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ラグビー新リーグ発表の日に、1992年を振り返る〜あの頃・今・そして、これから〜

(この記事は、ラグビートップリーグ2021開幕前に投稿した記事を加筆訂正したものです)

ラグビーは来年1月7日

新たな旅に出発する。

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『東京』がつく新チームばかり‼️事前に擦り合わせできなかったのか😅😅千葉なのに『東京ベイ』って、そんなに『千葉』と言いたくないのだろうか😅ワイルドナイツは潔く『埼玉』を名乗っているけど🌈🌈

ふと、今日は遥か昔を振り返りたくなった。

1.今と、あの頃と

昨年12月6日

大学ラグビーの華 早明戦

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私は自由席に娘達と座っていた。傍らの長女は大学のレポートに追われる中、このメインイベントを初めて見にきたのだった。

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私もこんなに若かったのかしら⁉️

娘の横顔を見ながら、私は30年近く前の記憶をたぐり寄せていた。

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1992年

それはサッカーJリーグという『日本スポーツ界の黒船』が来襲する直前の年。

大学生だった私は、やはり自由席でこの早明戦なるイベントを初めて生で体感したのだった。立錐の余地もない観客席、無数に揺れる紫紺と赤黒の旗。

観客の視線は、明治大学主将のキックの成否に向けられていた。

永友洋司くん 彼はこの日の主役だった。

あれから30年近い月日が流れたのに、秩父宮ラグビー場はあの頃のままだった。驚く程に。

2.今と、これからと

前から欲しいと思っていた。

1992年のラグビーマガジン

以前探した時、ネットの古本屋に在庫はなかった。しかし、このコロナ巣ごもりの間に断捨離を試みた方がいたのだろう。

私は念願の

1992年早明戦特集号

を手に入れた。紙は半ば白茶けて、数分ページをめくっただけで鼻がムズムズしてきた。それが

29年という歳月

を示しているかのようだった。

『永友くんはどこにいるのだろう?』

私は、いつになく胸をワクワクさせながら本の中程を開いてみた。

えっ😳😳😳😳😳😳‼️‼️

言葉を失うほど驚いた。そこにいたのは、お目当ての永友くんではない。

きよみいだ😳😳😳‼️‼️

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ページの半分を占めていたのは、我が愛すべきゆるキャラ『きよみい』こと清宮克幸日本ラグビー協会副会長の笑顔だった。

早明戦OB対談

という特集だった。私はきよみいの早大生時代を知らない。きよみいが早稲田で活躍していた頃私はまだ高校生、早慶戦、といってもラグビーより野球に夢中だった。

この取材時、きよみいは25歳、サントリー入社3年目だった。

現在北海道日本ハムファイターズで頑張っている御子息幸太郎くんは21歳、愛嬌のあるラブリーな弟キャラだ。

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きよみいと幸太郎くん、似てないよねえ🤔🤔

日ハムの試合を見ながら私はいつもぼやいていた。30代の早稲田監督時代から、《きよみい》はいつも『仏頂面のおっさん』だった。少なくとも可愛げとは無縁だった。

しかし、今目の前で笑顔を見せるきよみいは、人の心を惹きつける実に魅力的な青年だった。

おお😳‼️きよみい素敵じゃないか‼️これなら大学時代女の子にモテただろうなあ🌈🌈

残念ながら、こう思ったのは、対談を読む前までのことだった。

同級生の明治主将竹ノ内さんとの対談

呆れるほど勝気で、挑発的で、かつ理詰めの発言を連発する《きよみい》がいた💦💦💦

若い頃からやはり《きよみい》は

『ややこしい男清宮』だったのだ。

でも私を始め『きよみいファン』には、この強烈キャラこそ最大の魅力なのだが✨✨

日本ラグビー協会副会長の、いわば『若気の至り』としか言いようのない発言を、あえてここで挙げるのは控えることにするが😅

とはいえ、

きよみいはやっぱりこうでなきゃ‼️

さて、さらに驚いた事がある。きよみいは

大阪弁🍻🍻

で話していたのだ。大阪府ご出身だから当たり前なのだが、私はきよみいの大阪弁を聞いた事がない。監督インタビュー等、取材では随分気を遣っていたのだろう。今ほど世の中は方言に寛大ではなかったから。

それにしても驚いたなあ😳😳

私は気を取り直し、『永友くんを探す旅』を再び始めた、が、さらに2度目の驚きに遭遇した。

それは巻末だった。

『彼』の白いジャージには、マジックペンで驚くほど大きく苗字が書いてあった。

『堀川』

タッキーさんだ✨✨😳😳‼️

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ヤマハ発動機ジュビロGM兼監督 堀川隆延さん✨✨✨✨✨✨

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私の憧れ『きよみい✨永友くん✨タッキーさん✨』

3人の中で、唯一現場に立たれている。

精悍で凛とした佇まいのタッキーさんだが、この写真当時早稲田大学一年生。

ラグビーマガジンによると、

『この年前半の救世主』

だったらしい。おしくも怪我で後半を棒に振ってしまった、との事。

写真の堀川さんは、胸の名前がなければ分からないくらい、今とは面差しが違っていた。

なんと表現すれば良いのか。

自分のことで精一杯💦💦

そんな切迫感が全身から伝わってくる。

約20年後、彼はこの本中程に鎮座する『てんこ盛りに生意気なサントリー選手《きよみい》』と共に、東海の地方チームを日本選手権優勝の強豪に育てるのだ。当時は想像もしていなかっただろう。

あまりにも意外な2人との出会いに、私はこの本を買った目的を忘れそうになるほどだった。

いやいや、この本は『彼に』会いたくて買ったのだ‼️

『彼』は最初と最後にいた。

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鼻筋の通った横顔は負けん気にあふれていた。

遠くを見つめる永友くんは、心で思い描いていたより、ずっと若々しく、凛々しかった。

なんだか訳もなく嬉しかった。

キャノンイーグルスGMとして、年明けから気の休まる事がなかっただろう永友くん。コロナ禍に翻弄されながら、2021年2月20日の開幕に備えている。(2021年7月16日から、横浜キヤノンイーグルスとなった。)

お子さんは今年成人式を迎えた。そして2021年3月のヤマハ戦の日、50歳の誕生日を迎える。

ヤマハGM兼監督として、この日キャノンイーグルスを迎え撃つタッキーさんは今年年男、7月22日に48歳になる。

コロナ禍のリーグ続行に苦心しながら、新リーグ開幕に向け汗を流しているであろうきよみいは54歳に。健康が気になるお年頃になった。いつまでも元気でいてほしい。

ここまで書いて気がついた。

3人の人生がこれからも続いていくように、私の人生も続いていく。

この本を欲しかったのは、

もがきながらも『前』だけを向いていた

あの頃の『自分』に会いたかったのだ、おそらく。

娘達の巣立ちもまもなく。

私の新たな人生も、始まろうとしているのだ。

                 *   *   *

2021年7月16日

『横浜キヤノンイーグルス』の公式発表の席に永友くんがいた。少し疲れた表情を見せていた。

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男というものは、

歳を重ねて、苦労を重ねて、

オトコになる。

今の永友くんに、いつか会えることがあったら、あの頃よりずっと素敵だろう、きっと。

(右端が永友くん。左から2番目が、私が勝手に『ミスター』とよぶ現在屈指の智将沢木敬介監督。これはキヤノンのセカンドスーツ。決して、大谷翔平のオールスタースーツを衝動買いしたという事ではない。ミスターの名誉のため一応補足しておく。)

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