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【世界もココロもグラデーションでできている】㉕ 「風神雷神図のひみつ」⑩

こんにちは 八彩理絵子です。

今回「神社・仏閣のひみつ」の
最後になります。

今回は「風神雷神図のひみつ」に
迫ってみます。


風神は風を司り、雷神は雷を司る神。
特に風神は古代インドでは生命あるものすべてに福徳を授ける神ということから子孫繁栄を
与える神として解釈されてきました。

日本の風神 『古事記』や『日本書紀』に記された神話の中では、シナツヒコが風神とされている。 『古事記』では、神産みにおいてイザナギとイザナミの間に生まれた神であり、風の神であるとしている。

雷神とはいわゆる「雷様」。
雷をつかさどる神です。
こちらも『古事記』にその誕生について記載があり、そこでは八柱の雷様の名前の記述があります。 また、学問の神様として知られる
菅原道真が死後「天神(雷の神)」になったとされ、信仰の対象になっています。

古来より日本人の自然への畏敬の念も込められており、厄を払うのに相応しい神様です。
厄を払う以外にも、雨を降らせ豊穣をもたらす・悪を払い成功を掴む・自然災害から守ってくれるなどのご利益があるそうです。


風神雷神図(ふうじんらいじんず)とは、
風袋から風を吹き出し風雨をもたらす風神と、太鼓を叩いて雷鳴と稲妻をおこす雷神の活動の姿を描写する絵画です。

風神雷神図の特徴は?

風神と雷神は視線を交錯させ、息を合わせてダンスをしているかのような「コンビ感」があります。

仏画では風神は「緑」雷神は「赤」と決まっています。

自然現象の「雷」が山に落ちる。
木が裂ける・・・  火がふく・・・
あるいは稲妻は火をイメージさせる。

それによって「雷」=「火」=「赤」
というイメージとなったということは考えられるといわれていますが、

しかし、俵屋宗達筆「風神雷神図屏風」の
雷神は白鬼
です。金地の空間を
跳び回る雷神の肌は,赤より白が似合い
神々しさも強まっているとされます。
貼りつめられた金箔は単なる装飾であることを越えて、無限空間のただなかに現れた鬼神を描くという表現意識を裏打ちするものとして、
明確な存在理由を持っている。傑作と呼ばれるゆえんがここにあるということです。

雷神の白は目が眩むような光の表現ではないか?
 すべての色は、強い光があたると白に近づくことは知られています。
 (逆に光が不足するに従って、すべての色は黒に近づきます。)
 一瞬の閃光は、目の前を真っ白にします。
 金よりも強い色としての白は、光の象徴。
 金地(金箔)の明るさと強さにも負けない輝きの色は?
 そのことから、宗達の描いた雷神の「白」は、光の神・・・?

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約1世紀後に尾形光琳が模写「風神雷神図屏風」の特徴は、風神と雷神を一体として捉え、
調和性を重視して描いていること。

「その裏に絵を描いたのは酒井抱一(さかいほういつ)銀箔が貼られた画面の下部に卉が描かれたその絵は『夏秋卉図屏風』と呼ばれています。

ここまで読んでいただき
ありがとうございました。

「神社・仏閣のひみつ」については今回で一旦終了です。

次回からは・・・「日本人の美の心のひみつ」について探っていきたいと思います。



今日の伝統色は「木賊色」(とくさいろ)

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「木賊色」(とくさいろ)

鎌倉以前からある伝統色名で、
『宇治拾遺物語(うじしゅういものがたり)』
『義経記(ぎけいき)』などにも
その名が登場します。
す落ち着いた渋い緑が中世の武家や年配者の衣装として好まれ、江戸中期には流行色となりました。
地下茎から一直線に伸びる木賊の茎のような力強くも穏やかな深緑

風神雷神の緑とはこんな感じかなぁ・・・?

あくまでも私個人のイメージです。

最後まで読んでくださり
ありがとうございます。

大切なお時間をありがとうございました。



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