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”メンター”を持つ大切さ

こんにちは。

「I'm 偽(ギ)タリスト!!」こと92yasです。

さて、前回はギターって、アナログなん?デジタルなん?

・・・という事をテーマにPCのキーボードを叩きつつ、続編を考えていたところですが、

本日第5弦のテーマは"3月27日"に因んで、また別の話題を書かせていただきます。

テーマがどんどん浮かんでしまいまして、すぐ書く内容を変えてしまうのも悪い癖ですが、、、そんな突発的な衝動が「I'm 偽(ギ)タリスト!!」なる所以なのか・・・と、どうか暖かく読んでくださば幸いです。

唐突ながら、ギターがスキ!な人はもちろん、そういう方以外も

"メンター"と言える人や、"憧れ"の人

って、いらっしゃいますか?

巷、よく自己啓発系の本やブログでは、メンターを持つことが大切だったり、逆にそうしない事を良しとした事柄に触れられる事がありますが、私はどちらかと言えば「”メンター”を持つ事」に対して肯定派です。

そもそものところ、「メンター」というのは和訳すると「指導者」や「助言者」という意味を持っていて、企業などでは「メンター制度」といった制度を用いて、新入社員に1対1で指導者となる先輩社員を配置し、実際の業務内容やスキルを早く手に入れてもらうような制度を指す言葉もありますが、広く自己啓発の分野においては、自分にとって「憧れの存在」や自分の「在り方やその考え方」に対して理想を抱いたり、共感できる存在のことを”メンター”という言葉を用いて表現する事が現代は多いようですね。

正直なところ、私は文学には少し疎いもので、語源についての詳細は省きますが、、、

さて、私にとっての”メンター”・・・と言いますと、

本日で59歳を迎えられました、

B'zのリーダーかつプロデューサー兼ギタリストでいらっしゃいます、

松本孝弘(Tak Matsumoto)さん

が、揺るぎない私の"メンター"であります。

松本孝弘さんがどういった方なのかは、他方でさまざまなブログや記事を、私以外のファンの方々やマスコミの方が綴ってくださっていますので、、、

この日記においては、私が松本さんを"メンター”とする要素を3つに絞ってお話しさせていただきますね。


1.「この人や‼」と決めた人と30年以上も活動を続けている

かつては”ハイリスク・ハイリターン”と呼ばれた音楽業界では、不貞行為や金銭的な問題を抱え、やむを得ず「解散」や「活動休止」という事も余儀なくされるグループやアーティストがいる中、松本さんの尊敬できる点は、

「彼とならやっていけるな!」と確信を持った人(=ヴォーカル担当の稲葉浩志さん)共に、30年以上もの間、音楽業界を駆け抜け続けられている事にあります。

私、元々ブライダル関係の業界に勤めていたことがあるのですが、毎年多くの方が婚姻届けを提出し(一部は結婚式を挙げられ)、パートナーと呼べるステキな方と人生を共にされる決意をされていますが、その反面で多くの報道や統計にもありますように、離婚される方々も多くいらっしゃるのもこのご時世です。

決して、離婚される事を否定はしませんが、一生を賭けて想いを馳せる方を見つける方もいらっしゃれば、残念ながら決別を決める方々も多くいらっしゃるという事です。

「夫婦円満」という一言では語れない関係を維持することが難しい最中、ましてや夫婦でもない、一種のパートナーである「B'z」というユニットが、お互いにその存在を尊重しあって30年以上という月日を駆け抜けてらっしゃるのは、奇跡と言えないでしょうか?

ただ、この功績には私なりに考える背景がひとつあります。(※お時間のある方は、是非下記の動画を観ていただければと思います。)

こちらは、活動を開始して27年を迎えたお二人がNEWS ZEROの特集でインタビュー出演された時の映像ですが、当時これを観た私に唯一響いた言葉がありまして・・・それは、松本さんのパートナーである稲葉さんが、「松本さんを一言で表すと?」という問いに対して、

「フェア」

とお書きになったところです。

私もいちファンですので、B'zに関わる映像をいくつか観る事があります。その中で、レコーディングをされてる最中に、松本さんも稲葉さんもお互いが思った事を必ず伝え、相手のアイディアを必ず試してから、また意見やアイデアを出し合ってらっしゃるシーンがあります。

インタビュー動画でも、稲葉さんの一言(「フェア」)に対して、松本さんは

「互いのアイデアを 必ず ちゃんと試すようにしている」

とお答えになられています。これは、真摯にお互いが尊重し合えていないとできる事じゃないです。・・・と言いますのも、私もいち社会人として仕事をしてきた中で、松本さんや稲葉さんのようなスタンスで仕事の業務やプロジェクトを進められたかというと、100%とは言い切れない場面に多く出くわしました。関わる人が多くなると、どうしてもそうはいかない場面が出てくるであろう難しいスタンスです。しかし、互いを尊重して「良くないよ、そんなの・・・」と否定する事なく、365日、3年、5年、10年、20年、30年と過ごすことは、並大抵のことではありません。

