女性同士のコラボ曲
2019/11/09
前回に引き続き、はてなブログ「カラオケDAMとも お悩み相談室」の記事に横槍を入れつつ、歌をより楽しむために思いついたことも交えながら、今回は「女性同士のコラボ曲」というお題で、音楽鑑賞をしてみたい。まずはこちらの記事を紹介する。
カラオケ DAMランキング上位の女性同士のコラボ曲 とりあえず8曲 目次 ライオン「マクロスF」 May'n/中島愛 脳漿炸裂ガール れるりりfeat.初音ミク&GUMI It’s all Love! 倖田來未×misono 長い間 Kiroro アジアの純真 PUFFY これが私の生きる道 愛が止まらない Wink Turn It Into Love(愛が止まらない) Kylie Minogue バナナの涙 うしろゆびさされ組 待つわ あみん 最新のDAMランキングを元によく歌われているコラボ曲をとりあえず8曲紹介します。 独自の、独断と偏見による感想付きで。 とは言え、DAMランキングで1…
カラオケ DAMとも お悩み相談室
この記事の中では一番良いなと思った曲が、May'n/中島愛「ライオン - マクロスF」。僕はマクロスのことはサッパリ知らないので、こんな機会でもない限り、通して聴くこともなかったんじゃないだろうか。どんなルートで良い曲に辿り着くか、分からないもんだ。アレンジはいろんな楽器が忙しく賑やかに鳴っていて、楽譜に起こしたら譜面が音符で真っ黒になりそう。白玉だらけでスカスカな譜面よりは、こういう方が僕好みのアレンジだ。
カラオケ目線の話をすると、難曲過ぎて手も足も出ない、例えばMINMIの「The Perfect Vision」程ではないが、決して楽勝とはいかないように思える。中盤の、伴奏がガクッと薄くなるパートでリズムをキープするのは、意外と大変そう。伴奏の薄い部分から、また全パート全開に戻るところで「アレッ?なんかタイミングが合わない」なんてことになりそうだ。
中島愛は今年リリースした作品「ラブリー・タイム・トラベル」の収録曲「Kimono Beat」が要注目だ。作曲・小室哲哉、編曲・ラスマス・フェイバーという豪華な組み合わせ。僕が小室哲哉の音楽をあまり聴かなくなっていた時期が2000年代の中頃。ちょうどそのとき夢中になっていたミュージシャンの一人がラスマス・フェイバーだ。ビルボードライブ大阪での来日公演に足を運んだこともある。某インタビュー記事によると、この作家陣のセッティングはレコード会社の偉い人からの指示ではなく、中島愛本人の発案だというのが好印象だ。May'nの方は「恋しさとせつなさと心強さと」のカバーも気になるところだ。
さて、この後は僕個人の独断と偏見による選曲でいってみたい。まずは2人でのコラボ曲から。この「女性同士のコラボ曲」というお題で真っ先に閃くのが、倖田來未 & BoA「the meaning of peace」だ。
作曲は小室哲哉。軽快なドラムに合わせて、この彼らしさ全開の聴き慣れたリズム・パターンで、鍵盤で和音をジャッジャッジャジャーンと叩くだけで自動的に気分良くなる、というTKフリークは僕だけではないはずだ。ほぼまったく音程が動かないAメロのバッキングに対して、Bメロ以降の展開は、それまで発表してきた作品群からはひと味違う、深みが感じられた。これにはハマった。同時期に発売された浜崎あゆみとglobeのKEIKO、安室奈美恵とm-floのVERBALのコラボよりも、この曲を一番たくさん再生していたものだ。
カラオケ目線の話をすると、第一興商のDAM★ともでは、他のユーザーが過去に残した録音の上から自分の声を重ねて遊べる、コラボ録音という機能がある。これでイヌノ肉球さんというユーザーの公開曲を検索してコラボするのがオススメ。まるで倖田來未本人と一緒に歌っているかのような気分でカラオケできるだろう(執筆時点での情報です。インターネット上の楽曲はすべて時間の経過とともに、取り下げられたり削除されたりなどで聴けなくなっている場合があります)。
