【Mリーグ】セミファイナル出場24選手の感想【2021】

【第1位】堀慎吾+158.3p(3-0-1-1)

『半荘平均収支』+31.66p(2位)

『半荘平均素点』39660点(1位)

『半荘平均和了回数』3回(4位)

『半荘平均放銃回数』1回(5位)

『半荘平均自摸和了回数』1.2回(12位)

『獲得順位点』+110p(3位)

『獲得素点』+73300点(1位)

『流局時テンパイノーテン収支』-2500点(16位)

『半荘平均立直回数』2.8回(10位)

『立直成功率』50%(6位)

『その他』

初参戦のMリーグ2020のレギュラー、セミファイナル、ファイナル、2021レギュラーときて、5ステージ目でやっと節間個人トップをとれた。今期はMVPを目指すと大口を叩いたわりには、レギュラーシーズンは上位25%にも入れない(9位)という有り様で、見た目同様カッコ悪かったが、セミファイナル個人首位でなんとか格好がついた。伊達の供託間違えがなければ、岡田が首位だった可能性もあるだけに、伊達に感謝といったところではあるが…。それにしても、堀はハートが強い。とにかく押しが強い。本当に押しに押す。これでもかと押す。高い読みの技術に裏打ちされてるとはいえ、本当に肝が座っている。全身まさに肝なり。読みと決断力の塊である。故に、武運つたなく負ける時は、フツーの人がしないような放銃で負ける印象。あと堀は、基本的にツキが太くはない選手だという印象だが、ツイてる日とツイてない日の差が激しい。勝つ時はしこたま勝つが、負けた日は本当に印象に残らない。絵になるような派手な負け方をしないので、まさに職人のようなプロであると言えよう。沢崎が離脱したファイナルは、堀の出来次第。今の堀と岡田の勢いなら、サクラナイツの優勝確率は結構あると思っている。というか、個人的にはサクラナイツを優勝予想。

パイレーツの今の体制を終わらせた立役者。自身最終戦の東1局に、親の石橋に倍満親被りさせた和了は凄かったです。あの和了がパイレーツ足切りのボタンを押したと言っても過言ではないでしょう。

【第2位】岡田紗佳+136.2p(2-1-0-0)

『半荘平均収支』+45.4p(1位)

『半荘平均素点』38733点(2位)

『半荘平均和了回数』4回(1位)

『半荘平均放銃回数』1.67回(19位)

『半荘平均自摸和了回数』2回(1位)

『獲得順位点』+110p(3位)

『獲得素点』+41200点(3位)

『流局時テンパイノーテン収支』-1000点(13位)

『半荘平均立直回数』2.33回(14位)

『立直成功率』57.1%(4位)

『その他』和了率32.4%(1位)

トップ2回の全連帯。伊達の供託間違えがなければ、三連勝で個人首位もあったかも?それはさておき、今期バランスをくずしていた岡田の麻雀がやっと元に戻ってきた。セミファイナルの成績は多少の上振れはあるが、本来なら岡田はこれぐらいできる子である。私は今期のレギュラーシーズンで岡田が活躍すると予想していただけに、レギュラーシーズンの成績はガッカリだった。レギュラーシーズンは16試合で1勝だったのが、セミファイナルでは3試合で2勝。完全に復活した。もともとツキが太い、所謂持っているタイプだが、完全にキテいる。和了率32.4%とか、もう本当に手がつけられない。ファイナルもこの勢いが続くなら、サクラナイツは圧勝するんじゃないかと思っている。

4月4日の元恋人対決は、そのイロモノ的な性質を抜きにして、今期の岡田のベストバウトだった。出親で中打点を連発して先行し、守るべきところをしっかり守り(無放銃)、ラス前に大きな和了でトップに立ち、オーラスをさっと和了して流すという、本当に見事な試合運びだった。こういう危なげない試合運びが安定してできるなら、女流のトップに立てる日もそう遠くはないと思う。

【第3位】小林剛+123.2p(3-0-3-0)

『半荘平均収支』+20.53p(5位)

『半荘平均素点』30533点(5位)

『半荘平均和了回数』3.33回(3位)

『半荘平均放銃回数』1.33回(11位)

『半荘平均自摸和了回数』1.33回(6位)

『獲得順位点』+120p(1位)

『獲得素点』+33200点(5位)

『流局時テンパイノーテン収支』+4500点(3位)

『半荘平均立直回数』2.83回(9位)

『立直成功率』35.3%(16位)

『その他』和了率25.3%(3位)

個人的に打ち方が一番好きな雀士。いつ見ても安定の小林である。それにしても、ラスひかないよね。本当に見ていて安心感ある。小林と多井がラスひくなら、そりゃ展開が悪いと諦めがつく。それぐらい信頼感がある。麻雀については、本当にいつも通り。セミファイナルはツイていて、らしくない高打点の和了を連発し、平均打点が6210点と小林らしくない高さで、和了率が25.3%なんだから、そりゃ小林が勝ちまくるわ。個人的には小林の麻雀が一番効率的だと思っていて、他の選手がなぜ同じようにしないのかと不思議で仕方ないが、小林の麻雀は見ていてツマラナイので、他の選手が全員同じように打ったらMリーグがツマラナくて人気がなくなって終わるから、そういう意味では、小林は本当に恵まれているなと思う。とりあえず、今期はお疲れ様でした。

