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人食いバクテリア  前兆編  (1/n)

2023-2024年の年末年始にかけてやや珍しい病気を患い、この間の出来事を備忘録として残したいと思いnoteに綴ってみました。
記憶及びGoogleのカレンダー機能に残したメモを基に文章にまとめてみます。私の認識間違い、記憶違い、医学的知識不足等もあるかもしれませんが、時系列に記してみます。

2023年12月26日午前1時頃
就寝中に左ひじの痛みに気が付き、触ってみると腫れている。腫れぼったいので関節の曲げ伸ばしのフルの軌道では出来ない感じ。
只、翌日(日付的には当日)の仕事もいろいろ溜まっている状態だったので、とりあえずまた寝ることにしました。

実は前日12月25日クリスマスの日に出勤すると、私が在籍している会社のビルが配電設備の故障で終日停電して全電源ダウンしすべての機器が使用できない状態でした。パソコン、電話、FAX、から照明やエアコンにいたるまで全てです。当然仕事は全く出来るわけもなく、社員各自の携帯電話から取引会社や顧客に状況説明する事しか出来ませんでした。前代未聞の事態です。
管理会社は平謝りで、修理パーツの取り寄せの為、翌日の朝まで復旧にお時間いただきますとのことでした。この日は気温が低く社員はダウンジャケット等を着たまま最低限の連絡を関係各所にしていました。
出来ることは少ない為、午後には社員を帰し、夕方まで私一人で留守番をしていました。寒い日で、エアコン無しでは本当に寒く、日が落ちてからは暑がりの私もバイク用の防寒着を着ての留守番でした。しかも照明もつかない為、懐中電灯をもってです。
このため、翌日はまず未処理のメールの山を片付ける必要があり、プレッシャーを感じて帰宅しました。
私はバイク通勤なのですが、帰宅途中に左ひじがやたら痒く、搔きながら走ったのを記憶しております。後から考えるとこれが一番初めの前兆になるかもしれません。

話は12月26日の早朝の就寝中に戻ります。午前2時半頃でしょうか。寒くて目が覚めました。只、インフルエンザ等の悪寒とは違うただ寒い環境にいるような寒さで、昨日の会社の体の冷えが残っていると思い電気ヒーターを寝室に持ってきてつけました。子供達と一緒に寝ているため、子供に温風が当たらないよう布団で私のみに風が来るよう調整しましたが、なかなか温まりません。手足も非常に冷たく、冬でも手足が冷えない私にしては珍しいことでした。30分位直で風にあたっていると今度は暑すぎて吐き気がし、ヒーターを止めました。
この時、検温したところ実は39度程あったのですが、ヒーターを使っていたため、不正確な数値が出た、と思うことにし(!?)再度就寝しました。

起床後、腕を触るとぶよぶよとしていて痛い。更に腫れが手首や上腕まで来ている。何かばい菌が入った様ですが、会社に行かねばと思い仕事に向かう支度をしました。
この時点では家族も私もそんなに大事だとは思わず気楽に考えておりました。体調も悪かったのですが、私は睡眠時無呼吸症候群気味の為、起床時に体調が悪いのは平常運転で特に気にしておりませんでした。
出勤のバイクでで走行中、腕の肉が揺れると痛い。段差で肉がプルンとなるときに特に痛みました。年末年始で病院が休業する前に、業務中に病院行って抗生剤貰ってきた方がよいと考えました。
出社後、先に来ている同僚に状態を説明したところ、その同僚も早めに病院に行った方がいいとの意見でした。只、やるべき仕事を抱えていたので、昼前位に会社近くの皮膚科に向かうことにしました。

以前も火傷でお世話になった皮膚科に徒歩で向かいました。事前にネットで営業時間を確認し、昼前ギリギリですが腕が腫れている旨を伝え、診てもらえるか電話で問い合わせしました。大丈夫とのことです。
800m位の距離でしたが、かなり体調が悪化し、到着しベンチに座ると気持ち悪くなり目が回りましたが、診察の順番が来るまでには大分回復しました。
これは病院と私側の両方のミスだと思いますが、体温を聞かれず、検温もされませんでした。
私は腕の腫れがその日の当日早朝より始まったこと医師に伝え、患部を見てもらいました。只、体調が悪いことを伝えませんでした。この時点では軽く考え、抗生剤を貰って直ぐ会社に戻って仕事するつもりだったもので。
先生は”ばい菌が入っちゃったね。抗生剤を出しておくから、様子を見て、うちは年内12/27が最後だからもし腫れが増すようあれば切開して膿みだすから来てもいいよ。”という感じで、この時点ではありがちなばい菌による化膿と考えていたようです。
後述しますが、これは本当にありがちなパターンで通常この時点でこの病気をピンポイントで診断するのは不可能です。体調や熱に言及されなかったのは若干もやもやしますが、適正な診察だったと思います。

皮膚科の1階の薬局で抗生剤を貰い直ぐに飲みました。この時点ではこの抗生剤を飲んで早く治し年末年始を平穏に過ごしたいと思っていました。まぁ腫れが引くまで3-4日辛抱くらいの認識でした。

会社に戻って仕事の続きをし、帰宅しました。
嫁や子供にパンパンに腫れた腕をみせて今日の経緯を説明しました。体調不良の為、食欲は全くなく、水もあまり飲めません。
その日も寒かったのでお風呂はゆっくり浸かり通常通り子供と就寝しました。

