車椅子ダンサー・MIHOの 「二度目のガンになりました。で、それが、なにか!?」
~#14 副作用の影響は?投薬再開なったのか??~
「元気ですよ。意外と元気!全然“病人扱い”してもらえません」
そう話すのは、この物語のヒロインで、元車椅子ダンスの日本チャンピオンMIHOさん。MIHOさんは去年の6月に、人生二度目のガンとなる腎細胞癌の摘出手術を受けましたが今年に入って早くも再発。「ガンを摘出したはずのリンパ節が再び大きくなっていて、脊髄にも転移。ちょうど曲がっている背骨の先端の部分にめりこんでいる」と言う状態に。そこで、医師団が選択した治療方法が「免疫チェックポイント阻害剤治療」。そう最新のがん治療薬・オプジーボを使った最先端治療によりMIHOさんは再びガンと闘うことになったのです。しかし、その後、僅か2回の投薬で、治療はストップ!
薬の副作用の影響で、肝臓の数値が急激に悪化したためでした。
わぁお~!めっちゃ心配!!
って、何してはるんですか?これ「タコパ」??たこ焼きパーティー?自宅で「タコパ」って、どう言うこと?
ホンマに、病人には全然見えへんけど・・・
「確かに6月15日が3回目の投薬の日だったんですが、肝臓の数値が悪化していたことから一旦中止に。その後、3日おきぐらいに肝臓の注射治療を計3回受けに行ってました。その都度、血液検査をして『ちょっと下がってるな、ちょっと下がってきているなと』と言う感じで。そして、7月6日の血液検査では『完全に数値は戻っている』と言われ、さらにCT検査も受けて、その結果を見ると先生曰く『やっぱり、かなり効いている。投薬が二回にしては、かなり効いている。リンパ節のところなどは、かなり大きかったのが、もうあまり分らないぐらいになっている』って。それで、再び、7月27日に、オプジーボの投薬を受けました」
おぉ!それは良かった!安心しました!!しかし、早速、タコパって?
「タコパの翌日には、マクドも食べましたよ」
どんだけ食べるねん!旺盛な食欲やなぁ~。これじゃぁ、確かに病人扱いはしてもらえませんがな。でも、でも、今回は今のところ深刻な副作用は出ていないんですか?
「医師からは、今回も肝臓に影響が出るかもしれないし、他の副作用も出てくるかもしれないとは言われています。考えられるのは、とにかく体がだるい、何かしんどいとか、頭痛があるとか、何かしらんけど、瞼が勝手に落ちてくるような眠さとか、だるさも考えられるリスクだそうです。確かに、毎日夕方前ぐらいに一回寝落ちしてしまう日が続いていて、それがなんとなく疲れやすいっていう症状なのかもしれません。1~2時間昼寝を挟まないと瞼がしんどいって感じですかね。あと、頭の表面ぽい、めちゃめちゃ表面ぽいところが、ピリピリすると言うか、ちょっと電気が走った感じがたまにありますかね。普通の偏頭痛ではないなと言う痛みが。それから、首、肩こりのちょっと違う版があるかな。だる重いと言うか、筋がちょっとピリピリとくる時はありますね。痛い!痛い!と言う時もあるけど、全然忘れている時もある。なので、まぁ、生活には支障はない程度ですかね」
今のところは、とりあえずそれだけ。しかし、その一方で、ガンは確実に小さくなっている。何だか、凄いなぁ~
「流石に骨のガンが消えるって言うのはなかなか難しいことのようなので、骨のガンはまだあるけど、やっぱ、痛みがだいぶ減っていると言うことは、骨の中の神経の通り道が広がっているってことやろうから、ガンは小っちゃくなっているってことやろうと思いますね」
これが、オプジーボを点滴にて投与されているところ。化学療法室には、こうしたベッドが、ズラリ30床あるらしい。しかし、この化学療法室は、ボクらが思うイメージとは随分と違うとMIHOさんは言います。
「化学療法室って、みんな髪の毛がなくって、やせ細ってる人ばっかりが中にいるイメージがあるじゃないですか・・・。でも、待合室を見回しても、そう言う人は、全然いないんですよ。私も、最初はビビって、髪の毛なんて絶対無くなると思っていたし、吐きまくってゴハンなんて食べられないと思っていました。しかし、実際は全然違っていた。時代は変わったんだと思いましたね」
化学療法で、点滴はおよそ1時間。もちろん、その前に血液検査だとか診察もあるので、結局半日は潰れるけれど、4週間に一回のこと。確かに、その間に、検査や診察を受けることもあるけれど、決して、そんなに頻繁じゃない。こんなこと聞いたらなんやけど、ヒマちゃいます?
「ヒマですね!(笑)今は、病院から病院の間を生きてるって感じ。することがないかと問われれば、ない。次の病院のために毎日を繋いでいる気分ではあります。病院行くために生きてるって言う、変な感じ。でね、ゴロゴロしているだけでは、体力、筋力が落ちていくじゃないですか?コロナもあるけど、無理なき範囲で外にも出ないと、と思って先日はここに行ってきました」
おぉ!ヒマワリ畑!
「友達が自宅まで迎えに来てくれて、ドライブして、公園では、私は車椅子に乗って、それを友達が押してくれて、テイクアウトしてきたものを持って帰って、家で食べると言う感じ。と言うように意外と元気ですよ~」
ところで、この後の治療ってどう進んでいくんですか?
「オプチーボを治るまで打ち続けることになります。とにかく打ち続けること。しかし、また、肝臓に問題が出て来たら、中断、あるいは中止と言うことになります。だから、私の肝臓ちゃん次第かなぁ」
NIHOさんはそう言って笑いました。以前、MIHOさんは、こう言っていました。
「オプジーボが効果がある人は、患者さんのおよそ40%。そこから、完治する人は10%だそうです」
そして、今回は、こう言いました。
「私は、40%には入った!あとは10%だ!!」
目指せ10%!黒子は、これからもMIHOちゃんを応援し続けるのであります。皆さんも温かい声援、よろしくお願いしたします。(つづく)
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