ともだちの命日


ちょっぴり話の長い記事が続いたので(ちょっぴりどころじゃない)
今日はただの日記にしよう。


今日は朝起きたら頭が重かった。
ずーんと、のしかかる、圧。

頭まるごと真空パックされているかのような
鈍い痛みもある。

あぁこりゃ低気圧だなぁ。

私は今フランスに住んでいて、
日本で暮らしていた時に比べると爆弾低気圧とかが無いように思う。
幸い台風もほぼないし。

けれど今日から私の住む地域は雨予報が続く。
さすがに重たい雨の始まりは、気圧の変化にやられる。

ここ1ヶ月ほど、親友のひとりと運動部を発足して
毎週木曜日はLINE通話とYouTubeで欠かさず一緒に運動や筋トレをしているんだけど(えらい)
今日は起き上がるのもしんどいなぁ、連絡しようかなぁ・・・と
スマホに手をかける。

親友から「今仕事おわった、明日じゃダメ?」と連絡が入っていた。
あー、よかったー。ちょうどよかった。と力が抜ける。

スマホのロック画面を見ると「10月18日」。



今日は私の幼馴染の命日だ。



あれから3年が経った。


ツイッター(いやXか)を開くとトレンドに彼女の残したアーティスト名があった。

#赤い公園


このハッシュタグにはたくさんの人の想いがぶらさがっていて
彼女の残した功績と、栄光をまざまざと思い出させる。



彼女は自身がアーティストでもあり、作曲家、音楽家だった。

ハロプロやSMAPの作曲を手がけたり、その才能は多くの業界人にも認められ、数々の名曲を生み出した。


それは現に多くの人の心に残り、こうしてたくさんの人に思い出されて、惜しまれて、愛され続けていて。私は友達として変わらず誇らしい気持ちでいる。


けど、やっぱり思い出すのは小さな頃の、
無名で、言葉も話せない、「ともだち」なんて意味も分からない
ただの少女であったわたしたちの時間。

お互いに生まれて初めて出来たともだちで、

家が2つ隣で、同い年で、たった2歳で出会って、一緒に成長した。

あそぶときはいつもくっついて、
どちらかが転べばもう片方も転び、
同じ膝に同じ傷跡を残したし、

身長はずっと一緒に伸び続け、
亡くなるその日まで、どちらかが伸びればまたどちらかも伸び、
ずっと同じ身長で育ってきたのに彼女は私を「大女」と言い、
そんな彼女も間違いなく「大女」だった。

運命のような、"ニコイチ"のような存在だったから、

やっぱり喪失感は強いし、
いまだに実感があまりない。

対局だけど、どちらも本当のこと。


3年前、亡くなったことを知ったのは
スマホのニュースでのことだった。

偶然か、はたまた運命か、
今日一緒に運動をするはずだった親友とディズニーシーに遊びに行った時で、
アトラクションから降りたあとに、不意打ちで入ってきた悲しい知らせだった。


これは誰にも話したことはないけど、
当時この出来事に対して2つの気持ちが芽生えた。



「とうとうこの日がきちゃったか」

という気持ち。


もうひとつは

「おつかれさまでした」

という気持ち。



とうとうこの日がきちゃったか、に関しては
予測していたわけでは決してないけれど、
少なくともそんな脆さを常に纏う彼女だったから。

だからいつも話すときは「がんばって」というフレーズは避けたし
ばいばいするときは「元気でいようね」とお互いに言い合った。


もうひとつの
おつかれさまでした、は

この世で生きることが
とてつもなく難しくて、覚悟の要ることだと
私も知っているから。

先日話した私の話にもあったように、
感受性が強すぎると、この世は刺激が多すぎる。

そして、彼女はそんな私以上に感受性が強くて
昔から私よりももっと弱音吐きで、泣き虫だったから。

だからその"選択"は、
彼女の選んだ終わりは、
言葉にはできないけど、納得してしまうの。
人には理解してもらえないことかもしれないけどね。
きっと冷たい人だと思われてしまうかもしれないけどね。

ただ、おつかれさま。と心が言った。


と、そんな物分かり良いかんじで、話しているけど
無論、いない現実を見るのは結構しんどい。

ツイッターのトレンドは、とっても嬉しいことだし
私は行けないけど多くの人が献花している姿を見るのもありがたい。

だけど、まだ曲は聞けないし、
感情をひっぱられるような記事や言葉は見ない。


あえてこの感情を整理することも、
綺麗に思い出にして進むことも、
蓋をして進むこともしないでおこう。



そんなこんなで今日は1日中頭が痛くて、布団の中で過ごした。
体調不良ってここ数ヶ月ほぼなかったから、
久々にゆっくり休めてよかった。



今年の健康診断、私はまた身長が伸びてたよ。
(31歳、まだ成長期)


きっと彼女も伸びてるね。



おやすみなさい


2023.10.18

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