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好きな人がいなくなった日の話

2023年12月30日。
好きな人が突然姿を消しました。

その日は23時頃までバイトをしていました。
年内最終営業日だったから、賞味期限が切れる牛乳などを使い切ろうということで店長が飲み物を買ってくれて、プチ忘年会を店ですることになりました。

勤務が終わり、携帯を見たら友人から何件も通知が入っていて、好きな人が事務所を退所したと、そう、ディスプレイに表示されていました。

頭が真っ白になり、わけも分からず、どういうこと?なんで?と言い続ける私に、店長も同僚も困ってしまっただろうと思います。
連絡をくれた友人が、近くにいるから合流しようと言ってくれ、店を後にしました。
駅構内で待っているという友人に会う前に、ふと、その日の昼間に見た1件のツイートを思い出しました。


時刻は0時まで残り15分程度。
頭は真っ白で全く働いておらず、とにかく6人の痕跡が恋しくて、開いているはずのないMBS本社まで全力で走りました。

友人にそのことを伝えると、駅員さんにお願いしてまで改札から出てきてくれて、電話がかかってきました。
それまでひとりぼっちでどうしたらいいのか分からず、ただ頭に思いついたことに縋ろうと必死だったため、友人の声を聞いた途端、張り詰めていた糸が切れて、とめどなく涙が溢れてきました。年甲斐もなく、人目もはばからず、大都会の真ん中でボロボロと大泣きしてしまいました。

友人の姿が見えただ呆然と立ちすくむ私を、彼女は黙って抱きしめてくれました。本当に良い友人を持ったと思います。ありがとう。

電車内ではwebや公式ホームページ、公式SNS、出演番組のホームページ、SNSなどとにかく好きな人の痕跡を探しました。まだ6人だったり、真っ白になったり。徐々に確実に消えている好きな人にまた涙が溢れてきました。何気なく公式ショップを開き、まだいる彼のグッズたちを、まだ買っていなかった分を無心で購入しました。

1分5秒後にショップから全てが消えてしまいました。開いても削除されたページだと表示される、好きな人の愛らしい笑顔たち。そんな事実を突きつけられ、嗚咽が出るほど号泣しました。男子大学生6人組にジロジロと見られていたけれど、そんなことはどうでもいいほどに、とにかく頭が真っ白でした。

最寄り駅からほど近いカラオケに入り、滅多に飲まない酒を飲み、閉店まで彼らがこれまで歌った先輩たちの曲を歌い続けました。
リリック、オモイダマ、友よ、オレンジ。この世には、こんなにもたくさんの、今の状況にぴったりな歌があるのかと驚きました。
それとも私の生活の全てに好きな人がいたから、何を歌っても何を聞いても少しのきっかけで好きな人を思い出してしまうだけなのでしょうか。

どんなに酒を煽っても、どんなに美味しいものを食べても、どんなに素敵な歌を歌っても、涙が溢れて、何もすっきりしない。事実を知った時と何も変わらない状態で、12月31日朝9時、やっと帰路に着きました。

眠れる訳もなくSNSを漁っては、心無い言葉に泣き、根も葉もない憶測に傷つき、同じ気持ちの人と慰め合い、6人の映像を見てまた泣きました。泣き疲れていつの間に眠っていたのか、起きたら目はパンパンに腫れ上がり、顔は浮腫み、本当に酷い顔をしていました。

手癖でYouTubeを開いても、何を見ればいいのか分からず、SNSを見ても涙が出る。ベッドの上でただ呆然としては、またいつの間にか眠っている。そんな一日を過ごしました。



あの日から今日までたくさんの出来事がありました。まだ、5日。もう5日です。

5人での動画が少しずつあがり、5人のブログが更新され、前を向き始めたFFたちがいます。私はまだ、12月30日に取り残されたままです。
当たり前だけどこれまで通りのテンポ感で進まない、なんだか未完成な5人の動画を見ては、好きな人がいたらここでこういうだろうな、彼ならここで大きな口を開けて笑い大きな音で手を叩くだろうな、親友のメンバーにツッコミをいれるだろうな、そんなことばかり考えてしまいます。
6人でなければならないことをこんな形で実感したくなかったし、こんな形で浮き彫りになるなんて想像もしていませんでした。

