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個人的アコギ弾き語りの好みとウエダアオイさんについて語りたい

反骨心や負の感情を音楽にして…ってロックですよね?今観ているアニメ「ガールズバンドクライ」の主人公はかなりぶっ飛んだロックっぷりで楽しく視聴しています。このところのバンドアニメ、ぼっち・ざ・ろっく!も、MyGO!!!!!もネガティブ感情の発露や昇華が取り入れられています。漫画では、「ふつうの軽音部」も楽しみですね。
でもそんなネガティブ感情の音楽はロックだけじゃなくフォークにも有ります。寂しくジメジメ歌うだけじゃない、ギターも歌も全開で歌うアコギの弾き語りも存在していました。河島英五さんのファンだったり弾き語りが趣味だった過去もあり、アコギの弾き語りは僕にとって特別なものだと最近気づきました。河島英五さんの後は山本まさよしさんぐらいしか深く聴くことが無かったので、自分の中でアコギ弾き語りが特別だと自覚していなかったのです。
そしてアニメや漫画の世界かと思うようなロックな生き方をしている実在のシンガーソングライターを今まさに追っています。
「汚い感情、褒められない思い出をいかに小綺麗にするかが 私(ウエダアオイ)の音楽ですよ」
そんな歌詞を多彩なアコギに乗せて強く歌えるシンガーソングライター、ウエダアオイさんに出会って、こんな負の感情を歌い上げる歌手に出会えたのは僥倖でした。
自分自身は独学5年のド素人だった上に、二十年ぶりに再開して劣化もしてるのに偉そうに語って申し訳ないですが、弾き語りを聴く側の好みとしての語りをご容赦いただきたいです。

弾き語りを演る魅力
アコギを抱えて一人で歌う事の魅力は、「自由と快楽」だと僕は思います。
自由というのは一人で弾くので完全に自分のペースで、何の曲をどんな風に弾いて歌うのか人の意見に気兼ねしないところです。もちろん人に聴かせたいとか人から評価されたいとなると、聴き手とかお客さんも気にしないといけないんですが、そこもお客さんに対しての自分だけの意見や好みを提供する事になるので、大勢でやる場合とは違った魅力だと思います。バンドやオーケストラやデュオなんかは上手く行った時の一体感も別の魅力でしょうけど、また別の魅力として。それに弾き語りは自分の歌とギターの一体感という合唱にも似た気持ち良さが有ります。弾き語りに慣れるとカラオケで歌っても物足りないぐらいの体になるのです。ギターと自分とのデュオ、一人でやっているというより相棒と二人でやっているような気持ちでした。
あと快楽については、アコギの弾き語りは特に他の楽器に比べて生楽器を体に抱えてる部分が大きいんじゃないかと思うんですが、ギターを鳴らすのが体感的に気持ちいいんです。綺麗な調音をしてしっかり押弦してピッキングもばっちり、リズムもブレないとなると、良い鳴りのアコギの響きが体全体に伝わってきて、ほんと気持ちいいんですよね。エレキ楽器が好きな音をアンプから出して全身に浴びるのも良いんでしょうけど、アコギの鳴りの良さは聞き手に伝わる倍音含めた鳴りの良さだけじゃなくて、振動込みで弾き手だけに伝わる鳴りの良さが最高に気持ち良い物だと訴えたいです。そういう意味でアコースティックベースも気持ち良さそうな楽器だと思ってます。
さらに「弾き/語り」の弾きだけじゃなくて語り、つまり歌も気持ち良さの追求が有って、上手く歌声が響かせられたら一人で歌っていても合唱しているような重なり感のある音が頭に響いて、そこも歌がやめられない所です。
音がしっかり重なると倍音が増幅するような響きが有って、音叉でチューニングする時に2本の弦の音を合わせるのを繰り返すんですが、音が合わない所から音が近づくに従ってうねりが出始めて、さらに長いうねりが短くなって、音が完全に合うと響きが増した長い音になるのです。
歌の練習の際に、車や自宅のスピーカーから音源流して歌ってメロディーを覚える時の僕のやり方として、最初は音量大きめで合わせて歌って、音程がしっかり合うとチューニングの時と同じように倍音増しの響きが出るのでそこまでやってメロディー覚えて、次は音源の音量を出来るだけ下げて歌って一人の歌声の響きが増すように練習するという方法を自己流でやっています。音楽の記憶力が低いので歌える歌はなかなか増えませんが、方法はそれなりに間違ってないと思っています。
あと、僕自身は中高大と柔道部で、弱くとも部活だけとはいえ本当に好きでやっていましたが、どんなに好きでも勝ち負けがキッパリ出る残酷な世界でもありました。歴史の知識も技の工夫も理念も想いも全て「強い弱い」で上下がついてしまう、負けたら劣っている、弱ければやりたい事は1個も出来ないものでした。それでも一人ひとりの意思でやり続ける価値はあるのですが…。音楽も同じように生まれ持ったものや経歴の差も出やすいかも知れませんが、歌声に乗せる感情や歌詞に込める考えまでは否定されない、やりたい事は貫けるのがとても良い趣味だと思ってやっていました。

