November 9 to 15.

その日は、毎年やってくる。

9

0時ぴったり。
スマホの通知音で目覚める。寝ぼけた目を無理やりこじ開けて、画面を見てニマニマする。

「おめでとう！」

シンプルで元気なメッセージ。

もう何年、このやりとりをしたのだろうか。
数字は苦手だから数えたりはしないし、「君とどれだけの時間を過ごしたか」とか、僕は興味がない。

単純に。ただただ素直に。

君と居ると楽しくて。
君と居ると嬉しくて。

君と居ると「『自分』で居ていいんだな。」って。

そう、想う。

そんな「ともだち」。
それが「ともだち」。

年を重ねるたび、「ただの平日」になっていくこの日を「特別ないちにち」にしてくれる。

「ありがとう！」

シンプルなメッセージに、ありったけの感謝の気持ちを添えて、お返事をする。そんな、月も眠るAM1:11。

15

やっとこの日が来た。君に会える日。

少し前に約束をして、それを楽しみに「まいにち」をがんばった。自分の用事を済ませて、車に乗り込む。

いつもより、少し遠いお迎えの場所に向かう。夜に隠れようと急ぐ太陽を眺めながら、すきな音楽を聴く。

制服を着た君とカラオケで楽しく歌っていた頃とは、全然違う音楽。心に染みていく、僕のすきな声と詩。

どんな話をしようかなぁ。
ニマニマしちゃうなぁ。

『夕焼け空と追いかけっこしてるみたいだなぁ…。』

外の空気と同じ温度みたいな涼しい顔をしながら、僕の頭と心の中には春の嵐のように色んなことが浮かび上がってくる。

見慣れない駅で、君に電話。
いつもみたいに元気な明るい笑顔が、僕に手を振る。

『あぁ、迎えに来てよかった。』

僕が君を迎えに行く理由は、これだけで充分だ。

11月15日。

イイいちごの日。
僕の「ともだち」のお誕生日。

「お誕生日おめでとう！」
「生まれてきてくれてありがとう！」

そんな言葉が「しあわせ」を集めるような、特別な「いちにち」。

大切なおともだち

☆ 11月15日生まれの「ともだち」まみちゃん
☆ コーギー似のがんばり屋さん♡

関根真美｜note

omake

☆彡 そんな、月も眠るAM1:11。
☆彡 恰好付けたけど実際はこれ ↓ 笑ってやってください。