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TOP HAT 🍰 を観た

11月20日の火曜日のこと。東急シアターオーブにて、ミュージカル TOP HAT を観た。

“生”ってすごいな、と思った。いろんな衝撃があった。このタイミングで観に来たこと、この日に起こった様々なことが、どれほどの偶然、奇跡で、私の人生において意味のあることか(自分が物事を都合よく過剰解釈しがちなのは重々承知です)。考えれば考えるほど凄すぎてびっくりする。「生のエネルギーの強さにアンテナ塔が刺激・感化され、それが一生分の岐路になり得る」って、本当だね安田くん… って実感した。こういう経験が、直感を鍛えてくれるんだろうな。今回のように、ビビビッと直感の向く方へ。いろんな世界を見に行きたいなあ、なんて思った。

ダンスも歌も衣装も照明も台詞もタップの音もお化粧も飛び跳ねるひとたちの滞空時間も笑いのかっさらい方も笑いの盗み方も… すべてにときめいた。坂本くんのタップ 歌 笑顔 コメディ 圧巻だった。屋良くんのイタリア人も、そのイメージも(当時のアメリカ人から見たイタリア人のイメージ。「ザ」すぎる)飛び交うイタリア語も愛おしかった。

多部未華子さんが本当に綺麗だった。ちょっぴりワガママであどけなさが残るデイル。どんなドレスもお似合いで、照明が当たった白い肌、美しいデコルテ、恍惚とした表情、それを魅せるメイク。デイルの心境が次から次へと移ろうように、クルクルと変貌していくそれらから目が離せなかった。


演出家のマシュー氏によれば、TOP HAT は “スフレのような” 作品だという。わかる。心からフワンフワンになってしまうような、軽やかに飛べるような、そんな時間だった。1935年、映画『TOP HAT』公開当時のアメリカや日本を思うと、もっともっとラブリーな気持ちになる。あの時代に、この作品がどれだけの人の心をスフレにしたのだろう。「映画に忠実に舞台化〜…」と、パンフレットに記載があったけれど、その時代の空気、人々のしあわせをそのまま美味しく味わえるクラシカルなケーキのような。そんなミュージカルであった。

映画も観たいな。

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