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週刊ユグド通信Vol.33『義勇軍相撃』とは何だったのか? (前編)

チェンクロ第2部最大の衝撃! 踏破イベント『義勇軍相撃』をご存知ですか 。議長の要請で副都へ戻った義勇軍は身に覚えのない内乱扇動の疑いをかけられて街を追われます。日を追うごとに広まる悪評と深まる亀裂。やがて意見の相違から多くの仲間達が義勇軍を離れていきます。

今回は義勇軍最大の危機とも言えるこの事件は誰によってもたらされたのか? 暗殺王ラザフォードと不和の魔神トルウァトスはどんな役割を果たしたのかを検証したいと思います。


1.事件を主導した容疑者たち

 まずはこの事件に大きく関与した容疑者について検証してみましょう。

1.暗殺王ラザフォード

アサシンギルド長(当時)ラザフォード

 義勇軍結成当初からアサシンギルドは義勇軍隊長を暗殺すべく刺客を送り込んでいます(※1)。彼が初めて姿を現したのは『疑わしき者たち』(※2)。この時は副都とスラムの対立を煽り副都支配の足掛かりにしようと企んでいました。今回も反議会派と組んで暗躍しています。

(※1)アンジェリカやニーナのこと
(※2)チェインストーリー3参照

2.魔神トルウァトス

不和の魔神トルウァトス

トルウァトスが初めて現れたのは『副都外伝』。
副都ギルド間の対立を煽り街を混乱に陥れた張本人。その後も各地で対立を煽るべく言葉巧みに人々を扇動してきました。疑心暗鬼に付け込むのは彼女の十八番でもあります。

3.反議会派

反議会派幹部

 反議会派は副都の実権を握るギルド同盟評議会(以下評議会)に反感を持つ商人や神官達で構成されており、戦士ギルドに属さない傭兵達を雇い入れ議長失脚を目論んでいます。ラザフォードと組んではいますが仲間意識は皆無と言っていいでしょう。

2.事件の首謀者は本当にラザフォード?

結論から先に言うとラザフォードは黒幕ではありますが、首謀者と呼ぶには語弊があります。

そこにはラザフォードなりの企図がある筈です。それを立証する前に今回の事件で義勇軍の仲間入りを果たした新顔達の役割についても解説したいと思います。

3.ギルドから来たニューフェイス

 副都内乱の首謀者に仕立て上げられた義勇軍を救ったのはギルドからやって来た以下の五人。

左上から順にレンジャー、戦士×2、アサシン×2ギルド所属

1.バカ正直な腹黒野心家【アシュリー】

アシュリーはレンジャーギルドの中核を担う人物。
打算だけで加勢してくれました。

2.魔を宿す者ジューダと看板娘ミレイユ

 ギルド長シルヴァがどういう意図でジューダとミレイユを送ったのでしょうか。ミレイユはともかくジューダは話半分で駆けつけました。二人は何故加勢しようと思ったのでしょう。

3.ボスの指令ヴィドックとツァイス

  二人はアサシンギルドから駆けつけました。"ボスの指令"でね。ラザフォードの狙いが本当に副都支配だとすれば部下を派遣する必要性はありません。
なぜ二人が選ばれたのでしょうね。


アシュリーを除く四人は上司からの要請で義勇軍に加勢してくれます。(アシュリーは独断)
この五人が選ばれたことにも当然意味があると思いまます。彼らが今回の事件で果たした役割と裏事情については後編で考察したいと思います。

4.義勇軍相撃に至る経緯

 終わってみれば大団円を迎えた義勇軍相撃ですが、全体像は把握できていましたか? ここではこの事件のTLを時系列順に並べてみたいと思います。

前兆1.副都に累積する疑念、不平不満

全ての発端は黒の軍勢の侵攻で王都が陥落したことに始まります。突如最前線に立たされた副都は行政の再編を行いますが全く追い付かない。一連のラザフォードやトルウァトスが絡む事件もそうした砂上の楼閣に激震を与えることで発生していました。

