小室哲哉の誕生日に送る、YouTube生配信〜MINT SPEC〜
11月27日にMINT SPECのYouTubeチャンネルで行なわれた、歌の生配信を観た。この日は小室哲哉の誕生日ということもあり、前半部分はすべて小室哲哉作曲のナンバーで固めたセットリスト。粋な計らいだ。
先週はYOSHIKIの誕生日にV2『背徳の瞳』が披露された。それに引き続き、この企画。V2が大好きな筆者としては、盆と正月がいっぺんにきたような感覚だ。
MINT SPEC MiiのYouTube Liveでは、配信に先駆けて、その日の前半パートの曲目が発表される。ただ、オープニング・ナンバーは伏せられており、何がくるのか読めないワクワク感を醸し出すのに一役買っている。この枠は配信者・Miiの持ち歌や、MINT SPECの過去作から選ばれるのが、最近の傾向だ。
彼らのレパートリーの中では、小室哲哉作曲のカバーはひとつだけ。オープニング・ナンバーの先読みを楽しんでいる視聴者も、今回ばかりは「小室ファミリー特集」と銘打っているだけに、誰もが簡単に絞り込めただろう。
いつもなら、「さて、今日は何から始まるでしょう〜」という期待感で煽るところだが、今回は違う。この、誰の目から見てもバレバレな感じを、むしろみんな愉しんでいたような空気だった。筆者も、この状況でオープニング・ナンバーを伏せているのを、微笑ましく思いながら開演を待ったものだ。
そこで始まる、globeの大ヒット曲のカバー。
MINT SPEC『DEPARTURES』
こちらの動画も好評で、歌声がイメージに合っていて、聴き心地が良いという声をよく聞く。筆者も、Miiとglobeの楽曲には相性の良さを感じている。
MCでは、小室哲哉の誕生日を祝い、コメント欄も視聴者からの祝福の言葉でいっぱいになった。
このあと、事前に発表した4曲を披露。Miiが篠原涼子with t.komuro『恋しさとせつなさと心強さと』の歌唱中、ふと想い起こしたゲーム・キャラクターがいたそうだ。それが、リュウなどのメジャーどころではなく、エドモンド・本田。なんでこれなの?と自分自身でも不思議に思いながら、カメラに向けて張り手をかましていた。
globe『Can’t Stop Fallin’in Love』のときが、一番声の調子が上向いていたように思う。曲数を重ねるほどに、尻上がりに良くなっていった印象だ。
第一部最後に披露した、華原朋美のカバー『I’m Proud』は、あまりのキーの高さに、さすがにピッチ・コントロールも不安定になる局面もあった。ただ、それでもどうにかして良い歌を届けようというMiiの気概は、画面越しでも伝わってきた。
パーフェクトな歌唱とはいかなかったかも知れないが、そこに心が動かされる。たとえ、歌が途中でグラついても、緊張の糸を切らさない。失敗したときは動揺がまるわかりな頃もあったが、それは過去の話だ。配信を続けるうちに、Miiはこういうこともできるようになってきている。
今回の配信は、このチャンネルとしては大盛況で、約510人の視聴者を集めた。続く第二部・X JAPAN縛りで、『Rusty Nail』の歌唱中に、Miiがこの盛況ぶりに声を出して驚く場面があった。ここで歌のフレーズが一部欠けてしまうのだが、それぐらい意外な出来事だったのだろう。
圧巻の激しい動きで魅せた『DAHLIA』に、終始着座でも歌声と表情だけで惹き込む『Scarlet Love Song』。対照的な2曲を披露。Miiには見せ方にバリエーションがある。だから配信にも全体の流れに起伏ができ、見ている側もアッという間に時間が過ぎてしまうのだ。
MINT SPEC『Scarlet Love Song』
筆者はMINT SPECの活動を追いながら、独自にSpotifyにプレイリストを作っている。この過程を少し明かしてみたい。
まずは今回の第一部で最も歌が好調だった、『Can’t Stop Fallin’in Love』をリストインさせる。この曲はいろいろなバージョンがあるが、Q;indiviのリミックスはオススメだ。バラードのイメージは一切なくなって、この曲でも元気いっぱい、ダンスフロアで体を存分に動かして盛り上がれるアレンジになっている。
このプレイリストは、曲の直前・直後でなるべく何かしらの関連性をつけて並べるのがこだわり。先週披露した『背徳の瞳』に、オープニング・ナンバーの『DEPARTURES』のバージョン違いをリストイン。3曲とも、作曲・小室哲哉の並びにした。
こちらは、前回の「秋の終わり特集」で披露された2曲を引き続きリストに残している。まず、『God knows…』はMINT SPECの過去作のバージョン違い。続く『木枯しに抱かれて』は、Springsのバージョンを選ぶと面白い。Springsのメンバーには、『God knows…』のオリジナル歌手・平野綾がいる。続けて聴くのも一興だ。
そして『木枯しに抱かれて』と『希望の鐘が鳴る朝に』は、どちらも高見沢俊彦が作曲。作曲家つながりの並べ方は、先の小室哲哉でもやった通り。
MINT SPECが次の一手を打つたびに、プレイリストの内容も変わっていく。作りながら新たな発見もあるので、これはなかなか楽しい。
MINT SPECの動画が気に入ったら、ぜひ生配信の方もご覧になってはいかがだろうか。知らない曲であっても、初めて聴くけどすごく良かった!という経験ができるかも知れない。曲目は配信後にすべてYouTubeのコミュニティ欄などに一覧表示される。後でゆっくり、オリジナル版の方を楽しんだり、そのアーティストの過去作を遡ったりするのもいいだろう。
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プレイリスト・ALL OF MINT SPEC and more…の更新履歴 (2022年12月まで)