見出し画像

Hanaito喫茶 夜の珈琲 #61

こんばんは。

初夏かと思うくらい今週は暖かかったですね。ヒートテックはもう必要なさそうです。今日の雨で少し冷えましたが、羽織を工夫すれば下に着込む必要はもうなさそうですね。

植物も元気になって、緑が増えてきたように思います。去年は二十日大根やねぎをプランターで育てました。家で好きな時に少し使えるのはとても便利でしたし、すくすくニョキニョキ育っていくのがかわいらしく大変癒されました。今年も何か育てようと思います。なにがいいかしら。今からわくわく悩んでいます。


さて今夜は、Kate Bollinger の『Feel Like Doing Nothing』です。


私のApple Musicは私の好みをわかってくれているので、「あんたの好きなアーティスト、新しい曲出したよ。聞く?」と紹介してくれます。AIって本当にすごいですね。今夜の曲もApple Musicが教えてくれました。

呟くように、音を飲み込むように、口の中で出されたこの声が大好きです。軽くって、上手ですよね。大きい声を出さなくても鳴っている声って気持ちがいいです。


みなさんは歌を歌う時、なにを考えて歌いますか?
「上手に歌う」ってどういうイメージでしょうか?

音程が合っていること?歌詞を間違えないこと?高い声が地声で出ること?大きい声が出せること?
上手に歌うってなんなのでしょうか?


私は【自分のイメージした景色がどれだけ正確に伝えられるか】だと思います。


【自分のイメージした景色】、【伝えたいこと】を【正確】に伝えるためには確かに技術が必要です。しかし、教えられなくても、人間は悲しい時に悲しい声が出るし、嬉しい時には嬉しい声が出ます。意識せずとも自分の気持ちが伝わる声で話します。

ということは、もともと【自分のイメージした景色がどれだけ正確に伝える】技術を持っているはずなのです。

なぜか【話す】のではなく【歌う】場面になると、気持ちを置いてけぼりにした声になってしまいます。不思議ですよね。


レッスンでは「こうすれば悲しい声になるよ」「こうすれば嬉しい声になるよ」とフィジカル面のレクチャーもしています。しかしどうしてもそれだけでは【正確に伝える】にはまだまだ足りないことがあるのです。フィジカル面の技術はおたすけアイテムであって、上手な歌声を作る大きい要素ではないんですよね。

「悲しい」ってどんな悲しさだろう。誰が、どこで、どんな時に、どんな風な悲しみを感じているのだろう。そんなイメージがするのが、喉をどうするかよりも大事な歌声を作る要素になっています。

そのイメージは作詞者が本当に描きたかった場面と違ってもいいのです。歌って表現するあなたが表現したい情景はどんなものですかというだけなのです。

いつも生徒さんに質問してみると「正解」を考えてくださるのですが(歌詞を読んでくれたり……)、「正解」を当てることは求めていなくて、どんな考えでもよくて、あなたの考えはなんですかというだけなので、ビビらずに考えていただけると……嬉しい………!(笑)

例えばその情景の温度や季節感、湿度、明るさ、天気、匂い、味、聞こえる音、色、手触り、本当になんでもいいので具体的に思い描くことが本当に本当に大事なのです。
思い描けばきっと声はついてきます。思い描いたものを伝える声を出してくれます。


乾燥してピンと肌を指すような朝から、心地いい湿度を含んだ柔らかな春の朝に変わった今週。私は絶対にこの気持ちを忘れたくないと思いました。この季節この温度この湿度を思い浮かべて歌った時の声は絶対絶対絶対に人をあたたかく幸せな気持ちにさせます。

あなたの見るもの感じるもの、嬉しいも悲しいも寒いも暑いも、すべて覚えていてください。
それがあなたの歌を【上手】にしてくれますから。



さてさて、この三連休は少し肌寒いようですね。どんな気温でしょうか。どんな歌になりそうでしょうか。
おやすみなさい。



━━━━━━━━━━━━━━━━━━

🌱Hanaito ヴォーカル教室
   [URL]https://www.hanaito-vocal-lesson.com/
   [TEL]080-7303-9897
   [MAIL]sighs.lalala.songs@gmail.com

 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?