わすれちゃいそうだから

人が一番はやく忘れていくのは聴覚らしい
すごくそれって悲しくない?

たしかにね
名前がわからないあの人も顔はぼんやり浮かぶ
でも声は本当に思い出せない。
もし声をかけられても振り返れないと思う。

すごく悲しい。

私は知らないうちに音楽に委ねる人生になっていた
悲しい時には音楽をきき
踊りたい時にも音楽をきく
胸をときめかせる歌声に出会って恋をする
いつの間にか感じたことをメロディにするようになったし、好きな音楽を通して好きな人と出会う。

私にとって音楽は友達。
友達の前では素直でいたいけど、
逆にかっこいいところも見せたい。
でも全部バレてしまって結局一緒に泣く、笑う。
ありがとうもごめんねも言う。
ブームがある、嫌になる時もある、
でも結局何かあったら一番に報告してしまう。
友達というか親友というか

これは最近気付いた感覚だった
今まで言語化できていなかったけど
一番しっくりきた。

さっき、とてもかっこいいバンドが解散した。

海外に羽ばたくバンドは多いが
海外が凄いという気はしない。
それより縛られているような
音楽への見る角度が湾曲している日本が不思議だ。
悪く言えばエンタメ色が強い
良く言えば人まで見ている。
でも音楽は文化だと思う。
個人のプライベートではなく
作品の過程として見てほしい。

本人たちが伝えたいことが全く伝わっていない
ファーストテイクのコメント欄
本当に歯痒く、悔しい気持ちだったことを覚えてる

私のこんなちっぽけな思いじゃ
世界、ましては周りだって変えられないと思う
でもだからこそ私は私の考えを持ち続ける。
誰かに強要はしない。
わかってくれるひとがいれば嬉しいし
わからなくても、それがあなたの考えだから。

少し脱線してしまったけど
本当にかっこいい音楽だった。
最後に見にいけたライブは目に焼き付いている。
衝撃だった。
出会ったのはもう6年前ほど。
全てが初めての感覚になった、雷のような
晴れ空のような、雲の絨毯の上のような
心の中にでもはいったかのような
「自分をかわいがる」という気持ち
「あなたはあなたで素晴らしい」という気持ち
今思い出すと涙が出るほど素敵なスピーチだ

そして骨太で間違いのないサウンド
かっこよかった。本当にありがとう。

背の高さがコンプレックスだった私も
ずっと苦手だった「モデルみたい」って言葉
今はちゃんと受け止められるようになったよ。

そう、最近気付いたこと
“人からの贈り物は素直に受け取っていい”ってこと
ずっとカッコ悪いからやめたいと思ってた
自分に自信がないこと
やっぱりまだやめられてないんだけど
この事を少しずつ思えるようになってから
ちょっと自分を好きになれている。
これは完全に私へ贈り物をくれた方々のおかげ
本当にいつも優しい言葉や大切な思い出
たくさんありがとうございます。

自分を認めるのはもうちょっと先になると思うけど
らしさを一種の諦めでもあるのかもしれないが、
好きになって認めてあげようかなと。

とりとめのない文章になりましたが
読んでいただきありがとうございました。

今日は大好きなBASEMENTBARで
とても素敵なふたりがつくった
楽しみなイベントに出演します。

好きって気持ちはとても自由で
奪われてはいけないもの
だからずっと胸に持っていてください。

人間が最後に忘れるのは嗅覚らしい。
最初と最後がどちらも目に見えないものなのが
人間らしくて好きだよ。

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