そんな事を貫けるパートナーに出会えた奇跡、そしてそれを保ち続けていらしゃる松本さん(と稲葉さん)はとても素晴らしいスタンスをお持ちだと考えています。


2.ワンフレーズ聴いただけで、「松本さんのギターの音だ」と分かるトーンを弾く

過去に、松本さんは多くのテレビ番組のテーマソングなどを、ソロ名義で担当されたことがありますが、その中でも印象的だったのは、私が高校生の頃に某スポーツニュース番組が初放送された時。オープニング曲を初めて聴いた時に、

「あれ・・・?これ、B'zの松本さんのギターちゃう?・・・」と呟いた後、アナウンサーの方が「只今流れております、当番組初放送のオープニングを飾っていただきましたのは、B'zのギタリストでいらっしゃいます、松本孝弘さんが作曲・演奏されている曲でして・・・」と言った時、感じたのは、

フレーズをひとつ聴いただけで、「松本さんだ!」と分かるようなトーンを弾くという事は、並大抵な努力ではなかなかできない事です。

この世界にはさまざまなギタリストがいらっしゃますが、いろんなジャンルを器用に弾きこなす方もいますし、「これが、私のスタイル!」と貫いている方もいますし、「私はこのギタリストに憧れているんだ!」と追いかける方もいますし、、、

いろんなスタンスでギターと対峙していると思いますが、松本さんのギターのトーン(音質)で素晴らしいなと思えるのは、とあるビッグアーティストが音楽雑誌のインタビューにおいて、松本さんのギタープレイに関して

やっぱりTAK(松本)のギターは、トーンだよ

と答えられているところです。

このように、他のアーティストからも評価を受けるトーンを弾き続けて活動をされている事は、日々の鍛錬のほかにないと言えます。(※ライヴツアー中は、宿泊されているホテルでも毎朝ギターの朝練をされていると、関係スタッフや稲葉さんからの情報もあります)


3.「ギターは弾かなければ、意味がない。」というモットー

これは偏にいろんなギタリストが口にされてらっしゃるかもしれませんが、松本さんがこのモットーを貫いてらっしゃると言えるのは、お持ちのギターとの付き合い方にあると思っています。

私も、かれこれ偽(ギ)タリストとして約20年はギターを弾いたり、弾かなかったりした時期もありましたが、先日振り返ってみたら通算15本ものギターをこれまでに、誰かから譲っていただいたり、新品や中古品を購入したりしてきました。私の経験上、自分自身で維持(=使い回しながら、弦の交換やメンテナンスを)できるギターの本数は3~4本が限界であるという結論に至っています。。。

もしも4本以上のギターを維持して使い続けていくのであれば、そのメンテナンスを担当してくださる人を別に雇うか?ボランティアで募らなければ?・・・これはギターを弾く事を本業にしない限り、非常に難しいと体感しました。(※実際に、ご自身で仕事を持ちながらも、5本以上のギターを維持されている方が読者の中でいらっしゃいましたら、大変失礼申し上げます・・・)

松本さんは、日々自分が音楽創りやギターを弾く事に専念できる環境を維持できている事に関して、いつもその関係者やスタッフの方々へ感謝されているようで、ご自身のギターのメンテナンスは専任のスタッフ(企業)にお任せされています。

そのような中でも松本さんがギターに対峙されていて、素晴らしいなと感じますのは、ひと昔前に使っていたギターをここ最近、再びお使いになられているところにあります。

この日記の冒頭に掲載させていただいた金色のギターは、90年代前半から松本さんが愛用されていたギター(1991年製のGibson 1957 Les Paul Goldtop Reissueモデル)なのですが、1999年にご自分の名前を冠したギターモデルが発表されてからは、手にする姿が見られなくなってしまいました、、、

が、2008年の20周年記念ライブでは約10年ぶりにライブで使用され、2018年の30周年記念ライブでもほぼメインギターと変わりない状態で使用され、そのまま現在に至っても使用され続けています。

また、2018年にSNSで話題になりましたのが、エディー・ヴァン・ヘイレン好きが嵩じて90年代中期に使っていたピンク色のギター(ERNIE BALL MUSIC MAN EVHモデル)の行方が分からなくなってしまった・・・とSNSで情報提供を募りましたところ、某楽器店で大切に保管されていた事実が発覚し、無事に手元に戻ったという逸話がありました。このギターも、2018年の30周年記念ライブで見事使用されて、今も尚、松本さんのメインギターのひとつとして使われ続けています。

