間違っているのは、やりかたか?
最近、患者さんから、続けざまにある言葉を聞いて、少し考えこんでいます。
その言葉とは、「やり方が間違っていたかもしれないんですけど」です。
食事療法に取り組んでいる患者さんが、最近増えていたのですが、その方たちは皆さん、すごくストイックです。
ストイックなので、厳しい食事制限を行ってこられました。
各々、されていた食事療法は異なりますし、
食事療法の結果、ある効果を得られた方もいる。
しかし、最終的に、その結果はご満足いくほどではなかった、というのも共通しています。
そして、先ほどの言葉です。
「自分のやり方は完ぺきではなかったのかもしれない」
いやいやいや~~~!
どんだけ自分に厳しいんですか!!
もっと優しくしましょ!!
と申し上げたい。
「自分のやり方は完ぺきではなかったのかもしれない」
=(イコール)自分のやり方にどこか間違っていたところがあったから、結果が出なかっただけで、
=(イコール)その食事療法が間違ってたわけではないと思うんですが。
ということを、おっしゃっているんだと思うのですが、
いやいやいやいや。
食事療法が正しい間違ってるというのは、その方その方の、体質が基準なので、
食事療法をして結果が出なかったら、その食事療法が間違ってたんですよ~~~!
誰か、その食事療法を勧めた方がいらっしゃったはずですが、その人が診たてを間違ったんです。
「私がやって良い結果が出たので、あなたもきっと良くなりますよ」というのは、食事療法に関しては当たらないのです。
むしろ東洋医学では、そういうのを「誤診」と位置付けます。
体質が人それぞれに違うなんて、当たり前じゃないですか。
私のやってる鍼灸も、体質に合う合わないがあって当たり前。
合わなかったら、途中であっても止めなくてはいけないのです。
東洋医学の治療は、治療してみるまで分からないからこそ、治療家へのフィードバックが大事です。(西洋医学でも、同じです)
そして、ちゃんと物事には、ピリオドを打たねばならないのです。
「これは良かった」「こっちは良くなかった」
それを判断できるのは、ご本人以外にはおられません。
指導した人は、ご本人からフィードバックを貰って、自分の診断ミスを悟るので、フィードバックがないという意味でも、ご本人の気持ちにとどめるのは良くないです。
「自分のやり方は完ぺきではなかったのかもしれない」と、フェイドアウト(あいまいにぼかす)のは、やめてくださいね~~~
(最後に)
そのためにも、食事療法は、しっかり契約を交わし、プロのコーチから指導を受けるのが、ベストですが、そういったコーチはなかなかおられません。
ですので、これまでは、甲田式やマクロビの食事療法を、独学でやっていくしかなかったと思います。
今後も、食事療法のコーチを見つけるのは、簡単ではないことでしょう。
「食事療法」は自己責任、独学でやっていくしかない状況が続くと思いますので、以下だけ注意してください。
1)どんな高名な食事療法も、ご本人の身体にあってなかったら間違いだということ。
2)たとえ正しい食事療法であっても、実行不可能な、敷居の高いものは、結局続けられないということ。(=間違った方法)
3)ずっと人の手を借りる必要があるなら、資金力と相談。
料理は、日々の生活です。
食事は、自らを養うことであり、人が生きる根本であり、「働く理由」でもあります。
一回の食事を「慈しんで」、「楽しんで」、「感謝して」いただくことが、根本ですよ~~~
って当たり前のことなんですが、忘れがちなので。
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