小松

少しマイナーなお仕事、「納棺師」(別名おくりびと)をしている20代後半の女です☆ゆるゆ…

小松

少しマイナーなお仕事、「納棺師」(別名おくりびと)をしている20代後半の女です☆ゆるゆるふわふわと生きてきた私が「死」と向き合うお仕事を通して感じたことや考えたこと、答えが分からずモヤモヤしていることを素直に書き残していこうと思います☺︎☺︎

最近の記事

『私はプロなんだから』と思っていたら生きやすくなった話し

どうもこんにちは、小松です! 一人前の納棺師としてデビューできるまで、先輩が行く現場に付いて周り、暇な時間があれば所作の見せ方や遺族とのコミュニケーションの仕方、お化粧や湯灌の練習をします。 私にも1人の先輩が付き、1から100まで教えていただき、怒られたり褒められたりを繰り返して1人前になりました。 その先輩は、お化粧や復元の技術はもちろんのこと、周りのスタッフからの信頼も厚く、おまけにめちゃめちゃ美人でとても尊敬できる人でした。 その先輩は口癖のように、注意すると

    • 13.愛犬の死から学んだ、信じることで救われるという意味

      どうもこんにちは、小松です! 皆さんは『あの世』って信じてますか? めちゃめちゃ正直なことを言うと、私はあまり信じていません。 私は歩くのが遅くボーっとしているため、いろいろな宗教の勧誘をよく受けます。 そこでいろいろなお話しを聞かされたり、呪われていると脅されたせいなのか… または、色々な宗教、宗派の方を棺に納め、『あの世』の正解が一つではないことを知ったからなのか、信じていない理由は自分でも分か

      • 12.正義と正論の圧倒的強さ

        どうもこんにちは、小松です! 先日職場のスタッフと会話をしていて 「正論と正義の強さ」 をふと感じました。 若くして自死で亡くなった方を納棺した後 一緒に納棺をしていたスタッフと 「悲しい納棺でしたね…」 と話していた時のことです。 スタッフ「どうして死んじゃったんだろうね」 小松「私達には分からないモノを抱えてたんですかねぇ」 スタッフ「誰かに相談しようと思わなかったのかな?」 小松「相談できない何かがあったのかもしれないですね」 スタッフ「でも話してたら

        • 11.『悲しい覚悟』

          ※お話しに登場する個人名は話しが分かりやすくするように設定したもので、架空のものです。 どうもこんにちは、小松です! 私達が棺に納める故人は 病気や老衰以外の方もいらっしゃいます。 今回は単身事故でこの世を後にした 『けんたさん』の納棺… けんたさんは享年42歳、奥様と中学生の子ども、小学生低学年の子どもの4人家族でした。 けんたさんの胸には強く衝撃を受けた痕があり、お顔は頬から顎にかけて大きな傷になっていました。 「傷を綺麗にしてから子ど

        『私はプロなんだから』と思っていたら生きやすくなった話し

          10.ありがとうと言いたい

          どうもこんにちは、小松です! 納棺師という少しマイナーなお仕事をしていると 「大変ねぇ」 とか 「若いのに偉いね」 と労いの言葉をかけてくださる方がたくさんいらっしゃいます。 素直にその言葉を受けとめるし そんな風に心遣いのある言葉をかけてもらえるのはありがたいと思います。 しかしその反面 (そんなことないんだよなぁ) と言われることが嫌な訳ではないのですが 正直違和感みたいなものを持ってしまいます。 というのも、幸いにも納棺師というお仕事にたいして適正があると思って

          10.ありがとうと言いたい

          9.『最後のあり方』

          どうもこんにちは、小松です! ※お話しに登場する個人名は話しが分かりやすくするように設定したもので、架空のものです。 ごく稀に 「この故人様は成仏できるのかな…」 と思うことがあります。 そう思う時はいろいろな理由がありますが 今回はそんな風に思った故人の中の1人 「きょういちさん」の納棺… きょういちさんは享年89歳 奥様と息子夫婦、娘夫婦に囲まれての納棺でした。 処置を施し、納棺式を始めるため遺族に声をかけると奥様はとても落ち着いた様子でした。

          9.『最後のあり方』

          8.『故人の意志』

          ※お話しに登場する個人名は話しが分かりやすくするように設定したもので、架空のものです。 どうもこんにちは、小松です! 遺言には故人のいろいろな希望が書かれています。 故人が残した財産の相続について 故人が遺族に向けて伝えたい思い どんな葬儀にしてほしいのか 等々… 今回は自分の葬儀について遺言を残して旅立った 『こうじさん』の納棺… こうじさんは享年82歳 奥様が喪主を務められました。 納棺式を行うお部屋には こうじさんが生前好きだった洋楽が流れ

