2018/7/21

去年と比べても気温が高くて過ごしづらい。めあてだった魚の透明標本や深海生物の模型なんかを眺めたあとは、日差しから逃げるように近くのファミレスに駆け込んだ。座席に案内されてから、ロイヤルホストに来るのははじめてだと気がついた。

君たちの学年は、学生最後の夏が平成最後の夏でもあるんだね、と同行者は言った。主語が君は、ではなくて君たちの学年は、なのにはワケがある。
私は平成最後の夏よりも、世紀末、1999年の夏を学生として過ごしてみたかったなと返した。
頼んだクリームあんみつはアイスが溶けるのがやたらと早くてふしぎだった。

とうに学生を終えた同行者が仕事へ向かうのを見送った。土曜日なのにたいへんだ。電車に乗り、自転車をこいでさっさと家に帰る。

平成が終わってもひとり大学に取り残される予定の私は、夏休みに学費を稼がなくちゃいけない。バイトを探さなくちゃ。その前に明後日の試験。落としちゃだめなやつ。さあ勉強、勉強。明日は高校時代の友達にヒマワリ畑に誘われていて、どうしても行きたい。勉強を頑張って終わらせたいと思うのに、はかどらない。

💙