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質問にお答えします「言葉とエネルギー」

 久美子先生に質問!です。 言葉とエネルギーについてです。
何気なくネットを見ていたら、お釈迦様は相手に合わせて伝える、ということを大事にした。これは相手に伝えるか、どう伝えるか、ということにとても心を砕いた。と「言葉」」の持つ力について書いてありました。
一方で、言葉も大事だけど、それを発するときのエネルギーも大事なのかな?とも思います。
久美子先生は、カウンセラーとして言葉とエネルギー、あるいはその使い方やバランスなどについて、何か意識されていることはありますか? 
H様より

 ご質問、ありがとうございます!
お釈迦様の「相手に合わせて伝える」ことは、カウンセラーの技術としても大切にしています。カウンセラーの三つの要素のうちの「共感的理解」というのがそれに当たります。共感的理解(empathic understanding)は、『クライアントが体験している世界を自分のことのように感じ取り、その内的な意味をクライアント以上に感じ「正に私が体験していることはそれだ」と感じ取れるように伝えること』しかもそれはシンパシー(同情)ではなくエンパシー(感情的共感)であること。クライアントの世界を共有し言語化、象徴化していく認知的な側面も担います。(ちょっと専門的になっているのは、ご質問者が専門家だからです^^)
 クライアントが伝えたいこと、感じていることをカウンセラーが言語化した時に、クライアントが「そうそう!そうなんです!」と伝えることと、クライアントが抱えていることに客観的視点を加えて伝え、一歩進んでいくイメージやそのためのアクションを伝えることも、相手にできるだけ伝わるように伝えることはプロとして大切だと考えています。
 また「相手に伝える、伝えない」「伝えるとしたらどう伝えるか」も、心を砕きます。この訓練、鍛錬は、カウンセラーという職業上、とても大切な要素であると思っています。これは守破離で言えば、「守」で「基本」です。
 基本は、どこまでも、いつまでも大切なので、生涯これは磨いていこうと思っていますし、それに興味が尽きません。難しさも含めて、面白いのです。その基本を磨いていくだけでは、十分ではなくて次がある。守破離の「破」は「型破り」。基本から言えば、タブーを犯すようなことですね。例えば、DVで悩んでいる人に「別れなさい」は、ある種、カウンセリングの基本からいえば「破」です。別れるか、どうかよりも、現状を客観的に受け入れることをサポートし、自分自身で決められるようにサポートするセッションが基本です。そのような基本を何通りもできるとして、あえて型破りの「破」を使うことで、(クライアントにとって)効果的なセッションにしていく。基本ができてこその、高度な技術と力です。
 ご質問の「言葉とエネルギー」は、守破離の「離」で、これは「離れ業」です。これはどんな言葉を使うか云々、関係ないくらいそのエネルギーだけで伝わるものがある状態。また、何か言葉を発した時に、言葉がそのエネルギーによって、深く伝わっていく状態ですね。自己一致していくことでそのエネルギーをまとい、これは在り方レベルの話ですね。こうなると、何をしてもしなくても、何らかのことが伝わっていく状態です。神様みたいですね。お釈迦様はきっと、何をおっしゃるかに関わらず、お姿を見せるだけで、記憶にあるというだけで、何らかのエネルギーを与えられた方だと思います。そのような方さえも、基本を大切に心を砕いている姿勢が素晴らしいと感じました。と同時に、無意識的にその存在として心を込めて伝えることをしてこられたのだろうなと思いました。
 私もカウンセラーとして、いつまでも基本を大切に、型破りをする勇気を持ち、自分のエネルギーがより良いものであるよう人生を通じて学んでいきたいな!と思ってます。私の理想は息をするように美しい音(言葉)を奏でていくことです。
 ご質問者はすでに、この離れ業ができるほど、ご自身を磨いてきたということだと思いました。お互いに、これからもどんどん愉しく磨いていきましょう。人生の中で難しいと感じることがあっても、それは喜びがあり、豊かさを感じられることだもの。

 ご質問者であるHさんが「お釈迦様の記事を見たとき、私が私のエネルギーに乗せて、心を込めて言葉を紡いだとすれば、家庭や職場での日常会話であっても、それはもはやセラピーになる⁉️なんて思ったのでした」とおっしゃってました。私も、それは同感です。


ご質問、ありがとうございました!!
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