その夜は更に体調がさら悪く、むしろ前日より苦しく30分おき位に目を覚ます様な状態で熟睡出来ません。更に腰痛がひどく、こんな時に腰痛もかよ、と思いつつも何度も大勢を変えつつ寝る努力をしました。
後述しますが、このときの腰痛も理由があったのです。

翌日(12/27)朝5時くらいにトイレに行って鏡で腕を確認したところ
ひじの外側に大きな楕円の水膨れが発見されました。また、内側にも大きな水疱が出来ていました。さらによく見るとその周辺にも細かい水膨れが無数に覆っており。集合体恐怖症を起こしそうなグロさです。
体調悪いし腕パンパンだし、水疱破れそうだし、熱は38.5度位あるしととその日はサラリーマンシャツではなくジャージで出勤することにしました。
手の甲から上腕迄腫れが広がっているので、間もなく指迄広がることを想定し結婚指輪は外して、TVボードにしまいました。若干嫌な予感はしましたが、社畜は四の五の言わずに会社に行くのです。

実は同時期に関連会社の社長さんで足が腫れて痛み、病院で蜂窩織炎と診断された方がいました。それで私も蜂窩織炎を疑いネットで蜂窩織炎の症状、治療法、使用する抗生剤の種類をチェックしてありました。
これはこの皮膚科から処方された抗生剤とも合致しており。この時点では正しい治療法であると疑いは有りませんでしたが、あまりに腫れが広がるので、とりあえず会社でやることやって又あの皮膚科で診てもらおう、そして切開して膿み絞ってもらおうと思いました。年末年始に病院に行かなくても良いようにする為です。

連絡の上、来院し直ぐに見てもらい大きな水疱を破ってもらい、
今回の腫れの中心部を局部麻酔の上、数センチ切開してもらってドレインパイプ的なものを埋め込んでもらいました。これは自分では抜けない仕組みになっているそうです。水膨れはあるあるで珍しくはないとのことですが、いくらな何でもヤバいだろこれは、ホントに大丈夫かよと内心思いました。
漏れ防止の為、腕はペットシーツ的な吸収材でぐるぐる巻きにして頂きました。又、私から抗生剤が効いていないかもしれない、年末年始を乗り切りたいので多めに出してほしい、と先生に図々しくリクエストしました。
抗生剤は変えましょう。只、MAXで5日分しか出せないとの返答でした。
処置中に先生にもしかして体調悪いの?熱無いでしょ?と聞かれたので若干体調悪い熱も38℃くらいある(本当は激不調、熱も低めに出た時で38℃だが、なぜか遠慮した)と伝えたところ、先生は若干”えっ?”という顔をしつつも、もし状態悪化するのであれば救急にと言われました。

病院(2階)を出て地上に降りましたが気持ち悪くまっすぐ歩けないのです。
1階の薬局で薬を入手後、隣接している区の図書館と公民館を兼ねている施設で座って休むことにしました。
図書館の机に突っ伏して休もうとしましたが、苦しくて移動してベンチ状のところで横になりました。20分くらいして警備員がきて大丈夫ですか?と聞かれ。大丈夫です。ちょっと休ませてもらいたいと伝えたところ。去っていきましたが、10分くらいして施設の職員さんが来て体調大丈夫ですか。顔が真っ赤ですけど。救急車呼びますか?と言われ。大丈夫ですが少し休ませてもらいたいと返答しました。
それで救護室に案内されソファーベッドを用意して頂きました。
1時間位横になり体調は立てるくらいは回復したので、その親切な職員さんに挨拶し会社に戻りました。

会社でも座っていられないくらい体調が悪く、顔は異常に赤く、体の皮膚もよく見ると細かい赤い点々が霧状にありました。そんなで会議室で横にならせてもらいました。同僚の皆さんが心配してくれ色々毛布や飲み物を持ってきてくれました。有難いことです。
仕事は年末で忙しかったが、正直体調が悪すぎてそれどころじゃない状態で、電話の受け答え位はしましたが、内容は殆ど覚えていません。

再度同日午後にこの皮膚科に来院し、自宅の近くの以前娘を診てもらった墨東病院という救急対応している総合病院に紹介状を書いてもらうことにしました。年末年始の皮膚科の休み中に悪化し病院難民になることを懸念したためです。どう考えても休みを乗り切れる体調ではありません。
最初はその皮膚科に近い木場病院という小さめの総合病院を提案されましたが、墨東病院の方が自宅に近く便利なのです。只、これは我ながら超絶に良い選択でした。これも理由は後述します。
その間、液が漏れ続けている傷部の巻き直しをしてもらいましたが、すごい量の液がドバっと床にこぼれました。又、ひじの内側と手首にも大きな水疱が増えていて、破ってもらいました。そしてこの日は会社を早退し、タクシーで自宅に帰り早く寝ました。このあたりの記憶もあまり有りません。

12月28日起床すると、やはり体調はさらに絶不調、腫れは指先まできました。只、皮膚科処方された抗生剤はきっちり飲んでいましたが、嫁には体調改善しないので墨東病院の救急行く、なんか入院とかなるかもと軽く言いました。
年末で休むわけにいかない(と思っていた)為、会社に寄って午前中軽く仕事をし墨東病院の救急に行くことにしました。タクシーで会社に到着し、席に座りましたがしゃっくりが延々と止まらなく、下痢、嘔吐感もあり体のコントロールが効かなくなっていました。若干メールの返信位はしましたが、正直仕事にはなりませんでした。電話連絡し紹介状を持っている旨を伝え、昼前位に墨東病院の救急にタクシーで向かいました。

                                   ー続くー

#人食いバクテリア
#壊死性筋膜炎
#劇症型溶血性レンサ球菌


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