見出し画像

週刊ユグド通信Vol.67『サプラスの味覚は何故死んだ?』

 愛の聖人の日(ユグド世界のバレンタインデー)の脅威イベントを走らねばならないのに魔神についての考察を講釈するAinです。今回は料理人でもある滋養の魔神サプラスが味覚を失った要因を考察してみます。


魔神とは何か?

ぶっちゃけ私が解説するよりは公式の記事を参照していただいた方が理解が早いので関連記事のリンクを載せておきますね。

https://dengekionline.com/articles/56294/

魔神の失うもの

魔神になった者は歳をとることもなく基本的に睡眠や食事の必要もありません。記憶が欠落していることも多く自我を失って(無意識に)世界の滅亡に加担するケースも少なくありません。味覚についてもラベゼリンは毒キノコに何の躊躇もありませんし(※1)、魔神三人娘(※2)もセレステ篇11-1で食事はいらないし味も分からない描写があります。では全ての魔神に味覚はないのでしょうか?

(※1)成功の魔神ラベゼリン『人間になりたい』
(※2)牢獄の魔神コロパティロン、執着の魔神アルミルス、滋養の魔神サプラス

魔神と食事

魔神は基本的に食事の必要がない。

前述の通り全ての魔神にとって食事が一切必要ないことはほぼ確実でしょう。それについてはトルウァトスも『ただ、傍らに』にて食事の誘いをお断りしている描写がありますし、自我を失って暴走状態の魔神は食事を行うという発想そのものが存在しません。ただし全ての魔神の味覚が死んでいるか? と言えば疑問符が残ります。

例えばリブラビスは『お詫びとキモチ』にてお世話になった仲間達にクッキーを振る舞います。「味覚が薄くなって」とは言うものの全くないわけでもないようです。

 パティシエのドゥルセをコーチに呼びました。

またバルクスは『ピンクのベータン』にてベーコンを期待していたのに食べられず残念がる描写があります。味は分からないそうですが、嗜好品として食感と香りを楽しんでいるようです。ハハブも『ハハブの夢』にて単身酒と食事を用意していますし味も申し分なし。既製品を用意して宴を開いたのかもしれませんが、食材を現地調達した描写があるので自身でも料理を手掛けているのでしょう。残念ながら味に関する感想がないので帝時代の経験と勘だけで料理を再現した可能性もありますが、多少は味が分かるのかもしれません。

魔神の味覚

ここからは味覚が死んでいないであろう魔神の話をします。代表的なところではエイルニルスとスクロロンでしょうか。エイルニルスは罪の大陸を脱獄した後は各地で果実を荒らし、スクロロンは聖都で略奪と破壊を繰り返していました。キャラクエでも分かる通り二人の味覚は他の魔神に比べて鋭敏なようです。これは二人が魔神になった経緯に由来すると見ていいでしょう。

二人に共通する要素は何か? それは食べ物に対する欲求です。エイルニルスは果物を盗んで罪の大陸に投獄された後に、スクロロンは生け贄の巫女として禁欲生活を続けた末に、黒の軍勢に襲撃されます。「こんなことならもっと食べたかった」という思いに黒の因子が反応して魔神と化しました。だから二人は一般的な魔神と違い味覚が健在なのでしょうね。

サプラスと味覚

前述の通り叶わなかった(踏みにじられた)願いを媒介にして黒の因子は魔神化を促します。なので魔神は黒化前に強く抱いていた思いが具現化するケースが多いのです。では料理人だったサプラスは何故味覚を失ったのでしょうか。味覚は料理人の命と言っても過言ではない話を劇場版『機動戦艦ナデシコ』で見ました。サプラスは料理を続けたい、誰かに食べてほしいという願いを抱いて魔神化しているので一見すれば味覚を失うのは矛盾した結果に見えます。ですがそこがサプラスが味覚を失う大きな落とし穴となりました。サプラスにとって最も大切なことは料理を作り続けて食べてもらうこと。自身が食べることは二の次だったからです。料理を作り続けて食べてもらうことそのものに味覚は必須とは言えません。ましてやサプラスなら食材の見た目や匂いだけでおおよその味に見当を付けられる凄腕の料理人。自分が食べることを前提としていなかったから彼女は味覚に対する欲求を抱けず失ってしまったのでしょう。

今回は以上となります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?