出でよ!ジャンヌダルク!!#8

「おかえり処 お結びころりん」小鹿千秋さん

「出でよ!ジャンヌダルク!!~女性経営者が未来を変える~」。
(毎月第一金曜日・午後7時~)https://www.be-happy789.com/
毎回、創業間もない女性経営者にゲストとしてご登場していただき、
何故、起業し、そして、今後、何をして行きたいのかを、
お好きな曲とともに根掘り葉掘りお聞きしていきます。
2月のゲストは、「地域食堂・おかえり処 お結びころりん」を
4年前に立ち上げられました小鹿千秋(こじか・ちあき)さんです。

小鹿さん2

(写真、真ん中)

「地域食堂」と言うのは、小鹿さん曰く「地域の孤独を救いたい!」「おかえり、ただいま」とみんなが集まるお茶の間を目指した食堂、とのこと。
八尾市内にあるんですが「えっ、こんなとこに」と言った感じで、住宅街の真ん中にあります。元々は、小鹿さんのご実家だった酒屋さんの倉庫を改造したもの。ほんとにアットホームな感じです。

おむすびころりん_n

この地域食堂を考えついたのは、病院勤めの看護師だった小鹿さんが、入院していた高齢者の方々が、折角退院が決まったにもかかわらず、その退院の日に、「お腹が痛い」や「しんどい」など、病院を離れたがらないケースを数多く見てきたからです。何故、退院したがらないのか?それは、自宅に帰っても一人だから。いわゆる「社会的孤立」だったからです。
しかし、その後、高齢者や、いわゆる「ひきこもり」と言われる方々のことと思われていたその「社会的孤立」を、小鹿さん本人も味わうことになります。それは、結婚・妊娠、そして第一子を授かった後のこと。自宅で、
一人、子育てをしている時に、その日一日、誰とも喋らないと言う日々を 重ね、次第に自分の存在価値まで見失うようになりました。
さらに産休・育休が明けて職場に戻った後も、家事はもちろん、子どもの食事の準備などに大忙し。小鹿さんの一番目のお子さんには、酷い食物アレルギーがあったので、なおさらでした。小鹿さんは、もう疲労困憊となるんですが、さぁ、それがどのように地域食堂の開設に結びついたのか?
番組では、それをドラマ風に紹介しています。その台本がこちらです。

「ちょっと待ってよ!他のママたちは、くたくたに疲れた時には、
夕飯用に、スーパーの総菜を買って帰る とか、
時にはファミレスで、家族で外食する と言っているけど
うちでは、そうしたこと、簡単には、できない。
あぁ、実家みたいな感じで、食事が出来るところがあれば
あぁ、実家の母親みたいな人が、食事を作ってくれるところがあれば」
と、千秋は、ずっと思い悩んでいました。
ならば、この時、そうした場を、自分で作ってやろうか、
となったかと言うと・・・

そう簡単に、行くものではありません。そこから、さらに2年の月日が流れ
二人目を妊娠・出産。そして育児休暇に入ったその時、
千秋は、ようやく、こう決意するのです。
「自分がやりたいことを考えるのは今だ。絶対、今しかない」と。

そこで、八尾市主催の創業スクールに通い始め
社会的孤立を解消出来る場所を作れないか、
共稼ぎ世帯が、例えば、食事も作っていられない時に、
駆け込めるような場所が作れないか、と言うビジネスプランを発案。
スクールでもまれているうちに、そのプランは次第にブラッシュアップされ
ビジネスプランコンテストでも上位に入賞するほどになったのです。
千秋は思いました。
「ここまで評価されるのは、ニーズがあるから。やるなら今だ」と。
こうして「地域食堂・おかえり処 お結びころりん」は、誕生したのです。

いかがですか?育児休暇中に、企画・発案・そしてビジネスコンテストに挑戦していたとは。本当にパワフルな方です。その後、看護師として働いていた小鹿さんの代わりに、お母様を店長にして、実際、開店。今では、赤ちゃんを抱えたお母さんから、子どもたち、さらに一人住まいの高齢者まで幅広い世代の方々が利用し、“常連さん”も多いとのこと。時には、食事もとらずに、ただ、そこに座ってお喋りして帰っていくと言うお客さんもおられると言います。本当に、近隣の方々の「おかえり処」として機能しているのです。何だか凄いな。素晴らしいなぁ。

おむすびころりんお客

ところで、小鹿さんの夢は、この地域食堂を核に、さらに広がります。まずは、こうした地域食堂を、他の場所でも展開出来ないか、と言うことと、 もう一つは、看護師と言う資格を活かし「地域ナース」「コミュニティナース」として、新しいビジネス展開も模索しておられます。看護師は、病院にいるものと言う常識を取っ払って、その地域で活動すると、また違った社会貢献が出来るのでは、と言うのが小鹿さんの思いです。

ナース姿の小鹿さん

お話しを伺うと、確かにそうだ!と思いました。病院では、患者と看護師と言う関係。患者側の立場になる我々は、病院内では、どうしても肩肘張ってコミュニケーションせざるをえません。しかし、それが地元で、それも、例えば地域の食堂に看護師さんがいてくれれば、もっと気楽に話が出来るのではないか。それこそ、病気になる前に、あるいは、退院した後にも、そうした看護師さんたちとしっかりとした関係が作れていたら、随分と、今の医療とは違った景色が見えてきそうです。
もちろん、これから、どうマネタイズするかと言う課題はありますが、そこに挑戦する意義は大きいと思えますし、私たちも、小鹿さんがどんな活躍をされていくのか、大いに期待したいと思います。
小鹿さん、大変興味深いお話しを、本当にありがとうございました。

画像5

上の写真は、話の流れとは全く関係無かったんですが、あまりに美味しそうだったので、アップしちゃいました。
「おかえり処 お結びころりん」の料理は、こんな家庭的なんだそうです。
ところで、小鹿さんに、「ここぞ!」と言う時に聞く曲は?とお聞きしたところ、wanimaの「やってみよう」でした。おぉ、確かに元気が出る曲です。
さぁ、小鹿さん!大いにやってみて下さい!!

さて、次回の放送は、3月5日(金)です。どんなゲストが、どんなお話しをしてくれるのか?皆さん、お楽しみに!(*^_^*)

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