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夜の薔薇かなしみ~曲から詩~

夜に出る
かじかの声の響く夜(よ)に
小ぬか雨が頬濡らし
かなしみを溶かすよな
優しき夜に

ひそやかに咲きて
幾日経ちてか
気づかれずいる
庭の薔薇よ

きみも重いかなしみを
抱えし
ゐるのだろうか

絹の肌とて
花びらは
しずくの重さに耐えかねて
今にも散りそで
零れゆく時を なす術もなく
見送りゆくのか

それさえ
気づかれることなきを

ああ
それでも薔薇よ
ひそやかに
咲き誇っているのだ

上の写真は 昼間の薔薇です。

いつも情熱的な、おとなの世界を魅せて こころ潤わせてくださる
なおみさんの薔薇の写真に つられて 我が家の庭の薔薇を
撮りました。
夜のこと
もう眠ろうとしてたのに、光り当てられ 
さぞ驚いたことでしよう。

フジコさんの曲の心潤すまなざしに この詩を作りました。


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