見出し画像

カードを入れ替えて再度回してみよう【構築済みデッキではじめる統率者戦!#4 】

どうも、くろです。

さあ『構築済みデッキではじめる統率者戦!』第四回です。

前回の記事で採用したいカードを選出するところまでおわり、いよいよカード入れ替えの時間です。


初動カード(マナ加速カード)は何枚必要?

#1.5 でも少し触れていますが、特定のカードを引いている枚数の期待値を考えてみます。今回は、初手7枚の時点でマナ加速カードを引いている枚数の期待値が『1』を超えていてほしいので、その条件を見ていきます。

実は同様のお話は、MTG公式の記事でも過去に取り扱われています。

上記の記事では60枚デッキの話されているので、表の数値はそのまま使うことはできませんが、基本の考え方は一緒です。

デッキに投入した枚数をXとして、期待値が1以上となる枚数を求めます。

X(デッキに投入した枚数)×7(初手枚数)÷99(デッキ総数)>1(枚)
X >14.1 (枚)

計算の結果、マナ加速カードはデッキに15枚以上欲しいということが分かりました。条件に合うマナ加速カードは元々9枚だったので、今回は6枚追加して15枚確保することにします。

※☆が追加したカード 
下賤の教主
 桜族の長老
 ミリキン人形☆
 極楽の羽ばたき飛行機械☆
 野生の心、セルヴァラ
 春花のドルイド☆
 遥か見☆
 邪悪鳴らし☆
 不屈の自然
 太陽の指輪
 秘儀の印鑑
 衝動のタリスマン
 耽溺のタリスマン
 反発のタリスマン
 エルガモンへの侵攻☆

今回はマナ加速カードで考えましたが、それ以外であっても考えは同じです。特定の役割のカードが何枚デッキに入っていれば、何ターン目までに期待値『1』を超えてくるかという考えはいくらでも応用がききますので覚えておいて損はないです。

デッキの強度の測り方

ここで、デッキ作りを進めていく過程で初手の安定性、即ちどれだけキープ率が確保できているか確認するための簡単な手法をご紹介しましょう。

これはSCZに限った話ではないが、マリガン基準を覚えたければ、デッキの上からひたすら上から7枚を引き続けて都度キープかマリガンかを判断していく手法がオススメだ。この方法はデッキの強度を測る指標にもなる。あまりにもマリガン率が高い場合、そのデッキにはどこかしら欠陥がある場合が多い。

だらだら調整録『Super Crazy Zooのまわし方』

私のMTG心の師である、まつがん(伊藤敦)氏の提唱した手法です。この方法は試す上でむずかしい点が一つもないため、万人におススメできる確認手法だと思っています。

さて、ここで一つ問題です。

Q. 統率者戦において、初手7枚でゲームをはじめられる確率を90%以上にするには、キープ可能な7枚が来る確率は何%以上あればよいでしょう?

A.キープ可能な7枚が来る確率が68% 以上あればよい。

統率者戦では、各プレイヤー1回のフリーマリガンが許されています。そのため、1回でキープできる確率が68%以上であれば、2回連続でキープできないハンドが来てしまう確率は約10%、翻って90%は初手7枚でスタート出来ることになります。

まつがん氏の手法を統率者デッキで行うと、1セット14回確認することが出来ます。今回はそれを5セット行い、改造前後でのキープ率の改善具合を確認してみました。

デッキの上から7枚をひたすら確認していく。ただそれだけ。

改造前:キープできた回数(8,5,7,6,6)
    キープ率 45.7%
改造後:キープできた回数(9,10,9,7,9)
    キープ率 62.9%

改造後のキープ率の場合、フリーマリガンも考慮した場合の初手7枚でスタート出来る確率は 86.2%、前述した条件は満たせなかったものの十分ゲーム出来る数値です。

試行回数は少ないですが、マナ加速の枚数というデッキの足回りを見直したことで、キープ率が向上したことがはっきりわかる結果となりました。

マナ加速カード以外にデッキと相性の良いカードを追加し、最終的なデッキリストは以下のようになりました。

最終的なデッキリスト

入れ替えカード紹介

《 残忍な剥ぎ取り》攻撃が通ると、諜報3
《ミリキン人形》アーティファクト・クリーチャー、切削、マナ加速
《極楽の羽ばたき飛行機械》アーティファクト・クリーチャー、マナ加速
《ニクスの織り手》エンチャント・クリーチャー、切削
《春花のドルイド》マナ加速、土地を墓地に送る
《永久の証人》墓地回収
《焼却機械巨人》アーティファクト・クリーチャー、切削、ドロー

《名も無き転置》同族、除去
《月光の取り引き》墓地肥し、ドロー

《無名の墓》デッキから直接墓地に置く
《ウィザーブルームの命令》切削、パーマネント破壊、除去、ドレイン
《遥か見》マナ加速
《邪悪鳴らし》切削、マナ加速
《生き埋め》デッキから直接墓地に置く
《具現の技》墓地肥し、リアニメイト
《多元宇宙の突破》墓地肥し、踏み倒し

《不死のさざ波》墓地肥し
《エレボスの鞭》リアニメイト

《奸謀》クリーチャー・タイプ変更
《堕ちたる者の灰》クリーチャー・タイプ変更

《屑鉄の学者、ダレッティ》プレインズウォーカー、ドロー、アーティファクトをリアニメイト

《エルガモンへの侵攻》バトル、マナ加速、手札入れ替え
《イコリアへの侵攻》バトル、デッキから直接戦場に出す

カード・タイプ カウント

土地:34
クリーチャー:27
エンチャント:5
アーティファクト:15
インスタント:7
ソーサリー:12
同族:2
プレインズウォーカー:3
バトル:2


当初予算5kを目標に改造を考えていましたが、《堕ちたる者の灰》が高騰してしまったこともあって、現在の価格では予算オーバーとなってしまいました。とはいえ、最小限の入れ替えで元々のデッキの個性を生かした改造が出来たのではないかと思います。

終わりに

『猛進の墓地』を題材とした、デッキ改造のお話は今回で一旦終わりとなります。はじめて連載形式をとってみましたがいかがだったでしょうか。読んでくださった方に少しでも楽しんでいただけたのなら幸いです。それでは次の記事でお会いしましょう。

次回予告

ブルームバロウ編、Coming Soon!

この note 記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?