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80年代のコトバたち

モノに興味を持ってもらうためには宣伝は不可欠です。生活必需品は別ですが...と思ったのですが、逆に衣食住に関しては殆どのヒトはカネを必ず払うわけで、この中でもニッチを見つけられないとブランド力つまりは広告で知ってもらわないと話にならないでしょう。ですがやはり、エンタメ業界は最も顕著でしょう。娯楽は他者から提供されなければ最悪自分で見つけ出す人がいて、事実かどうかは分かりませんが、防衛大学の娯楽が鳶にエサを与えるのが娯楽になっていると動画で見ました。では興味を持っていない人をその領域に引き摺り込むには先ずは知ってもらわないといけません。
80年代にはこれに特化した憧れの職業がありました。コピーライターですね。一番有名なのがMOTHERシリーズに関わり、宝島やガロなどに関わった糸井重里の「おいしい生活」だと思います。日本語としてそのまま受け取ると意味が伝わらないのに、宣伝文句となると、当時の消費者が求めていた味気ない、物足りない日常に非日常感や幸せ、癒しなどの「味」を感じられる。つまり日常に彩りを与えてくれるモノが手に入るかもとモノに対する味見を西武百貨店にしに行こうと思わせるある種の上品な言葉遣い。素晴らしい感覚に訴えかけてくる名キャッチコピーです。
コピーライターについては正直糸井重里ぐらいしか知らないのでこれ以上語れ無いし、最近コピーライター専門雑誌があったことに衝撃を受けたほどにわかです。で、ここからが今日残しておきたいことかつ、どうでもいいことなのですが、僕は古い雑誌の裏表紙の広告とか、帯の煽り分、80年代後期あたりのグラビアアイドルの写真集に書かれている文などがとっても好きです。今日見つけたものだとおそらく1950年頃の性活雑誌の帯文なのですが、「一家に一冊、性行為の対位48手を抑えて、妻を喜ばせよう!」的なニュアンスの文が書かれており思わず笑ってしまいました。グラビア写真集の文だと、「ネェ、わたしフツーのオンナの子。だけどエッチなことにも興味があるお年頃。」「アメリカを挑発してきたわ」みたいな曖昧な記憶で作ったキメラ文ですがまだ10代の美少女の写真と共に、「どうすれば純情な乙女が実はエッチなこと考えていて、簡単にはおじさんたちに靡かない高嶺の花ぽい思考なのに隣で裸をオレのためだけに晒している女の子」という文を当時のおじさんたちが乙女の気持ちになって、必死に考えたのかなって思えるとえも言われぬ気持ちになります。
不正確かつ備忘録的日記になりましたが、今後、心ときめく本物の文を見かけた時には記録しておくようにします。

SCENE ◯ の下にある緑の文のようなもの
やっぱり本物はセンスが違いますね

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