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【世界もココロもグラデーションでできている】㉜ 「きもののひみつ」➆

こんにちは 八彩理絵子です。

今日も「きもののひみつ」についての
お話しです。

前回「礼装」について黒留袖と色留袖について    お話をしてきましたが、

以前友達から「色留袖」「訪問着」とあるけど何が違うの? と質問されことがありました。

どちらもフォーマル時に着用できる着物です。

実は見分け方は意外と簡単です。
それは柄の位置です。
色留袖も訪問着も、絵羽模様という着物の縫い目で途切れることのない、  一枚の絵のように見える柄付けがされていますが、                                その絵羽模様が色留袖は裾だけ(帯から下)にあしらわれており、訪問着は肩から裾にかけてあしらわれています。
要するに、「上半身は無地、帯から下に絵羽模様」なのが色留袖、「上半身にも帯から下にも絵羽模様」なのが訪問着なのです。

色打掛

色留袖を訪問着のように友人との食事会や
趣味の集い、 ショッピングなどの外出着として着用するのは難しく、 色留袖はあくまで
フォーマルシーンに着用する着物と
いえるでしょう。

「訪問着」は既婚未婚を問わず、
若い方から年配者まで着用できる便利な       
 着物で、フォーマルシーンでは
準礼装や略礼装として着用します。

古典柄からモダンなデザインまで、
色や柄の種類が豊富で、                       
ファッション性の高いのもポイント。

色留袖は主に結婚式で未婚の親族が着用する
フォーマル用の着物、 一方、訪問着は結婚式にゲストとして出席するときや、  子どもの式典、お宮参りなどの行事、観劇や趣味の集いなど、    フォーマルだけでなくお出かけ着としても着られる着物、と覚えておくとよいようです。

次にご紹介するのは「付け下げ」
左肩にワンポイントの柄が入った             
着物のことです。

袋帯を締めれば格を上げることができ、
名古屋帯や洒落袋帯を締めれば     
格を落とすことができます。

具体的には、袋帯を締めれば子供の卒業式や七五三に着て行けます。         
名古屋帯や洒落袋帯を締めれば、
お食事会や観劇に着て行くことが可能です。

訪問着と間違えられることが多いですが、
付け下げの柄は訪問着とは異なり
ワンポイントで独立しています。

シンプルかつ活用の幅が広い着物になります。


付け下げ

柄が縫い目をまたぐ方が、
着物の製作技術を要します。

付け下げは格式高いシーンからちょっとした
お出かけまで幅広い場面で着ることができ、
どんな時に着べきるかは帯次第で変化します。

付け下げは、金や銀を多用した豪華な袋帯を締めれば子どもの式典にぴったりの着物となります。

入学式や卒業式・七五三・お宮参りなどですね。

主役の子どもに華を添える立場である一方、正式な場でもありますので、柄の主張が強くない付け下げに格式高い袋帯を合わせるのは最適と言えます。

洒落袋帯や名古屋帯は袋帯よりも格が低く、
カジュアルシーンに合う帯だからです。

観劇やお食事会・同窓会・祝賀会などには
特にぴったりでしょう。

付け下げのメリットとして、
年齢を問わず着用できる点が挙げられます。

柄がシンプルなので、帯や小物を変えるだけで年齢に合わせた印象に変えられるからです。

今日はここまでになります。
ここまで読んでいただき
ありがとうございました。

次回は「色無地」(いろむじ)「小紋」(こもん)についてお話ししたいと思います。



今日の伝統色は「紅柿色」(べにかきいろ)              

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紅柿色(べにかきいろ)      イメージ

奈良時代の『正倉院文書』にも記されている
ほど、古くから親しまれてきた柿。
そんな柿にちなんだ色名は多く、
柿色の他、照柿色や薄柿色など、
成熟の度合いや状況に応じて色見は千差万別。その中でも、熟しきったとりわけ
色濃いものが、この紅柿色とされています。

最後まで読んでくださり                        ありがとうございます。

大切なお時間をありがとうございました。






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