出でよ!ジャンヌダルク!! #15

payton'sの北東紗輝さん

「出でよ!ジャンヌダルク!!~女性経営者が未来を変える~」。
(毎月第一金曜日・午後7時~)https://www.be-happy789.com/
毎回、創業間もない女性経営者にゲストとしてご登場していただき、
何故、起業し、そして、今後、何をして行きたいのかを、お好きな曲とともに根掘り葉掘りお聞きしていきます。
9月のゲストは、payton'sの社長・北東紗輝(キタヒガシサキ)さんです。

北東さん スタジオ4ショット

(写真、左から二番目)
“社長”とご紹介しておきながら、こう申し上げるのは少し失礼かも知れませんが、実に“可愛らしい”。それも、そのはずで、現在19歳。本人曰く「小学生に間違えられることもある」とのこと。もちろん、この番組では最年少のゲストです。起業したのは、去年の7月。北東さんが、高校3年生の時。これまた、番組では起業時の年齢が最も若い。では、この会社が何をしているかと言うと、エコバッッグやサコッシュ、ポストカードの販売。製作も全て北東さんが手掛けておられます。

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そうそう、これです、これです。
この可愛いイラストを全部、北東さんが描かれています。
ところで、この写真をパッと見るだけでは分らないかと思いますが、
北東さんは左半身が麻痺されていて、左手を開けたり閉めたり、いわゆる
グーパー、グーパーが出来ませんし、一人で歩かれる際には杖を持っておられます。そうなられたのは、これまでいくつかの病気に罹られ、何度か大きな手術をされてこられたからなんです。その病歴をご紹介します。
まず3歳の時に、脳腫瘍の摘出手術をされます。しかし、一年後に早くも脳腫瘍は再発。抗がん剤治療が行われ、最悪な事態は免れますが、今度は9歳小学3年生の時に急性骨髄性白血病を発症し、二度の骨髄移植を余儀なくされ、実に1年3ヶ月の入院生活を過ごされるとになるのです。

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この写真は9歳の時。白血病の治療中の頃です。二度目の骨髄移植は、お母さんから。その時の拒否反応が酷かったそう。北東さんは、その頃を振り返ってこう言います。

「口の中がただれて、ご飯も食べられない、薬も飲めない。鼻からチューブを入れたり、起き上がるのもしんどかった。ずっとベッド。意識朦朧の生活をしていて、その影響で車椅子生活になりました」

この頃の辛い経験を多くの人に知ってもらいたいと、講演活動も事業の柱の一つです。しかし、そんな北東さんが、どうして起業と言う道に進んだのか。そのわけをご紹介する前に、まず、中学時代の北東さんはと言うと・・

「宿題や、中間テストに期末テストと、もう頭がパニックに。数学と英語は支援学級に行ってたけど、テストはやっぱりみんなと一緒のテストを受けなければならなかったので、勉強は、なかなかついていくのがしんどかったですね」

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(写真は中学3年生の時)
そこで、北東さんは、自分のペースで勉強が出来るようにと、高校は通信制に通うことになります。結局は、その高校で、3年生の時に起業を決意するのですが、そこにはどんな経緯があったのでしょうか?
番組では“その瞬間”を切り取って、ラジオドラマ風にお伝えいたしました。出でよ!ジャンヌダルク!!その誕生の瞬間です。         

「私、看護師さんになりたいなぁ~、でも・・・」
今の体力では、無理!
「じゃぁ~医療事務はどうかなぁ~、でも・・・」
私がやりたいのは、一人一人の患者さんに向き合うこと。
医療事務では、無理!
高校2年生の時から、紗輝は、自らの進路のことを思い悩んでいました。
「じゃぁ、じゃぁ、就職じゃなく、進学はどうだろう?
大学や専門学校は、どうかなぁ~?」

「楽しそうだけれど、やっぱり、勉強についていけるか、心配」
そこで、紗輝は、障害者用の作業所や自立支援施設に行くしかないかと
考えていると、周囲からは・・・
「出来ることもいっぱいある中で、そうした施設では、もったいない
物足りないのでは」と言われ、そして、さらに先生からは・・・
「じゃぁ、起業してみたらどうか?」と声を掛けられたのです。
はじめは「何を急にそんなことを言い出すの?」と思った紗輝ですが、
もう一つ感じたのは、「面白そうだな」と言うことでした。   

そこで、その場で起業を即決。
レジ袋が有料化になると言う時期だったことからエコバッグを販売しようとなり、payton'sと言う屋号も2ヶ月程度で決まって、トントンと動き出しました。まず、無地のエコバッグを取り寄せ、そこにひたすら一枚一枚違う絵を描きFacebook 上で販売したところ、瞬く間に100個、売れたのです。
今回のジャンヌダルクは、確かにハンディキャップはあるものの、
それをモノともせず「面白そう」と言う思いから誕生したのでありました。

いやぁ、高校生らしい実に「軽いノリ」ですが、そこがいい。しかし、ただノリだけじゃなく、ちゃんとした自己分析した結果でもあったのです。

「もちろん、起業は、楽しそうでもあったんですが、あと、コロナ感染が怖かったんで。大学とか大人数で勉強するのは怖いし、あと電車に乗って通学するのも大変やし、通勤するのも大変やし。自宅で働けて、しんどい時は休めて、自分でスケジュールが組めるのもいいなと思ったんです」

ボクは、障害のある人が、障害があるからこそ、起業すると言うのは
「あり!」だと思いました。もちろん、本人が出来ないこともある。
例えば、北東さんの場合は、在庫管理や売上の計算が苦手。しかし、そこは出来る人に任せちゃう。北東さんの場合は、お母さんが、そこは手伝っておられます。事業で得た利益は、北東さんの大好きな「旅行」や「スイーツを購入」する際の資金になるそうです。いやぁ、「あり!」だと思いませんか?

北東さん

ところで、北東さんから、オリジナルエコバッグを、3人の方にプレゼントしていただけることになりました。ボクらが手にしているのがそうです。
プレゼントご希望の方はウメダFMのプレゼントフォームからお申し込み下さい。
https://www.be-happy789.com/

さて、そんな北東さんが「ここぞ!」と言うときに聴かれる曲は、ゆずの「栄光の架け橋」♪だそうです。この曲を、イベントで自らピアノで弾いたと言うから驚きです。もちろん、右手だけで弾けるようにアレンジをしてもらったから、なんですが、「障害があるから出来ない」と、決めつけることなく、どうやったら出来るかを皆で考える。これが「ダイバーシティ&インクルージョン」の社会に繋がるんだなぁ~と、心から思いました。
北東さん、興味深いお話し、本当にありがとうございました。
ちなみに、この写真が、「栄光の架け橋」を弾いておられるところです。

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最後になりましたが、会社名のpayton's(ペイトンズ)ですが、その“いわれ”は分りましたか?ペイ、トンとは「北」「東」の麻雀用語。そこに、紗輝さんの頭文字「s」を付けたもの。えっ、麻雀までされるのか?と思いきや、ペイトンとは、元々お父さんのあだ名で、麻雀は、やったことはない、とのことでした。(笑)

さて、次回の放送は、10月1日(金)です。
どんなゲストが、どんなお話しをお聞かせくれるのか?
皆様!!お楽しみに!(*^_^*)

payton's:
https://suzuri.jp/Paytons?fbclid=IwAR0u39FN6LRwNOu6CGgSbQgaqjm8CQRMmcxW1efPeI40MD5FuCJcxRhmDN0



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