他にも、紹介すればきりがないくらいギターをたくさんお持ちの松本さんでいらっしゃいます。日本人で初めてGibsonというギター界のビッグメーカーと自分のモデルをリリースする契約を得られたり、いろんなギターを使い回して来られた変遷をお持ちではありますが、ここ最近は90年代(B'zというユニットが様々なジャンルにチャレンジして、日本や海外へ徐々にその名を轟かせ始めた時期)に戦線を共にしたギターを再び使い始めたり、ギターコレクターの方々であれば「手に触れて、弾くのは勿体ない・・・」と言われてもおかしくない、市場価値の高いヴィンテージのギターや、世界的なミュージシャンのモデルギター(ジェフ・ベックやラウドネスの高崎さんモデルのギター)を惜しげもなくレコーディングやライブで使う姿は、まさしく、

ギターは弾かなければ、意味がない。

というスタンスの表れではないかと思います。もし、そのスタンスを貫いていないのであれば、きっと新しいギターを使っては、また取り替えて・・・を繰り返されると思うのです。根本に、そのスタンスがあるからこそのギター遍歴ではないでしょうか。

あと、ギターとは少し関係のない話題になりますが、30周年を迎えられた2018年に、ご自身が過去にライブやレコーディングで使ったのち、使わなくなったギターアンプやスピーカーなどのギターに関わる機材をチャリティー・オークションに出品され、その収益をご自身の出身地である豊中市にある学校の軽音楽部の活動費として寄付されたり、豊中市の市民会館でB'zのライヴを開催された事がニュースになったのが記憶に新しいのも、素晴らしい功績です。

こういった松本さんの功績が豊中市で認められまして、今年の2月26日には「豊中市名誉市民」という称号が市議会から松本さんへ贈られています。

ご自身が愛用してきた機材を、また別の音楽活動の資金として還元する事。

これも、紛れもない「ギターは弾かなければ、意味がない。」というメッセージが、別の形として現れた活動ではないかと、私は解釈しています。


4.最後に・・・

 以上が、私の尊敬する”メンター”である松本孝弘さんという人物についての私なりのまとめでありますが、改めてコロナウィルス騒動において、様々な事で苦しい局面におかれている多くの方々に、このエピソードをお伝えしたいのです。

私が4年前、福岡に住んでいた頃・・・4月に熊本地震が発生したその3日後、福岡の某ライブハウスで松本さんがソロ・ライブを行われました。

本来なら中止されてもおかしくない中、ライブを決行された松本さんが、MCを挟んだ時にこのようなメッセージを仰いました。

「今夜のショウ、”Voyage(ヴォエッジ)”は愉しんでいただけましたか?

ええと、まあ”Voyage"といいますと、「長い旅」みたいな意味があるんですけど、まあ、みんなそれぞれの生き方があって、その目指すというか、行き(生き)たい場所っていうのがありますよね?

でも、そこに到達する過程にはいろんな事がありますよね・・・?

・・・俺も、正直いっぱいあるんだよ!!(会場に笑いが起こる)

で、正にそのホントに”Life is one long enigma”、人生とはホントに、ひとつの長ーい「謎解き」のみたいなところがありますけどね、

でも、なんかこう、良いこともさ、悪いことも全部受け入れて、この「長い旅」を、一緒に続けて行きましょうよ。

そうすることでね、また新たな出会いだとか、素敵な風景が観れるのではないかと思います。

・・・で、いろいろあると思うんだよね。ちょうど、、、3日前ですよね。

熊本で大きな地震があって。。。九州地方のみなさんの中には、本当に今こうして、観に来てられないよ!来れるわけないよ!っていう気持ちの方が沢山いたり、今まで当たり前のように観てきた風景が、、、こう、一瞬の災害で奪われてしまったという事実は、変えようのない事で。。。本当の事を言えば、このライブをやるべきなのか?・・・続けるべきなのか?っていう事も、、、このライブをやらせていただくと決めた時から、こうしてやらせていただく直前まで、本当に正直なところ、いろいろ悩んだし、考え続けていました。

そこで、やっぱり自分が考えて、思った事は、、、

僕自身は、僕のできる事で、サポートしていこうと思っています。

ですので、みんなも、みんなにできる事で、サポートしてください。

えー、過去にね、あの、震災に遭った地域と同じで、これは非常に時間のかかる事だと思うんですよね。

だから、ホントにこういうときこそ日本がひとつになって、あの美しい風景を取り戻すまで、がんばりましょうよ!」

このメッセージを贈られた松本さんのことを、私は一生忘れる事はないですし、

この言葉を改めて書き記した自分も、真摯にどうしていくべきか?

考え直さなくてはいけない。と感じました、

松本孝弘さん、59歳の誕生日です。

松本さん、本当におめでとうございます。




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