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RX-8が発表された日

4月9日は、RX-8が発表された日のようだ。

4年以上所有していて、初めて知った。
せっかくなので、なぜ私がこの車を所有することになったのかを、振り返ってみたい。

幼い頃、自宅の近くに、RX-7という車が停まっていた。1997年に発売されたタイプRS-Rという、ロータリーエンジン誕生30周年を記念する、特別限定車であった。私は、この車を一目見たときから魅了された。

なんと美しい車なのだろうか。

それから、この車に対して、興味を持ち、調べていくと、どうやらロータリーエンジンという特別なエンジンを搭載しているらしい。

そのエンジンを量産することは、極めて困難と言われていた。

しかしマツダは、この技術を買い、試行錯誤し、量産に漕ぎ着けた、技術者の魂がこもったエンジンであった。

調べれば調べるほど、このエンジンの魅力に取り憑かれ、いつからか、私の夢はロータリーエンジン搭載車を所有することであった。

それから長い年月が経ち、私も自動車運転免許を取得し、自分でも車を所有することが出来るようになった。

しかし、私は外車ディーラーに就職し、そのメーカーの車を所有しなければならないこともあり、ロータリーエンジン搭載車を所有するという夢は遠のいていった。

でも、ロータリーエンジン搭載車を所有したいという欲は、消えるどころか、強くなる一方であった。

一番乗りたい車は、何と言ってもRX-7一択であった。しかし、どんなに頑張って稼いでも、届く金額ではないくらいに価格が高騰し、私はしぶしぶ他の車種を視野に入れることにした。

そこで出会った車が、RX-8であった。

はっきり言ってしまうと、初めは、RX-8が嫌いであった。

フロントマスクはカエルみたいで、少し気持ち悪いし(カエルに大変失礼)、全体的ボテっとしたフォルムで、かっこ悪いな…。
(カエルは大好きです🐸)

そのように思っていた。

しかし、RX-8は、RX-7とは違い、低価格で、かなり手の届きやすい車であった。

さらに、RX-7は4人乗りではあったが、後席が大変狭く、とても人が乗れるようなものではなかったのに対し、RX-8は後席が広く、大人4人がしっかり乗れるコンセプトで、万が一の際に家族全員が乗って避難できる車という、私の車に対する考えに合致していた。

衝突安全性も当時高評価であった。

試しに所有してみるか。
このような軽い気持ちで、私は購入に踏み切った。

実際に所有してみると、今までのイメージが、ガラッと変わった。

室内は広く、ストレスがないし、噂通り後席は広く、人が乗ることが出来る。荷室は広く、色々なものが収納出来る。

何とも実用性の高い車であった。

そして、エンジンのフィーリングは、これまでに体感したことの無い、低振動で、スムーズで、独特なエンジンサウンドを聞かせてくれて、これがロータリーエンジンかと、感動したことを覚えている。

走る、曲がる、止まるの基本的なバランスがよく取れている車で、思い通りに運転出来る車であった。

運転が楽しくて楽しくて、納車してから、休みの日はほぼ毎日乗っていたと思う。
半年で3万キロ以上走行した。

気に入らなかったフォルムも、乗っていくうちに愛着が湧き、かっこ良く思えるようになっていった。

しかし、納車して半年で、エンジンの圧縮が無くなってしまい、エンジンブローしてしまった。

仕方なく、廃車にすることにした。
心に、ぽっかりと大穴が空いてしまったかのように無気力になった。

仕事で使う車との2台所有は、経済的にとてもきつく、メンテナンスを怠っていたことが故障の原因だったのかもしれない。

もう、私には、ロータリーエンジンの車を乗る資格はないと、自信を失った。

それから、別の車種の購入を考えた。
アテンザやファミリア、シルビアやアルテッツァなど、色々探した。

でも、ロータリーエンジンのフィーリングを忘れることが出来なかった。

もう一度、チャンスを下さい。
またRX-8に乗りたい。
という強い気持ちを抱いて、私は、一生懸命働き、稼いで、貯金をした。

車の色は白、年式は2008年以降の後期型と決めていた。

そうして、やっとのことで出会った車が、今の愛車である。

一時期は、違う車に乗ろうか迷っていたけれど、再びRX-8を所有して、本当に良かったと思っている。

今年の3月で、納車してから丸4年が経過した。
色々なところに出かけたし、マツダの本社がある広島県まで行ったことも良い思い出である。

今やロータリーエンジン搭載車最後の車として、しっかりメンテナンスをして、長く、大切に乗りたい。

そして、色々なところへ行き、沢山の思い出を作りたい。

マツダさん、RX-8を世に送り出して下さり、本当にありがとうございます。


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