独り言2
久しぶりにお酒を嗜み、少しばかり酔ってしまった。そんな時に、尊くて愛しくてたまらないあなたが目の前にいるなんて。
「私ね、あなたが思っている以上にあなたのことが好きなの。」
「もっと教えて。」
床にへたり込んだ私は、椅子に腰掛けた彼のお腹に顔を埋める。彼の匂いと体温が私を包んで、暖かい手が優しく髪を撫でる。なんて心地いいんだろう。心臓の音が心地よく響いて、髪を撫でてていた手は頬を包む。このまま溶けて、一つになってしまいたい。
「あなたになりたい。」
あなたになりたい。美しくて、芯があって、正しくて、力に満ちたあなたに。愛おしくてたまらないあなたの、理想的な彼女とか奥さんにはきっとなれない。それならいっそのこと、あなたになりたい。尊敬して愛おしくてやまないあなた自身になりたい。
重なって、溶けて、混じって、あなたになりたかった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?