彼のことをツイートする度にものすごい数のインプレッションが表示されます。その数も今は確実に減ってきてしまいました。ファンは確実に前を向き始めていて、世の中の興味が薄れ始めています。年始から地震や事故など、大変なことだらけで、それどころではない人が多いことは理解しています。それでも、好きな人がいなかったことにされるのではないか、過去になってみんなが置いていってしまうのではないか、デビューの夢を叶えたとき5人の心に彼はもういないのではないか、不安で不安でたまりません。

グループ最年長の彼が、ぶろぐでこのようなことを述べていました。

"これから5人でやっていくけど、みんなには、今までの約5年、6人で色んな思い出作ってきたことを無かった事にはしてほしくなくて。
俺にとっても大切な思い出やし、無かった事にする
つもりもない。
大事なメンバーであることには変わりないから。"

好きな人のメンバーであり親友の彼はこう述べました。

"俺は2023年に起きたことを何一つ忘れる気はありません。"

"たまには写真フォルダを見返します。
それぐらいええやんな笑"

ぶろぐの口ぶりから、5人も全然納得がいっていないこと、きっと6人で話ができなかったこと、私たちと同じ思いであること、たくさんのことが伝わりました。この5人なら、好きな人のことを功績として、過去にするのではなく未来にも一緒に連れていってくれるんじゃないかと思わせてくれました。とても気持ちが軽くなりました。
でもそれと同時に、本当に5人になってしまったこと、また強く認識して辛くもなりました。これからもこうやって上がっては下がっての繰り返しになると思います。

グループにいる状態の彼を知って好きになりました。6人のことが好きなのは、間違いなく彼がいたからでした。初めは良さが分からなかったメンバーも正直います。でも、彼を通して知っていく中で、好きなところをたくさん見つけることが出来ました。5人のことも大好きなんです。
5人になっても、応援していきたいです。心の準備が必要で、まだまだ後ろを向きたくなることの方が多いですが、応援したい気持ちは本心からくるものです。

自担に救われたFFの他担さんが続々と前を向き始める姿を見ると、そりゃあ好きな人がそこにいるんだから救われるよなぁと、羨ましくてなりません。
気持ちが軽くなっても、やっぱり私だけずっと止まっていて。差し伸べられた手を掴むことが出来ずに、届け届けとジャンプし続けているような。いつかそのうち疲れて、その手を掴むことさえ諦めてしまいそうです。



約2800文字にも渡って、何一つ発展しない私の気持ちをとにかく吐き出してしまいました。これを読んでくれている、私の好きな人を好きなみなさん。本当はみなさんのことが得意ではありませんでした。ですが、今は一緒に乗り越えたい気持ちでいっぱいです。

たくさんの方がDMに来てくれました。
同じ気持ちの方々の中にも、この先5人を応援する人、好きな人がいつかまた表舞台に立つときまで応援できない人、とにかく真実を知りたい人。様々な意見の方とお話しましたが、みなさん口を揃えて「ご飯食べて元気でいて欲しい」とおっしゃっていました。

いつか舞台中に、最年少の彼が放った言葉です。
彼ら6人の周りには、私たちを救ってくれる言葉があふれています。まだまだぐちゃぐちゃで、コロコロと意見も変わるし、涙が止まらない夜が続きそうですが、5人を応援しようと私は決めました。好きな人がいつかまた5人の元に帰ってきてくれるんじゃないかと、きっと叶わぬ夢と一緒に応援し続けることに決めました。私は、応援すると、自分で選びました。

このnoteの最後は私の大好きな大好きな、Aぇ! groupの福本大晴くんが、決して上手とは言えない歌で一生懸命伝えてくれた言葉で締めたいと思います。

ここまで長々とお付き合いいただき、ありがとうございました。これを読んでくれたみなさんも、読んでいないみなさんも、大晴くんも、正門くんも、誠也くんも、リチャくんも、小島くんも、晶哉くんも、みんなが負けませんように。どうか。

負けるもんか自分で選んだ未来に

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