【日記】夫の味噌汁
夫が味噌汁を作ってくれた。
具は、豆腐とネギと海苔。
私は日頃豆腐とネギとワカメ、麸、玉ねぎ等で味噌汁を作るので、夫の「海苔」という選択には驚いた。彼の実家ではよく食べるらしいし、コンビニでも売っているらしいけど、私の身の回りでは見たことがなかった。
あおさ汁みたいなもんか?あおさ汁も飲んだことない。あおさってなんだ?
空のあおさを知る人よ
はい
いつもは家事分担的に私が料理を担当しているし、夫は普段そこまで料理をしない人なので、どうなるかな〜と思いつつ任せた。
本だしがどこにあるかを聞かれたので、ここだよ〜んとふざけながら伝え、あとは趣味の絵を描いて待った。
だしをどれくらい入れたらいいかを聞かれたけど、私はいつも目分量で適当に作っているからどう伝えたらいいかわからず、小さじ2杯くらいなんじゃない?とでまかせを言った。
夫は素直に「はーい」と言って作り進めた。いいやつだな。
慎重に、何度も味見をして味を調節しているようだった。
実際に見てたわけじゃないから断言はできないけど、時々ズズ…と汁を啜る音が聞こえたので、がんばってるな、と思った。
「どうよ」とキッチンに声をかけると「少し濃いかも」と返事があった。その後も啜る音が聞こえ、しばらくして料理は終わった。
炊き忘れていたご飯も夫が炊いてくれたので、晩御飯にした。
味噌汁は私が作るものよりも色が濃く、大丈夫かな?と少し不安になった。
啜る。
うまい。
実家のような安心感のある味だった。
正直私が作るより全然美味しかった。なんなんスかこれは。
美味しかったので味噌汁のおかわりをしてしまった。
私が作るのと味が違いすぎてなにか別のものを入れたのではないかと…ドーピングを疑った。けど別に何も特別なものは入れていないと言っていた。
ホントかよ…
ここにきて料理の原点に立ち返る。
私は頻繁に料理をするので、1回1回をいかに手軽に素早く作り追えるかの方が大事で、味噌汁の味見や、ましてや味の調整などしないようになっていた。
味が薄ければ健康志向だね!でいいし、濃ければご飯がすすむね!でいい。
食べるための料理というよりは生きるための料理。
ある程度の味でお腹が膨れて、そんでもって明日のお弁当にも入れられたら便利だよな、くらいのスタンスで料理と向き合ってきた。
夫は料理初心者なこともあり、全ての工程が丁寧で基本から外れず、ちゃんと味の調整までする。素晴らしい。
私はたぶんこれからもずっとそんな丁寧にはやらんけど、夫には是非丁寧な料理を続けて欲しいと思った。
夫に「料理が丁寧だからこういう基本的なものがめちゃくちゃ美味しくなる」という旨を伝えたところ、彼は「超熟ちゃんは毎日料理してくれてるじゃん」と褒め返してくれた。
わかってンじゃん……………………
そういうことなんだよね。
私と夫の料理は同じ料理というカテゴリに属しているけど、目的が全く違うわけ。
もうみんなわかるよね。
夫は回数が少ない分丁寧な料理を。
私は回数が多い分手早く品数を揃えられる料理を。
適材適所。
十人十色。
魑魅魍魎。
戦国無双。
素晴らしいよね。
こうやってお互いを尊重しあえたら、それが一番いいよね。
もうわかるよね。
パンドラの箱は空いちゃってるんだよね。
そんな幸せな私を裏から操る組織………それが
フリーメイソン
信じるか信じないかは、 あ な た 次 第
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?