上記したように、小林は男性プロの中では一番好きなプロだ。いつもは小林を応援しながら見ていると言っても過言ではない。好きな女性プロが出ていれば、当然そちらを応援するが(笑)。そんな私がパイレーツの足切りが見えてきたセミファイナル終盤戦では、小林以外の選手を応援して試合を見ていた。なぜなら、Mリーグルール初の強制解雇が見たいからだ。麻雀プロは過程で魅せるべきだと思うが、Mリーガーは結果で魅せるべきだと思っているので。結果を出せていない選手は去るべきだと強く思っている。本来ならば、他のチーム同様に去年の時点でパイレーツも選手の編成を変えるべきだった。それをしなかった以上、パイレーツには負けてもらうしかないじゃないか。ということで、大好きな小林の出る試合で小林以外の選手を応援していたのだが、敵として見たら、こんなに嫌な選手はいないね。他チームのファンは毎回毎回、小林のことをこんなに憎々しげに見ていたのかと思い知らされた。それぐらい小林は強かった。しぶとかった。先制好形は知っていたが、高打点までついた日の小林は悪魔的な強さ。本当に敵に回したく(同卓したく)ない男だと思った。

【第4位】白鳥翔+117p(2-2-0-0)

『半荘平均収支』+29.25p(4位)

『半荘平均素点』29250点(6位)

『半荘平均和了回数』2.75回(8位)

『半荘平均放銃回数』0.75回(4位)

『半荘平均自摸和了回数』2回(1位)

『獲得順位点』+120p(1位)

『獲得素点』+17000点(7位)

『流局時テンパイノーテン収支』-7500点(23位)

『半荘平均立直回数』2.5回(12位)

『立直成功率』70%(1位)

『その他』放銃率6.7%(3位)

白鳥の安定感、半端ない。Mリーグ1年目の酷すぎた成績のせいと、奇抜な髪型のせいで、ほとんど人は油断してるけど、白鳥はマジ強い。多井の後を継げるのは間違いなく白鳥しかいない。三年連続レギュラーシーズン三桁プラスは素晴らしいの一言につきる。多井の陰に隠れているが、雷電はもちろんのこと、ドリブンズや風林火山でもエースをはれる逸材であるのは間違いない。そんな白鳥がセミファイナルは全連帯と絶好調。例年ファイナルセミファイナルはラッキーボーイ(ガール)が出現して優勝の鍵を握るが、今期は白鳥がそのポジションにいると思っている。多井が絶不調の今、チームの柱になるのは白鳥しかいない。

セミファイナルでの白鳥の危なげなさは素晴らしいの一言につきる。安心して見てられる。低い放銃率6.7%かつ、低い平均放銃点(3133点)で、大きくビハインドする場面が全くなかった。神がかった低い放銃率の近藤を別とすると、セミファイナルでの白鳥の守備力は神ってると言っても過言ではないでしょう。

【第5位】伊達朱里紗+88.9p(2-0-0-1)

『半荘平均収支』+29.63p(3位)

『半荘平均素点』36300点(3位)

『半荘平均和了回数』3回(4位)

『半荘平均放銃回数』1.33回(11位)

『半荘平均自摸和了回数』1.33回(6位)

『獲得順位点』+70p(5位)

『獲得素点』+33900点(4位)

『流局時テンパイノーテン収支』+2500点(7位)

『半荘平均立直回数』2.33回(14位)

『立直成功率』42.9%(12位)

『その他』供託移動ミスで炎上

伊達の勢いが止まらない。レギュラーシーズンの勢いのままに、セミファイナルも駆け抜けた。供託ミスで炎上してミソがついたかと思いきや、その後の試合でしっかりトップを取って、麻雀に関しては図太いところを見せつけた。白鳥のところでは白鳥がラッキーボーイになりうると書いたが、サクラナイツの岡田と麻雀格闘倶楽部の伊達も、チームを優勝に導くラッキーガールになると見ている。麻雀格闘倶楽部は本当に良い選手を取りましたねぇ。そして、期待以上の活躍をし続ける伊達も本当に素晴らしい。

滝沢がセミファイナルで少し失速し、寿人がまだまだ復調しない今、チームのエースは間違いなく伊達。ファイナルでは高宮に気を使って伊達を高宮と同数起用するような馬鹿な采配は絶対に止めていただきたい。麻雀は勢いだよ、勢い。伊達には間違いなく勢いがある。

【第6位】近藤誠一+87p(1.5-1.5-2-0)

『半荘平均収支』+17.4p(6位)

『半荘平均素点』33400点(4位)

『半荘平均和了回数』2.8回(7位)

『半荘平均放銃回数』0.2回(1位)

『半荘平均自摸和了回数』1.2回(12位)

『獲得順位点』+70p(5位)

『獲得素点』+42000点(2位)

『流局時テンパイノーテン収支』+1000点(10位)

『半荘平均立直回数』1.8回(21位)

『立直成功率』66.7%(2位)

『その他』放銃率1.7%(1位)

久しぶりに強い近藤が戻ってきた。今期はリーチを減らすと宣言していて、明らかに自身の麻雀のフォームを崩していたが、ここにきてやっと『新近藤』の完成形が見えた。高いリーチの精度(リーチ成功率66.7%)と、リーチしないことによる堅い守備(放銃率1.7%)で、向かうところ敵なしになりそうである。今期チームを牽引してきた茅森が不調の今、チームのお父ちゃんの真価を発揮する時がきたんじゃないだろうか?千両役者がついに暴れる時がきた!

セミファイナルのチーム最終戦の近藤の戦いぶりは涙無しには見られなかった。ターゲットのパイレーツの小林の東場の親を、普段なら絶対にしない役牌1鳴きで1300点で流しに行った近藤の打ち方を見て、Mリーグをチーム戦にした最大の意義を見た思いがしました。勝利の為に自分の麻雀を曲げてチームに尽くす姿はまさにMリーグならでは。手が入らず苦しい試合展開ながら、南場の親で一撃4000オールでトップをまくった姿は、私のようなオッサンの目から涙がこぼれました。武運つたなくオーラスで小林に微差でまくられましたが、近藤の戦いぶりは目に焼き付けられて離れません。

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