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瀧澤賢太郎がFM京都の番組にゲスト出演!(前編)

 11月29日に放送されたFM京都の番組・CHILL 90's EMOTIONをradikoタイムフリーで聴いた。今回はこちらの感想を書いてみたい。
 オープニングはあさちるのDJプレイからスタートした。「今宵も、よろちるる~」という、かわいらしい挨拶に続けて届けられた楽曲は、こちら。

TRF『寒い夜だから…』

 この後、愛は勝つ(KAN)、家に帰ろう(竹内まりや)、バードメン(Thee Michelle Gun Elephant)、KNOCKIN' ON YOUR DOOR(L⇔R)とつないで、締めにはこの曲。「冬になったらこのT.M.Revolutionさんみたいに、マフラーをグルグル巻きにして、風に吹かれて遊んだりしてませんか?」というMCを挟みつつ、『WHITE BREATH』をオンエア。

T.M.Revolution『WHITE BREATH』

 「そういえば、風に吹かれて遊んでる人、いたいた!」と、思い出したことがある。奇遇にも、筆者が注目しているMINT SPECのYouTubeチャンネルでの12月3日の生配信で、この曲が披露されていた。マフラーこそ使われなかったが、Miiの風を受ける演出で、楽しませてもらったばかりだ。
 「それではみなさん、今宵もご一緒に楽しんでいきましょう。最後まで、よろちる~」というあさちるのMCも、名前と挨拶がうまくブレンドしていて、おもしろい言葉の響きだ。耳に残るし、良い閃きだなあと思う。

 この日はDJ・選曲家・音楽プロデューサーの龍澤賢太郎がゲスト出演した。デビュー10周年を迎えた龍澤賢太郎。最近は専門学校の先生を始めたそうだ。自主レーベルも立ち上げている。まずは彼のセレクトで一曲オンエア。十中八九、自分の曲でくるだろうと思っていたところ、意外にもオンエアされたのはこちらの曲だった。

access『DECADE & XXX』


 あさちると瀧澤賢太郎の接点は、筆者にはまったく見えていなかったのだが、およそ10年前にすでにお互い顔は合わせているようだ。瀧澤賢太郎は中学時代に見たコンサートを語る。日本武道館でaccessの『DECADE & XXX』が流れた瞬間、1万人の観衆が一体化するのを肌で体感し、大きな感銘を受けたという。こんな場所を自分でも作ってみたいと思うようになったのが、音楽の道へ進むきっかけとなった。
 中学生の小遣いで楽器を買うのは簡単なことではない。毎日のように楽器が欲しいと思い続けていたところ、ある日の学校帰りで、粗大ゴミにシンセサイザーが落ちていたという衝撃のエピソードが語られた。あさちるも「え?すごーい!」と、思わず驚きの声を上げ、「神様が賢太郎さんにプレゼントしてくれたんですかね?」と返した。こうして、瀧澤賢太郎の作曲活動は、中学時代から始まったのである。その後、バンドやDJにも手を出すことになる。
 2003年、瀧澤賢太郎が22歳のときに、浜崎あゆみ『ourselves』のリミックスを手掛ける。このオファーはどんな流れできたのかをあさちるが尋ねた。瀧澤賢太郎はDJをするうちに、師匠ができたという。筆者もここで「誰?誰?」と身を乗り出し気味に聴いていたら、なんとその人物は福富幸宏!筆者も2005~6年あたりから、このジャンルに強い関心を持っているのだが、福富幸宏と瀧澤賢太郎がつながっていたのは、ここで初めて知った事実だ。「マジかよ!」と、聴いていて思わず声を上げそうになった。
 瀧澤賢太郎が福富幸宏のDJプレイの現場に観客として何度も足を運ぶうちに親しくなり、「俺の事務所においでよ」と声をかけられたそうだ。当時、福富幸宏はエイベックスから浜崎あゆみ『trauma』のリミックスなどの作品をリリースしていて、その伝手で瀧澤賢太郎にオファーがきたということのようだ。

 話題は瀧澤賢太郎自身のレーベル・Haus It Feeling Recordsにも及ぶ。彼はこう語る。「レコード会社と一緒に音楽出したりすると、自分の作りたいタイミングで音楽を作っても、リリースするのは数か月後だから、聴かせたいタイミングがちょっとズレるわけよ。それがちょっと何か歯痒くて、もうできたて、朝採れ野菜みたいな感じで、自分の曲を出したいなあって思った」
 あさちるも「朝採れ野菜」という表現に笑みがこぼれながらも、この話を熱心に聞いていた。このレーベルには、あさちると親交のあるYummy(DJ/プロデューサー・Yumi Kobayashiの別名義。瀧澤賢太郎との2人組・Aarrssとしても作品をリリース)もいる。

 この番組は過去に何度か聴いたことがあるが、あさちるはゲストに最近のリリース状況を訊くときも、わりと丸投げ気味な話の振り方をするように感じる。作品タイトルの正しい読み方や発売日といった、基本的な情報はパーソナリティーの方で下調べをした上で読み上げておいてから、「さて、これについての詳しい話は…」という持って行き方の方が、ゲストもやりやすいだろう。ただ、楽曲を流す直前のタイトル・コールは、アーティスト本人に言わせた方が、ファンとしてはテンションが上がる。筆者はそういうクチだ。そのあたりをうまく使い分けて欲しいなという気はする。

(後編へつづく)

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