          8.『故人の意志』

          7.『後悔』

          ※お話しに登場する個人名は話しが分かりやすくするように設定したもので、架空のものです。 どうもこんにちは、小松です! 故人が亡くなってから 『あれを食べさせてあげればよかった』 『こんな話しをすればよかった』 『あそこに連れて行けばよかった』 等々、後悔する遺族は少なくありません。 今回はそのような後悔が残る中旅立った 「きみ子さん」の納棺… きみ子さんは享年87歳 納棺式にはきみ子さんの子どもと孫、きみ子さんの兄弟の合わせて10名ほどで行われました。

          7.『後悔』

          6.『故人が残したもの』

          ※お話しに登場する個人名は話しが分かりやすくするように設定したもので、架空のものです。 どうもこんにちは、小松です! 長い闘病生活をされていた故人のお身体には たくさんの点滴痕があったり 呼吸器を長い間つけていた故人は 鼻からお口周りにかけて痣や傷になってしまう方がいます。 本日は長い闘病生活の上旅立たれた 「けんたさん」の納棺… 長い闘病生活を送っていたけんたさんにも お身体にはたくさんの点滴痕があり 口や鼻の周りには呼吸器の痕でついてしまった 傷や

          6.『故人が残したもの』

          5.『冷たい身体』

          ※お話しに登場する個人名は話しが分かりやすくするように設定したもので、架空のものです。 どうもこんにちは、小松です! 仕事を覚え、ある程度の技術や知識を身につけるまでは先輩と一緒に行動する研修期間があります。 今回はそんな研修日初日に送り出した 「ゆきえさん」の納棺… ゆきえさんは享年80歳、老衰で旅立ちました。 私の場合亡くなった方と対面するのは この日のお仕事が初めてでした。 しかし、故人に対して 「怖い」とか「触れたくない」とか マイナスな

          5.『冷たい身体』

          4.納棺師のお仕事後編

          どうもこんにちは、小松です! 本日は納棺師のお仕事後編です。 前編を読んでいない方は前回の3.納棺師のお仕事前編も併せてご一読ください! 前編では納棺師のお仕事の基本と、お顔とお身体の処置の流れを紹介しました。 今回は湯灌から棺に納めるまでの流れを紹介します。 3.湯灌 身体と顔の処置が終わったら、専用の浴槽でシャワーヘッドを使い、故人のお身体の洗体と洗髪をし洗い清めます。湯灌は浴槽を使わずに、タオルで拭き清めることもあります。

          4.納棺師のお仕事後編

          3.納棺師のお仕事前編

          どうもこんにちは、小松です! 「納棺師をしています」 と言うと 「葬儀屋さん?」 と聞かれることが多くありますが、実際私達のお仕事はお葬儀屋さんとは少し違います。 今回はそんな納棺師のお仕事を前編と後編に分けて紹介します! 私達のお仕事はお通夜と告別式を挙げる前の 『納棺』 を専門とするお仕事です。 お葬儀のコンテンツの1つになるため 全てのお葬儀でお仕事をする訳ではありません。 (お葬儀屋さんによっては全てのプランに私達のお仕事が組み込まれていること

          3.納棺師のお仕事前編

          2.納棺師になったきっかけ

          どうもこんにちは、小松です! 「なんで納棺師になろうと思ったの?」 とよく聞かれるので、本日はそのきっかけを書いていきます! 遡ること数年前… 大学4年生だった私は「就活」という壁にぶち当たっていました。 『これをやりたい!』 というお仕事はなく 適当に職業を紙に書いてあみだくじで決めちゃおっかな〜 なんて考えちゃうくらいフワフワしてました☺︎ そんなある日 友人と出かけていた先で就活の相談をした時 『小松、納棺師って知ってる?』 と言われたことが大きなきっかけになりま

          2.納棺師になったきっかけ

          ⒈自己紹介

          皆さまはじめまして、小松です! それなりにスポーツが好きで、それなりに家事ができて、寝ることが大好きな、ごくごく普通の20代後半の女です☆ ただ1つだけ 少しだけマイナーな「納棺師」(別名おくりびと)というお仕事をしています。 簡単に説明すると 亡くなった方を棺に納め、遺族と故人がしっかりとお別れができる場を作るお仕事です。 私のnoteでは 一人前の納棺師になるまで どんなことをするお仕事か そして、日常で『死』と向き合う非日常な生活を送っている中で考えることや感じ

          ⒈自己紹介