ピアノを弾く時の椅子の高さに最適解はあるの?

日頃、幼児から大人のかたまでピアノレッスンをしていますが、ピアノに向かう時の椅子の高さと足台の高さについては、特にお子さんは日々数ミリずつでも成長して身長が変化していますので調整が必要です。

ピアノは子供向けサイズという設定がないので、いわば大人の操る車に子供が乗って、足も届かないアクセルペダルを立ち姿で踏み、人によっては顔の目の前に来てしまうハンドルを小さい手で握りながらいく方向に向きを変える…ような楽器と人間の身長差が大きい状態になっている事が多い気がします。

大人の方も身長の変化は少ない(ない?)ながらも、腰骨の角度など体の変化によって少しのことですが触る時の椅子の高さが調節必要な場合も少なくありません。

いつもどのように椅子の高さを調節しているかというと、座ってピアノの鍵盤に指を乗せた時の骨格や関節の位置によって座面をあげたり下げたりしています。

ピアノの鍵盤はどのくらいの高さなのか?と気になって床面から測ってみました。キャスターを止めているお皿の高さにより数センチの誤差があるのですが、72から74cm。私が自分で弾く時にだいたい良いなと感じる椅子の高さも床面から測りますと50cmくらいでした。椅子と鍵盤の高さの差をどのくらいにするか?で演奏のしやすさが多少変わると思いますが、その差は大きくても25cmほどのようです。

小学生では身長130cmや140cmに満たない場合には座るより立って弾く方が指先も立てやすく、弾くのに苦労しない場合もあるかもしれませんね。

ペダルを使わせたいために多少無理してかかとが床や補助の足台につく高さに低くして弾かせることを頻繁にすると、骨格や関節の使い方に無理が出てしまうことやそれが癖になってしばらく定着してしまう短所もあるのでこの身体的な成長を待つことも必要なのかなと思うことが時々あります。

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