えないと思います。明るさも愛嬌もあるウエダアオイさんですが、恐らくは生来繊細な所があるでしょうし、尚更と思います。
こんな世の人々に向けて一般化していない、極めて私的な詞に強く惹かれるのは、じゅうぶんに刺さる文を書かれて、僕には忘れられない歌を歌ってくれるシンガーソングライターです。

そしてライブ動画を繰り返し観ていると、このカッコイイ感情表現溢れる奏法についても語りたくなりました。

まず一番わかり易いのはレフティーギターです。そしてナイロン弦、指(爪)弾き。ナイロン弦はクラッシックでもフラメンコでも指で弾くので、専用のマニキュアや色々な工夫があるようです。ゴンチチのゴンザレス三上さんはピックでメロディー弾きされてますが少数派です。ウエダアオイさんはしっかり両手にネイルされて爪で弾いています。
鉄弦のアコギでは指の腹で弾いたりピックが殆どで、他にもサムピックや指先に着けるピックも有るにはありますけど殆ど使われていません。僕は左利きの右ギター弾きで、右手の不器用さが酷いので指弾きアルペジオも、ピックで弦を弾き分ける事も殆ど出来ませんでした。二十代の頃よりは右手が動くのでこれから練習したい所ですが、それでもアルペジオとストローク弾きの音量バランスは大きな問題だと思います。サムピックは親指の爪側が振動で痛くて僕には辛かったですし、ストロークとアルペジオ両方行けるとはいえ親指以外の指の腹で弾く音量とピックの音量は差が有り過ぎると思います。だからと言って鉄弦アコギを爪で弾くのは相当準備と補修が必要になりそうです。鉄弦アコギをピックでアルペジオし続けてる弾き語り奏者って居ましたっけ?やり難いんだと思います。技術的にも、音的にも。
でも、ストロークもアルペジオも垣根なく自由に切り替えて弾けたら自由度が格段に広がりますよね。
そこへナイロン弦にネイルの爪での指弾きというウエダアオイさんの登場です。曲のジャンルはフラメンコではありません。教則本や動画でも、左右だけじゃなくて技法的にもかなりの少数派で習得し難かったと思われます。結果、アルペジオもストロークも、進むも止まるも組み合わせ自由、両手ともギターに縛られず、しょっちゅうギターから離れて自由に使われています。「布団の上で歌を書いた 黒くなった手のひら」では左手をヒラヒラしています。ピックも無いので本当に自由に表現されています。特にライブ動画の音で好きなのは、0:47の所でディレイ気味のストロークで、耳で聴くと指を熊手のように開いて爪でギャリッと弾くフラメンコの技法かと思ったら、後ろに倒れそうになりながらアップストロークを爪でゆっくり気味に引き上げてる所で、動きのシルエット的にもカッコイイ辺りですね!
ともかく、アルペジオと、ストロークの垣根を越えて、両手共にギタリストにも縛られていない自由な感情表現の、顕れる素晴らしい弾き語り奏法だと感じました。
そもそも普通の鉄弦アコギにピック弾きでも、弾き語りは1人バンドのようなもので、ボーカルとバンドメンバーのように歌い手とギターの一体感があり、ギターは単なる伴奏ではなくて歌の一部となる感情の発露になります。僕自身もかつて一番弾いていた頃、弾き語りに慣れていた頃にはギター無しでは体の一部が無いような歌い心地になっていました。
ウエダアオイさんの左利きの左手から自由に表現されるアルペジオ、ストローク、メロディー弾きが感情表現の強い歌を生み出していると感じます。
歌い方も、綺麗な発声と音程よりも色んな感情の発露がある非常にエモーショナルな歌い方で最高です。

これを書いている2023年冬には大阪と東京と精力的にライブ活動されています。その後に期待したいのは、You Tubeにも発表されている新曲も含めての次のアルバム発表に期待したいです。僕はライブにもそうそう行けない所在地ですが、音源発表を楽しみに応援続けたいので、活動の発展成功を願っています。

またしても駄文長文失礼しました。

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