出でよ!ジャンヌダルク!!#10

「カンエ」の松本朋子さん

「出でよ!ジャンヌダルク!!~女性経営者が未来を変える~」。
(毎月第一金曜日・午後7時~)https://www.be-happy789.com/
毎回、創業間もない女性経営者にゲストとしてご登場していただき、
何故、起業し、そして、今後、何をして行きたいのかを、お好きな曲とともに根掘り葉掘りお聞きしていきます。
4月のゲストは、OA直前に法人登記されましたカンエの松本朋子さんです。

松本さん OA後_n

(写真、真ん中)
まず、松本さんが手掛けておられるのは「障害のある患者のための在宅訪問専門薬局」。「在宅訪問専門薬局」と言うのは、薬剤師が直接自宅に訪問する形のものですが、介護保険が施行され、高齢者向けに国も進めてきた制度だそうです。しかし、松本さんが手掛けるのは、「障害のある方」。
ここがユニークで新規性のあるところ。松本さんは、こう話されました。
「薬局に来られない障害者の方も、在宅訪問のサービスを受けられることを知って頂き、利用して頂くことで、安心安全な情報を自宅でゆっくり聞いて頂き、お薬を正しく飲めるようになることで、安定した状態を保ち社会の中で共に暮らしていける、そのお手伝いをしています。」
こうした取り組みや、姿勢が評価され、最近は、様々なビジネスコンテストで、入賞を果たされているのです。

画像2

ところで、松本さんは、お母さんからの「手に職を」と言うアドバイスを受け、薬剤師の道を選ばれ、いくつかの薬局で従業員として働かれることになるんですが、30歳を前に「起業」の夢を持ちます。
でも、ここからが、なかなか賢いなぁ~と思ったところなんですが、将来起業したいと言う思いを伝えて、新たな薬局に就職されることになります。
松本さんは、こう言いました。
「はい。面接のときにそう伝えました。その会社は当時2店舗を運営する調剤薬局で、社長は私より10歳上の女性でした。その方の経験から、お勤めの今から、どれだけ働けるか限界を知っておくことが大切だと教えてもらい 実際、メチャクチャ働きました。」
そして、この薬局で、ナンバー2で活躍をする楽しみを知り、一旦起業の思いは、消えつつあったんですが、では、どうして起業するに至ったのか?
その答えを、番組では、ドラマ風にご紹介いたしました。
そのシナリオがこちらです。

「これ、ありじゃない!看護師さんに取り入れられているのなら、 同じ医療現場で働く薬剤師さんにも、あり!だと思う」
当時、社会人大学院に通い、臨床心理の授業を受けていた朋子は、「これだ!」と 思いました。それは、既に看護師に取り入れられていたストレスマネジメントを 薬局にも取り入れたいと。そう言うアイデアが浮かぶと、それを自分でやってみ たいと言う気持ちがムクムク、ムクムクわき上がり、再び、朋子は、起業・独立を 考えるようになったのです。
 しかし、今いる会社には、大変、お世話になった。影で準備万端用意してから出て いくのは嫌だと、起業の計画は二の次にして、まずは「辞めさせて下さい」と 申し出ることを優先したんですが・・・

「起業・独立しても、稼げるかどうか、分からないやないか!」と、
夫が、待ったをかけたのです。
実は、朋子の夫は、専業主夫。家事一切を引き受け、朋子を影から支えてきました。そんな夫に、最初は猛反対されるのです。
朋子は、こう答えました。
「やるだけやって、無理だったら、勤め人に戻るし」「薬剤師の資格を活かしてアルバイトもするので、最低限の給料は稼ぐからね」と説得をして、ようやく了承を得ます。それは、2018年3月のこと。朋子42歳の時でした。

もちろん、独立・起業したからと言って、そう簡単に稼げるものではありません。しかし、様々な薬局を回り、そうした薬局の方々からお話しを伺っているうちに、かつてのナンバー2の経験を活かしたコンサルタントや、新人薬剤師への研修と言った仕事が入り始めます。さらに、今進めている「障害のある患者のための在宅訪問専門薬局」と言うアイデアにも出会えました。実は、このアイデアは、他の薬局で、コンサルをしながら進めていたものですが、途中で頓挫したものを、ならば私が、と始めたものです。
今回のジャンヌダルクは、こうやって壁に当たってはそれを乗り越えながら、一歩ずつ歩みを進めることによって誕生したのです。

いやぁ、「家族からの反対」と言うのは「起業あるある」で、そこは、女性起業家であろうと、男性起業家であろうと、変らないと言うことですよね。
で、起業当時、資金面では、どんな苦労、そして、どんな工夫をされていたかと言うと・・・
「日々絶対にかかる費用、例えばお家賃や食費などがあります。一旦起業するつもりがなくなっていたため、お給料はきれいに使い果たして貯金が一切なかったんですよね。ランニングコストを下げることが大切だと思い、築浅のマンションから築40年くらいのマンションに引っ越して家賃を半分にし、月に最低いくらかかるかなど算出しました。」

創業間もない頃の松本さん_n

いやぁ~、やっぱり、そうした苦労が何事にもあるんですよね。
しかし、松本さんは、今の暮らしの方が、充実しているし、やりがいもある、そして楽しいともおっしゃっておられました。
さらに、将来に向けては、自らのビジネスの発展を目論むだけでなく、薬剤師業界全体を見据えて、こうもおっしゃいました。
「薬剤師の新しい働き方として定着させたいんです。普通の薬局だと、勤務時間も長く、24時間対応も当たり前になってきているんですが、訪問型だと、時間が自由になるので、子育てしながら自分の働ける空いた時間に働けます。こうした訪問型の店舗が、全国に数多く出来れば、なかなかフルで働けない、短時間でももっと責任をもって、やりがいのある仕事をしたいと思う薬剤師の方々に仕事を提供出来るのではないかと思っています。」

さぁ、そんな松本さんが、「ここぞ!」と言うときに聞かれる一曲は、
ユニコーンの「大迷惑」だそうです。
松本さんは、この曲を、起業家応援ソングとおっしゃっておられました。
そうなのかなぁ~?(笑)皆さんは、どうお感じでしょうか??
ボクも、もう一度、改めて聞いてみますね。

松本さん、興味深いお話しをお聞かせいただき、ありがとうございました。

さて、次回の放送は、5月7日(金)です。
どんなゲストが、どんなお話しをお聞かせくれるのか?
皆様!!お楽しみに!(*^_^*)

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