羊飼いの暮らし

イギリス湖水地方とは あの「ピーターラビット」を生んだ地域であり 暖かい日差しあふれる 緑豊かな穏やかな地方かと思った。

しかし そこでの冬は 人と牧羊犬とそして羊が一つのチームとなって立ち向かわなければ生き抜くことができない地域であった。

5,000年以上も住民自らが土地を統治し 人や牧羊犬そして羊も高い誇りを持っていると言う不思議な地域だ。

その誇りは何処から来るのか。作者は北国風の平等主義である「ジャンテ•ロウ」について触れている。それは 北欧諸国に偏在する思想で 「他者よりも優れていると感じたり、そのように行動したりすることを禁じる」規律のこと。

このような思想があることに驚いた。私たちは、常日頃 この逆の行動しようとする。小さな優位点を見つけて安心しようとする。
 
「ジャンテ•ロウ」の思想を持つ人々は 揺るぎなき自信を持ち 真の自治を造り出すことができるのだろう。結果 高き誇りが生まれる。それは 小さな優位性を意識して感じる小さな喜びとは比べられないものなのだろう。

そこに ビアトリクス•ポターの立派な「羊飼い」としての姿があった。そのような「羊飼い」だからこそ なるほど あの「ピーターラビット」を生み出すことができたのか。

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