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ひとりでメイドカフェに行った話。続

メイドと言っても、やはり個体によって性格は全く違うのである。ある子は、

「私はエルフが居る異世界から転生しているのだ〜」みたいな完全没入型。

「ご飯はねこれがおいしいよ。ゲームはこれとか楽しいかな」とか友達感覚で接してくれる友人型。

「ねえねえ好きなことあるの?趣味とか?え、やば〜い」と完全に男の扱いに慣れている小悪魔あざと型。

そして、完全にこの国(店舗)を仕切っているであろう風格漂うBOSS型。

個人の偏見で名前を付けさせてもらったが私はこの四タイプと出会った。それぞれいい所があり、詳しいシステムは分からないが、かわりばんこにカウンターで大人しくパフェを食べてるおれのとこに話しかけに来てくれた。なんか初対面女の子と久しぶりに話すのでめっちゃフワフワするくらい楽しかった。そこで、私は1つ誓いを立てていた。それは、

メイドさんには絶対に丁寧に接して、マウント取ったり知識をひけらかさない。

勝手なイメージですが、前に言った時に変にメイドさんイジってめっちゃ愛想笑いされてた方をよく見たのでその行為だけは辞めて下手下手に接して逆に気持ちのいい客になろうと。ようするに、モテようとした。

店内は他のお客さんもいた。ひと席空けて隣には女の子が一人で来ていた。女の子もくるんだあ。と思いながらちょっと観察したが、あんまり話もせずに帰っていってた。そういう空間を楽しんだり、かわいいメイドさんを見る楽しみ方もあるんだなあ。しみじみ。

「おいーーーーっす!!」

店内に響き渡るいかりや長介挨拶。なんだかベテランっぽい男性が既に店の中にいる友達らしい人と合流。
ここで嬉しかったのが、偏見ではあるが想像上のメイドカフェに溜まってそうなお客さんだった。まだこんなオーソドックスなオタクいるのかと、絶滅危惧種見つけたさかなクンもこんな気持ちかなと思ってテンション上がった。


ここでおひとりメイドさんが話しかけてくれた。

「ねえねえ、なんか趣味とかさ休みの日とかなにしてんのー?」
小悪魔系が話しかけてくれた。

「自分は写真が好きで、カメラで写真撮る事ですかね。」

「え、写真?!私も写真撮るのすき!」

「え、そうなんですか?!どういうの撮ったりするんですか?」

「なんか旅行行った時とかチェキ持っていってその枚数分撮るとか」

「めっちゃエモいチェキ旅してますね」

「私いまめっちゃフィルムカメラ欲しくて〜」

「え、ぼくいまフィルムカメラ使ってて写真もさっきまで撮ってましたよ!」

「ほんとにー?!え、みせてみせて!」

「フフ、これが僕が持ってるフィルムカメラでメーカーは○○でフィルムは○○の浸かってて、〜っていう撮り方したらこういう風に撮れて〜デュフフww」

「うわ〜すご〜い!めっちゃオシャレに写真とれて私ほんとにカメラ買っちゃうかも〜」

そこでハッと気づいた。そこに居たのは俺ではなく。おれが拒んだあのオタクが居たのだ。
ああ、なんて悲しいことだ。オタクはみなメイドさんを前にすると自分の知識をひけらかす悲しい勘違い野郎になっちまうのかよ。このメイドさん。手練だ。おれは手のひらで踊るどころかブレイクダンスを始めていた。

けどもう楽しい時間はあっという間。時間制で1時間ほどいた。入る前は1時間持つか不安だったが、まあ楽しい。ちょー楽しい。忘れらんねえくらい楽しかった。こらみんな行くわ。舐めてたよメイドカフェ。そしてしっかりお店の口コミも書いて特典アイスクリームを食べて大満足でこの国を去る。

「いってらっしゃいませご主人様!」

の言葉を背に。母国との別れを惜しみながら友達の元へ。


そしてこの話をすると、ちょーウケた。
よかった〜楽しいし友達の笑わせれたし。

みなさんもね。ひとりなんちゃらとか抵抗あったり、やりにくいことあったり、やりたいことやっちまえばええんです。

これでおあとがよろしいようで。また。

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