わたしが凍りつく夢
夕陽が混ざって金色と橙色の空気。
たぶん夏。
坂道を、降っている。
あるいは登っている。
さっきまでは、淡雪が降る街の中で、みぞれに滑って転んだりしていたのに。
今のわたしはノースリーブの白いワンピースだ。
坂道の途中、向こうに立っているわたしは青いワンピース。
あの子とは仲良くなれそうな気がする。
すれ違うときに笑いかけて、手を振ってみた。
目が合う。
不思議そうな顔にも、無表情にも見えるわたしがわたしをじっと見ている。
わたしの顔が大きく歪んだ。
驚いて、恐怖で、目も口もくわっと大きく見開いて、体を退け反らせた。
それでわたしも気が付いた。
目の前にわたしがいる。
背中にぞわぞわぞわと怖気が走って、体が痺れた。
そのまま下へ下へ落ちてゆき、
ベッドで眠るわたしの体に着地して、目が覚めた。
これは今朝見た夢。起きた時にはっきりと覚えていて、しばらく心臓がどきどきしていました。
怖くて体も少し震えていたけど、あまりの鮮明さとどこか惹かれる魅力も感じて、覚えている感覚そのままに、すべてを書いてみました。
ホラーもグロテスクも大の苦手ですが、ちょっと怖くて不思議な話は、けっこうすきです。
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