弾き語りを始めた動機と再開した動機
大学に行っていた90年代中頃から後半にかけてカラオケがかなり流行っていて、そうなるとそんなに流行っている訳ではない歌手のファンとしては、歌いたい曲が無いので残念な訳です。いや残念というよりも、世間への怒りというか鬱屈というか、「流行っている曲よりもっと素晴らしいこの曲を歌いたい!」という衝動が強過ぎたんだと思います。アコースティックギターを選んだのは、貧乏学生だったので機材をたくさん買わないといけないエレキギターは無理だと思ったのと、周りに楽器をやっている人が全く居なかったので、一人で弾き語るしか無いしエレキはバンドのものと思ったからでした。
それから5年ぐらい独学で、教則本だけを頼りに弾いて上達が遅かったものの楽しんでいました。就職を期に20年以上疎遠になって、昨年再開したのでした。
再開のきっかけは、まず最初にtoybeeというバンドのファンになり、ファンの方々と交流して久しぶりにギターの話をして少し気持ちが盛り上がり(ただし周りは皆キャリアも腕も上なのとエレキの方々)、次に動画を巡っていて好きな歌手やバンドの弾き語りカバー動画を観た時に、自分好みの物が殆ど無かった事への怒り…いや怒りは言い過ぎか、とにかく不満が募ったのでした。元々メジャーの中のマイナーな歌手のファンなので、そういう歌ってみた動画も少ないから好みのタイプの弾き語りが見つからなかったんだとは思います。ギターは上手いけど歌に力が入ってないとか、ギターのピッキングが不十分でアコギの響きがなんか違うとか思ってしまいました。そんなに言うなら自分はどうなんだと言われれば、全然出来ないんですが。

好みの弾き語りスタイル
歌もギターも、全力を出したい時に出せる、出していると感じられたら良いです。歌は音程やリズムが正確とか音域が広いとかありますが、音量の大小に関わらず声がよく響いて出せていれば、いざという時に必死に歌われていれば特に好きですね。あと無自覚だったけど最近解ったのが「感情が出ている」のが大きいです。曲を聴き込んだり歌詞を読み込んだり言動や人となりを知るにつれ、曲と歌い手、作り手の思いに乗っていければ嵌っていくと思います。ギターに関しては綺麗な和音が基本ですけど、いざという時は弦も切れよとばかりに強く弾ける人が理想です。ピックストロークもアルペジオも、強弱やパターンが豊富だと尊敬します。アコギの生音の鳴りの良さを追求してるなぁって音が出ていると嬉しくなるのですが、弦をボディに対して垂直方向に弾いてると良い音が出るのです。ピックのストロークが純粋に水平方向だと気の抜けた音がするので、強く弾く時はピックがボディを擦るぐらいで斜めに斬り込んで弾いて欲しいです。弱くしか弾いてないとか普段エレキしか弾いてないとかだと、アコギだけどアコギっぽくない音がして残念です。あと本当に個人的な音の好みで低音の響きが良いと最高です。