前兆2.反議会派の怒りと驕り

今回の事件に限らず議長失脚を目論む商人は後を絶ちません。理由は様々ですね。議長が若いから、気弱そうだから、自分の方が優秀と錯覚しているからetc。
そうでなくても彼らには商人議会を潰された恨みがあります。副都を守る為に作られた評議会が機能しなければ副都は意思決定の遅れから陥落していたでしょう。それでも権限が制限された有力商人や神官達の一部には不平不満が燻り続け、議長の根回しも後手に回ってしまいました。

前兆3.市民やギルドの軋轢

王都近辺からの避難民の増加もあり副都内部は地価が高騰。防壁の中に家を借りれない貧民が街の周囲にあばら家を築いてスラムを形成。そうでなくても行政再編に伴って法整備が不十分(スラムに至っては無法地帯)。ギルドも組織が再建途上の例が少なくありません。市民にもギルドにも不満が蓄積されています。

前兆4.黒の王が倒れたからこそ

未だ王都の奪還には至らないものの一時期に比べれば人々の生活には余裕が生まれてきました。しかし山積みの問題解決には程遠い状況。結束しなければ蹂躙される時代の終わりは我慢を重ねてきた人々の意識に変化をもたらします。

1.反議会派が動き出す

 前述の通り王都が陥落するまでは強い権限を持っていた商人議会や神殿関係者の中には議長失脚を願い義勇軍を疎む者が少なからずいます。しかし彼らの力だけでは蜂起は叶いません。そんな燻り続ける不満の受け皿を用意してくれたのがラザフォードです。

 副都のギルドや市民は黒の王が討たれたことで幾分かかつての緊張感を失いつつあります。それと同時にこれまで先送りせざるを得なかった諸問題が一気に噴出し始めます。(反議会派の沸騰もその一端)
更にこの混乱を利用しようとする魔神トルウァトスもまた新たな布石を打つべく暗躍します。

2.副都内乱

 きっかけなんて些細な小競り合いだったのかもしれません。しかし一度吹き出した不満の炎は次第に周囲を巻き込み大きな騒乱をもたらします。この混乱に反議会派とアサシンギルドがどこまで介入したのかは定かではありませんが、騒動の首謀者は議長と結託した義勇軍が引き起こしたという噂がまことしやかに囁かれ始めます。

噂を察知した議長はすぐさま義勇軍に繋ぎをつけようとしますがアサシン達の妨害もあり叶いません。
何も知らない義勇軍が副都に帰還すると逆上したギルド員に取り囲まれ、更にアサシン達が噂を補強する流言飛語を囁きます。とても冷静な話し合いが成立しないまま義勇軍は駆けつけた助っ人と共に副都を離れざるを得なくなります。

3.義勇軍分裂

 一連の噂は既に副都近隣の町村にも飛び火しており補給もままならない義勇軍では慎重派と強硬派の対立が日増し悪化の一途を辿ります。
やがてギルドの主だったメンバーが、続いて副都以外に拠点を持つメンバーも、最後にはカイン達古参のメンバーまでが義勇軍を離れていきます。そんな危機的状況を嘲笑うようにトルウァトスは主人公に囁き続けます。

4.義勇軍相撃

義勇軍の方針も定まらぬ中、アシュリーの元に副都が黒の軍勢の襲撃を受けたという知らせが届きます。
罠の可能性も捨てきれませんが、万が一を想定して副都を目指す一行を待ち受けていたのは義勇軍と縁深いメンバーで構成されたギルド連合軍。互いを知り尽くした相手との攻防は双方決定打を欠いたまま時間切れと相成りました。


 今回はここまで。義勇軍相撃に関わったメンバーの思惑と経緯は概ねこんな感じです。
次回はラザフォードとトルウァトスの真の目的を中心に考察したいと思います。

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