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音楽ライター長井英治がセレクトした、90年代ガールポップアルバム 30選②

ソニーミュージックが運営しているwebマガジン「OTONANO」の1月号で、36枚のガールポップアルバムをセレクトさせていただきましたが、そのうち30枚がSpotifyで配信されているので、僕のコメント付きで改めて紹介してみたいと思います。

けがれなき大人への道/鈴木彩子(1993)

1990年に高見沢俊彦の書下ろし曲「独立戦争」でデビューした鈴木彩子4枚目のオリジナルアルバム。中村あゆみを思わせるハスキーボイスで歌われるロックサウンドが特徴。上田知華が作詞・作曲を手がけた楽曲を4曲収録。本作で初めてTOP20入りを果たし、次作の『BORO BORO』は初のTOP10入りをしている。

Sweet Love Songs/加藤いづみ(1993)

ドラマの挿入歌に起用されスマッシュヒットを放った「好きになってよかった」を収録した加藤いづみ、3枚目のオリジナルアルバム。ガールポップというジャンルの教科書のような正統派のアーティスト。本作は初のTOP10入りを果たすヒットになったが、次作のアルバム「skinny」もTOP10入りをしている。

HORIZON~地平線/区麗情(1993)

日本人と中国のクオーターとの間に生まれた区麗情。オリエンタルな雰囲気がなんとも言えない魅力を醸し出しているボーカリスト。デビューシングル「ドキュメンタリーフィルムみたい」や「あこがれて」など、どこか短編映画を観ているような錯覚に陥る。同年にデビューした古内東子同様、優れたボーカリスト。2000年までにソニーから、9枚のオリジナルアルバムを発表している。

愛の神様 恋の天使/井上昌己(1993)

ガールポップの代表格、井上昌己の7枚目のオリジナルアルバム。アルバムには未収録だが「恋が素敵な理由」のヒットで、本作が初のTOP10入りを果たすヒットに。組曲形式で構成された凝った編成のアルバム。今年、デビュー35周年を迎え、現在も精力的に活動を継続中。

Something Doing/峠恵子(1994)

1992年にデビューをした、シンガー・ソングライター峠恵子のセカンドアルバム。和製カレン・カーペンターと呼ばれた、澄み渡るようなボーカルが特徴のアーティスト。収録曲、「ひとさじの勇気」は フジテレビ系ドラマ『あすなろ白書』の挿入歌に使用され話題になった。

夢を眠らせない/松阪晶子(1994)

1993年にデビューした、松阪晶子のファーストアルバム。スマッシュヒットを放った「満月」を収録し、アルバムはTOP10入りを果たすヒットに。ハスキーな歌声が印象的なガールポップアーティスト。3枚のアルバムを発表後、表立った活動はしていない。

From My Heart/米光美保(1994)

東京パフォーマンスドール在籍時代から、篠原涼子と共に確かな歌唱力で活躍していた、米光美保のソロアルバム。角松敏生プロデュースを手がけ、彼女の声の艶や、切なさのエッセンスが余すことなく凝縮された名盤。次作のアルバム『FOREVER』も角松敏生プロデュース。

INNOCENT/石嶺聡子(1995)

石嶺聡子、ファーストアルバム。NHK新人コンテストで、尾崎亜美が書き下ろした「私がいる」を歌唱し優勝。紅白歌合戦出場の切符を手にしている。このアルバムから、カヴァー曲「花」がシングルカットされ最高位14位の大ヒットに。このヒットにより沖縄出身のシンガーのイメージが強くなってしまったが、確かな歌唱力で正統派のポップスが歌える数少ない実力派シンガー。

SATELLITE☆S/佐藤聖子(1995)

1992年にデビューし、ガールポップシーンをリードしてきた佐藤聖子4枚目のオリジナル。98年までに13枚のシングルと5枚のアルバムをリリースしたが、思うような結果を出すことができなかったのは残念。クオリティの高いサウンドは、近年の方が評価が高い。

Lady Generation 〜淑女の世代〜/篠原涼子(1995)

女性アーティス初のダブルミリオンを達成した「恋しさと せつなさと 心強さと」を収録した、 篠原涼子のセカンドアルバムは、小室哲哉プロデュース。1位を獲得する大ヒットアルバムに。


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