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キャリアコンサルタント資格とか 後編(プランド・ハップンスタンス)

国家資格キャリアコンサルタント。この資格を知らない一般の方々のイメージはどのようなものだろうか。

「転職エージェントのキャリアアドバイザーになるための資格?」

こんなイメージを持つ方も多いのではないだろうか。

実際には傾聴力をベースとした心理系の要素を強く含む資格で、転職エージェントの営業的なものとは、それほど親和性のない(むしろベクトルは反対方向)資格。

主に進学・就職・転職・退職・結婚・出産・病気、他様々な人生の転機ともいうべき、ライフイベントに遭遇したときに、狭い意味での仕事としてだけのキャリアではなく、人生をトータルでみてキャリアと捉え、与えられたものではなく、主体的な選択と意思決定を繰り返すことによって生涯、成長発達し続けるように一緒に寄り添って考えを整理してもらえるような相談を実施できる能力を身につける内容だ。非常にザックリといえば相談能力資格といった感じ。

なので、「稼ぐ」といった目的でとる資格ではない。しかし、その内容は非常に勉強になるし、自分のキャリアの節々にもそのキャリア理論の知識は心の柱になったりしている。
たくさんのキャリア理論があるのだが、私がことあるごとに思い出すのは、クランボルツ教授のプランド・ハップンスタンス・セオリーだ。日本語では「計画された偶発性理論」と訳されている。
最近は良く耳にするようになったので知っている人も多いだろう。
私は約3年前にこれを学んだが、10年以上前に学んでいたら生き方が変わっていたかもしれない。

誰でも一度や二度は、「あの時、たまたまあの人に出会ったから今の自分がある」とか「あの時、一歩踏み出していたらきっと、、、」など思い当たることがあるのではないか。

偶然の出来事をしっかり掴んでチャンスとして活かすような生き方をしてこそ、その偶然が成功へと導くことがある。

単なる偶然の出来事を計画された偶発性として人生のチャンスとできる人は、どんな状況であっても悲観しないで好奇心をもって柔軟に対応し、ある意味、楽観的にポジティブに行動している人である。

30年以上勤めてきた会社は、もう20年近くも極度の業績不振を続けてきた。なので、リストラ的な雇用調整を何度も何度も経験した。そして社員はリストラ前の1/3、1/4、に減少した。同期入社の仲間ももう10%も残っていない。

日々の仕事は厳しくなる一方で、50歳以降報酬は激減した。しかし、家族を守るために必死でしがみついて働いてきた。そんな時、ふ、と興味が湧いたのがキャリアコンサルタントだった。

自分のような寂しいオジサンが世の中には大勢いるだろう。そういう人のキャリア(人生)の相談相手になれないか。それが、動機だった。副業禁止なので、キャリアコンサルタントとしてビジネスはできていないが、行政書士として独立開業を目指している今、その時には同時にキャリコンの仕事もしたいと思っている。

歳をとったって、計画された偶発性を引き寄せられるようにポジティブに行動して、今度こそチャンスを逃さないように生きていきたい。

どんな仕打ちを受けても、馬鹿にされても、小さなプライドはズタズタになったが、会社に与えられた仕事にしがみついて我慢してきた。これからはどんなに厳しい道になろうとも自らで自らのために意思決定をして、道を切り拓いて行くと決心して毎日を過ごしている。

キャリアコンサルタント資格取得の為に学んだことは、そういう自分を後押ししてくれている。人生の後半くらい、真の意味で自らのキャリアを生きていく。

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