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菊と私

サッカーで仲間のボールを奪ったことがあります。

卒園式の練習で、違うことを考えていてボーッとしていたため、先生にいつも怒られていました。

図画工作の時間で、班の子と喋りすぎて全く作品が進んでいないことが、先生によってクラス中に晒されたことがあります。

図画工作の時間で、アイデアが全く浮かばず、班の子の作品をパクったことがあります。

「アホ」のたった2文字で目頭が熱くなったことがあります。

車が横を通った時に、「危ない!」と言って、一緒に歩いていた友達を押したことがあります。

プラスチック製のカメラのレンズ型コップに、牛乳を入れて電子レンジで温めたことがあります。

玄関のカメラ越しに、宗教の人から「ありがたいお言葉」を聴かされて、「ありがとうございます」と言ったために、宗教の人にノって来られたことがあります。

小学校3年の頃から毛深かったし、中学や高校の時、女の子やクラスの子から話しかけられても、冷たくあしらったり無視したりしたことがしばしばありました。


テレビのニュースでは、いじめや失敗が原因で自殺する未成年をよく見かけます。恥を抱えたまま生きることを選ぶか、自分がこの世から失くなることを選ぶか。私にはどちらがよいかなんてわからないけれど、今まで生きてきた中で「死にたい」と思ったことがなぜか無いのです。

疑っては信じ、信じては疑うことを強要されるこの世界には、自分の立ち位置というものがいまいちよく分かりません。しかし、人には各々「自分の世界」というものがあって、自分だけの「物差し」が存在します。「好き・嫌い」「良い・悪い」といった、二項対立を越えた何かを自らの内に見出しているのです。私にもそれが少なからず在って、前に進んでいるのだと思っています。

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