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神奈川県立精神医療センター 「職員による患者への虐待と思われる事案の発生について」 2024/5/9

 2024(令和6)年5月9日に発表された神奈川県立精神医療センターの「職員による患者への虐待と思われる事案の発生について」の各報道のまとめ。


記者発表資料

2024.05.09 記者発表資料「職員による患者への虐待と思われる事案の発生について」

https://seishin.kanagawa-pho.jp/data/media/20240509_gyaku.pdf


発表要旨
患者から相談があった。
発表時点では虐待との認定はされていない。
今後調査をおこなう。

精神医療センターの職員(看護師)による入院患者への暴言など、心理的虐待と思われる事案を確認したので、

こうした事案を確認した時点で、虐待認定の有無に関わらず、速やかに公表することとします。

今後の対策
必要な調査を行うとともに、


精神科病院における虐待通報窓口の設置について

精神保健福祉法の改正により、令和6年4月1日から、精神科病院の業務従事者により虐待を受けたと思われる患者を発見した者は、速やかに県や政令市に通報することが義務付けられます。
また、虐待を受けた患者は、県や政令市に届け出ることができます。
横浜市、川崎市、相模原市に所在する精神科病院における虐待については、各市が通報等の窓口になります。

横浜市では、精神科病院における虐待の未然防止や早期発見の取組を進めるため、虐待通報窓口を開設し、通報や相談を受け付けます。

対象者

(1) 横浜市内の精神科病院で業務従事者による虐待を受けたと思われる精神障害者を発見した方
(2) 横浜市内の精神科病院で業務従事者による虐待を受けたご本人



各新聞社の記事

記者発表資料以上の内容は別途引用した。引用部の太字は筆者による。

掲載記事が削除されたものに関してはウェブ魚拓を追加した(2024/10/7 追記)

16:33 埼玉新聞、福島民友新聞、沖縄タイムス



新聞各社は共同通信社の配信とおもわれる


 神奈川県立精神医療センター(横浜市)は9日、60代の看護師が自傷行為を繰り返す20代の入院患者に対し「なぜ自分の身体を傷つけるのか。そんなにしたければ、山奥ですればいい」などと暴言を吐いていたと発表した。

 センターによると、3日、看護師が患者を看護している際に暴言があり、患者が看護師の上司に相談したことで発覚。センターは心理的虐待に当たる可能性があるとして、精神保健福祉法に基づいて7日に横浜市の虐待通報窓口に連絡した。

 センターは必要な調査をするとともに、職員への指導や研修を通じて患者への虐待防止を図るとしている。


16:46 産経新聞

5/10 01:02 に続報あり


19:33 NHK

看護師が患者に暴言を吐く心理的虐待の可能性がある行為があったことが明らかになりました。

看護師が自傷行為を繰り返している入院中の20代の患者に対し、「なぜ自分の体を傷つけるのか。そんなに自傷したければ、山奥ですればいい。特攻隊に行ってきな」などと暴言を吐いたということです。

看護師は、病院の聞き取りに対し、「多忙のなか自分の気持ちに余裕がなかった。患者が自傷を繰り返すことにストレスを感じてそういった発言をしてしまい申し訳なかった」と話しているということです。


19:55 毎日新聞

入院患者に対し、心理的虐待の疑いがある暴言を吐いていたと発表した。

センターによると、看護師は3日、病室に呼び出された際に精神障害を抱えて自傷行為を繰り返す入院患者を「なぜ自分の身体を傷つけるのか」と諭した。その上で「山奥ですればいい。特攻隊に行ってきな。ウクライナに行ってきな。戦争や災害で命を落としてしまう人はたくさんいる」と発言したという。

看護師は暴言を吐いたことを認め、現在は勤務から外れている。「多忙で自分の気持ちに余裕がなかった。自傷を繰り返すことにストレスを感じていた」と弁解しているという。

全職員に対して患者への虐待を見聞きしたかについてアンケートを実施する。

毎日新聞は蓬田正志の記名付き。


20:06 テレビ神奈川

センターによりますと、5月3日午後、60代の看護師が20代の入院患者にナースコールで呼ばれケアにあたりました

その際、看護師が、「なぜ自分の体を傷つけるのか。 そんなに自傷したければ山奥ですればいい。 特攻隊に行ってきな。 ウクライナに行ってきな。 五体満足で生まれてきたのにあなたは自傷して、戦争や災害で体が不自由になったり命を落としてしまう人がたくさんいるのに」など、患者に対して暴言を言ったということです。

傷ついた患者が自ら看護師の上司に相談して発覚し、

看護師は、「多忙な中で気持ちに余裕がなかった」と暴言を認めていて、現在は勤務を外れているということです。

県立精神医療センターの田口寿子所長は、「非常に残念で申し訳ない。 心を引き締めて日々の診療にあたりたい。 万が一あってはいけないが、患者や病院のために虐待が疑わしい事案があれば声をあげてほしい」と呼びかけています。

ことし4月、精神保健福祉法が改正され、精神科病院における虐待通報が義務化されています。


21:02 東京新聞

市は今回のケースを調査し、虐待の事実認定を行う。センターは、暴言が患者の尊厳を傷つける発言だったとして、看護師の処分を検討している

東京新聞は志村彰太の記名付き。


21:39 千葉日報


21:49 神奈川新聞

暴言があったのは今月3日で、看護師が入院患者を病室で看護している時だった。自傷行為について「戦争や災害で体が不自由になったり命を落としたりしてしまう人がたくさんいるのに」「特攻隊に行ってきな」「ウクライナに行ってきな」とも発したという。精神的な苦痛を感じた患者が当日、看護師の上司に相談して発覚した。

「多忙な中で(患者から)ナースコールを受けて気持ちに余裕がなかった。患者の日頃の自傷行為にストレスを感じていた。大変申し訳なかった」などと話しているという。同センターは、過去にこの看護師による同様の事案は確認されていないとしている。

所長は「申し訳ない」…処分を検討


21:57 共同通信


5/10 01:02 産経新聞

16:46 の続報記事

「ウクライナに行ってきな」などと言っていたことが分かった。ほかに「特攻隊に行ってきな」との暴言もあった。

看護師は聞き取りに対し、多忙で気持ちに余裕がなく、患者に自傷行為を繰り返してほしくないという思いもあったと説明。

センターは他にも虐待が疑われる事案がなかったか全職員にアンケートを実施する方針。


5/10 10:19 MEDIFAX web


5/13 08:52 読売新聞

日常的に自傷行為を繰り返す20歳代の入院患者に対し、「そんなに(自傷)したければ、山奥ですればいい」「特攻隊に行ってきな」などと暴言を吐いたという。患者が別の看護師に相談し、判明した。

同センターの田口寿子所長が入院患者に謝罪した。


資料等

神奈川県の精神保健医療の現状

https://www.pref.kanagawa.jp/documents/92225/shiryo5.pdf


横浜市精神保健福祉審議会


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