倖田來未は単独でのヒット曲もたくさんあるが、僕はコラボや客演モノの方に注目している。この曲の他にも、SOULHEAD「XXX feat. KODA KUMI」、LISA「Switch feat.倖田來未 & Heartsdales」といった絶品の曲がある。知らない方は是非探り当てていただきたい。
続いては3人のコラボで、SILVA DOUBLE SUGARSOUL「UPLOAD」。これは超・超・超イチオシ!コラボ曲とかそんな枠組を超えて、近年日本からリリースされた全楽曲の中でも感動の度合いが段違いに高い。10年に一度の大作なんじゃないだろうか。僕の中ではV2「背徳の瞳」やMINMI「The Perfect Vision」を初めて聴いたときのような激震が起きた。
最初は凄すぎて正直ついて行けなかった。でも、パッと聴いてすぐに掴める、耳障りの良過ぎる曲ばかりでも面白くないよね。こういう一見さんを振り落とさんばかりの凄みのある曲も欲しいところだ。
よく聴くとジャッキー・グラハムの「Ain't nobody」の一節もシレッと挟み込んである。こんな遊びも余裕でかましながら、超絶技巧で本格チューンを歌いこなす、クラブ・シーンの歌姫3人には、ただただ圧倒されるのみだ。
DOUBLEといえば安室奈美恵とのコラボ「BLACK DIAMOND」も素晴らしい作品だった。この2人が同じ場に立つのか!?っていう。もう、この字面だけで反則モノ。沖縄での花火大会の前日に行われた、安室奈美恵最後のステージでは、生での共演が実現しているんだよね。行けた人、羨ましい…
それから、4人でやるコラボ。hitomi「バラユメ Collaboration with MAX」。先の「UPLOAD」はオーラが凄過ぎて近寄り難い感じもする。自分でも歌ってみようという気になる方は、そうそういないだろうが、こちらはもっと等身大で楽しめて、それでいて単純過ぎてリスナーを退屈させることもない。J-POPとして良くできている。これならば自分も歌ってみよう!という方もいそうだ。
映像では、普段はダンスで魅せるMAXのメンバーが、珍しく楽器を抱えた姿を披露している。
カラオケ目線の話をすると、先述の「DAM★とも」では、カメラ設置の部屋に限られるが、歌唱中の姿を動画撮影できる機能がある。弾かなくなったギターが部屋に眠っている方は、ちょっと引っ張り出してこの映像のように当て振りを楽しんでみてはいかがだろうか。
他のアーティストとの絡みといっても、あまりイメージが湧かない両者だが、MAXの方はアルバム「EMOTIONAL HISTORY」内で、DA PUMPのISSAとのコラボ曲「But My Love」を発表している。このアルバムは全曲良いな。今から後追いでMAXを追いかけるんだけど、数が多くてどれから掴んだらいいのやら…という方には気に留めておいて欲しい作品だ。
最後に、海外のアーティストの姉妹コラボ。Kylie Minogue「100 Degrees with Dannii Minogue」。
クリスマスにみんなで盛り上がるパーティー・チューンが欲しい!というときにフィットする一曲。演奏者・コーラス含めてかなりの大所帯でレコーディングされている。映像では和気あいあいとした製作風景の一コマも垣間見られて、見ているこちらにも楽しい雰囲気が伝播する。
両者とも日本のアーティストと縁がある。姉のカイリー・ミノーグは、自身のヒット曲がWinkやmihimaru GTによってカバーされた。また、中田ヤスタカと製作した「Get Outta My Way(Yasutaka Nakata Remix)」をリリースしている。妹のダニー・ミノーグは90年代に小室哲哉が手がける海外進出プロジェクト・EUROGROOVEでゲスト・ボーカルとして参加している。
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