そんな個人的な好みから漠然と考えた理想の歌手とは…

『ぼくが考えた最強の歌手(表)』
凄く綺麗で似た人が居ない唯一無二の歌声
自然や思い出を歌う染み入る歌詞
音楽系の高校大学を出ていて理論も技術もばっちり
意思が強くて自分を貫いている
大人しいビジュアルから爆発的実力
世の中の流行を追わない
いざとなれば生声生音アカペラでもホールで歌える
いつまでも全力で歌い続けられるスタミナが凄い
長く活躍して一生聴ける
『ぼくが考えた最強の歌手(裏)』
とにかく力強くて個性的な歌声
人生の泥沼や後悔など裏面を歌う共感出来る歌詞
独学で叩き上げの実力派
一人で我が道を行くタイプ
特徴的過ぎる派手なビジュアル
流行りの綺麗な曲とは違う独自路線の曲
路上てもどこでもライブ出来る
他の出演者や観客を圧倒する歌唱力のすごい圧と存在感
長く活躍して一生歌い続けてる

これ表は完全に遊佐さんですね。音楽の趣味が固まる前から聴き続けてるから影響大きいですけど、知名度の低さ以外はやっぱり完璧で、知名度の低さすら自分だけが知っているすごい歌手という独り善がりの優越感に繋がりかねません。裏と表の両方に跨る存在が河島英五さんです。早逝が残念過ぎます。表の遊佐さんの真逆の存在みたいなシンガーソングライターがもしいるならば、陰陽の極相でカッコよくて良いけど、音楽の趣味が広くないし、基本的に好みの幅が狭いので、そんなに簡単に見つかるものじゃなかったです。アナム&マキがかなりそういう存在かと思ったんですけど解散してしまいました。去年からtoybeeはかなり好きになりましたけど、バンドはまた別の話として。

ここが凄い好き!ウエダアオイさんの弾き語り
そんな僕の無責任な願望、小学生が考えた最強の歌手をついに発見しました。アニメでもVチューバーでもない実在のシンガーソングライター、ウエダアオイさんです。

・レフティーギターの弾き語り、青髪ピアス、飼ってるのはミーアキャット、色々特徴的過ぎてヤバイです
・歌詞が嫉妬や怒りや自己肯定感の低さネガティブさを押し出しまくり、素直とか超えてる
・ギターがピックじゃなくて爪弾きなのにパワフル、アルペジオと切り替え組み合わせ自由
・ギターの奏法バリエーションが凄く豊富でしかもそれぞれの一曲一曲に詰め込んでくる
・弾き語りしながら喋りや身振り手振りを入れて演奏中断しても曲は中断せずにリズムキープ出来ていて凄い
・歌声の響きが凄くて大阪プロレスのイベントで歌唱力お化けと紹介されたこともあるとか?
・ギターの音作りや演奏がベース低音の工夫が凄くて聴き応えがある
・You Tubeやツイキャスの喋りがいかにも男受けする女の子らしいというより、ガラが悪い系なのに育ちの良さがある不思議さ
・弾き語り経験の豊富さと生来の気の強さか、治安悪くなりそうでも客あしらいが上手い
・ネットのエゴサが凄くて、フルネーム書き込むと確実にイイネされてビビる事になる
・この上品な息苦しい世相に反して酒タバコを貫く気骨がある
・ホントの本当に酒飲み(ストゼロとハイボール)
・いい感じのキャラクターのイラストが描ける(絵日記や告知で見られる)
・バイトは若い女性に珍しくゴミ収集(お疲れ様です!)
・ギターも歌も、1年前の動画と比べて格段に上手くなってるので、成長がチートっぽい

うーん、これが創作だったら設定盛り過ぎじゃないですか?書き出してみてなんだか楽しくなってきました。

終わりに
音楽は柔道より勝ち負けがはっきり分かれないので平和な趣味と言いましたが、仕事だとしたらこんな怖いことは無いとも言えます。大会に優勝しました、実績を積んで企業に就職です、とかの見える形じゃないところで売れていかないと続けられないしたら…そんな世界でお客に媚びず、流行を追わず 貫いて活動を続けて欲しい、そんなシンガーソングライター「ウエダアオイ」さんについて語ってみました。



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