見出し画像

週刊ユグド通信Vol.68『チェンクロのトリビア考察1』

『帯びに短し、たすきに流し』一本の記事にまとめるには短いしSNSに挙げるには長過ぎる。今回Ainはそんなチェンクロの知ってても役には立たないけど、気付きを得られるかもしれない話をしようと思います。



1.スクロロンはどうして空腹になる?

前回(Vol.67)でも述べたように本来魔神は食事や睡眠を必要としません。これは黒の軍勢が生き物と異なる存在であり、魔神となった者達もそれに準じる形で生命の概念を逸脱した存在になるからと考えられます。
なので魔神にとっての食事は(味覚の有無に関わらず)嗜好品の摂取という形になります。にも関わらずスクロロンは度々空腹感に見舞われる。何故なのか? これはスクロロンが魔神になった経緯に依る所が大きいのでしょう。

生け贄の儀式を経てカミ(※)になる筈だったスクロロン。しかし儀式は黒の軍勢の襲撃で失敗に終わり、死を覚悟したスクロロンが最後に望んだことは「もっと本能のまま自由に生きたかった」この願いに黒の因子が作用して‘’本能の魔神‘’が誕生します。

この‘’本能のままに‘’という願いに黒の因子の力が作用しています。スクロロンが本能のままにやりたかったことは多岐に渡りますが、その一つが美味いものをたらふく食べること。その為に黒の因子はスクロロンを空腹に至らしめます(空腹で食べた方が満足感が大きいからでしょう)。餓死することはほぼないでしょうが、空腹を我慢し続ければストレスで理性を失いかねないので魔神でありながら食事が必要とも言えそうです。これ地味に辛い筈なのですよね、なぜなら幾ら食べても満腹にはなれないんです。ある程度の満腹感は得られますよ、それでも食べても食べても黒の因子は彼女を常に空腹へと追い込むでしょう。謂わば「幾らでも食べられる代償に満腹になれない呪い」といった所でしょうか。

(※)カミへの贄とされているのでカミそのものになれるのかは分かりかねます。

2.ペレキュデスの慢性腰痛の訳

大魔導師であるペレキュデスはリヴェラが集めた仲間の一人で102歳(当時)のおばあちゃん(今は108歳前後)。時を自在に操る神器『星霜乃時計』の力でおよそ100年に及ぶ経験値と全盛期の姿と力を合わせ持っています。しかし少女の姿に身体の時間を戻しているにも関わらず慢性的な腰痛を抱えているのは何故でしょう?

身も蓋もない理由ですが『星霜乃時計』がクソ重いのが全ての原因なのですよね。幾ら神器の力で身体を常に全盛期に巻き戻しても肌身離せない(効果範囲から離れられない)神器は基本的に自身で背負うしかありません。しかも筋力も年相応の少女のものに過ぎないのにそんなものを毎日背負って歩けば腰痛は慢性化してしまいます(肩こりも同様)。身体の時間を巻き戻せば一時的に症状は回復しますが常時魔法を発動することは出来ませんし、時間経過で魔力回復(砂時計的ですよね)と言えど戦闘中や緊急時は枯渇しがちです。しかも集中力を要する時空魔法は精神的にも疲れるだろうから(身体しか回復しない魔法は)乱用もしたくないでしょう。結果的に慢性的な腰痛と付き合うしかないのでしょうね。

因みに「毎日背負っていれば筋力付くんじゃね?」という可能性については、度々身体の時間を巻き戻すので鍛えた分も元の木阿弥と見た方が良いでしょう。

3.フランツはアサシンなの?

フランツは元盗賊でギルド同盟議会に雇われた情報屋という肩書きですが、裏の顔はアサシンギルドのスパイでした。義勇軍に加わった時にギルドとは袂を分かちましたが、暫くの間(※1)は二重スパイとして活動しています。義勇軍にはフランツの他にも9人のアサシンギルド出身者(※2)がいますが、ラザフォードは例外としても皆が皆刃物か弓を使う暗殺者ですよね。ではフランツも暗殺者なのでしょうか?

 結論としてはNoとなります。
チェンクラーにとってのアサシンギルドは暗殺や強襲のイメージが強いかもしれませんが、実際のアサシンギルドは聖王国(主に副都)の裏社会を牽制する存在として各種犯罪組織を牛耳る形で君臨しています。この組織の構成員を大きく二つに分類してみましょう。
ひとつは暗殺や強襲を生業とする者達。仮に【実働部隊】と定義しましょう。もうひとつは諜報活動やフロント企業の運営等のシノギ(経済活動)を生業とする者達。こちらは便宜的に【裏方部隊】と呼称します。

アンジェリカやヴィドック等ほとんどの義勇軍メンバーは実働部隊に属しますが、フランツは裏方部隊の所属になります。なので彼はアサシンギルドの元構成員ではありますが暗殺者ではないのです。

(※1)チェンスト『3.疑わしき者たち』まで。
(※2)ラザフォード、アンジェリカ、ヴィドック、スルスタン、ルクレチア、リュビア、ツァイス、ニーナ、フェイスレスが該当。

 4.後記

今回の考察は如何だったでしょうか。正直言われずとも当たり前な内容かもしれませんし解釈違いとお叱りを受けるかもしれません。かといって運営に問い合わせる程の内容でもないでしょう。チェンクロには他にも「これってどういうこと?」な話が散らばっています。それらについては10年以上の時を費やして運営から答え合わせが呈示されることもあったりします。でもちょっと気になっても調べるのは面倒なことって思いの外多いものです。そんな皆様の疑問の解消の一役を担えれば幸いに思います。(また何か思いついたら第二弾もやりたい企画ですが現状は未定)

今回は以上となります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?