声に出してはいけない日本語 応援の声に背中を押される

はい、懲役太郎です。

えー、私も毎日、新聞は読んでますしテレビは全部のチャンネル録画して見られるようにしていますし、SNSもね自分で書きはしないんだけど、見ては回って、色んなニュースを見てくようにしているんですけど。

先日こんな話を見たんですよ。ある登山家の方、だったんですが、この方は2018年に亡くなられている、故人の方なんですね。
あの世界一の高い山、エベレスト登頂を目指して行ったんだけど、途中で断念して下山していた最中に滑落したのが最後という、そういう亡くなられ方をした方なんですけど、どういう人なのか?どういう生き方をしてこの最後に至ったのは何がどうしてなのか?っていうのを見ていくと、もう、色んな話が出てくるんですね。

一番、私が壮絶というか、そうなるのかと思ったのは、この人指を9本切断するハメになっているんですね、凍傷で。
もう山の高い所というのは想像を絶する過酷な環境で、エベレストの上の方なんていうのはもう滅茶苦茶寒いし酸素も薄いしで、人が生きていられるような環境じゃないんですよ。そこの……もう山頂に近いような所で亡くなられる人っていうのは、腐敗してかないんですよ。腐敗の原因になる菌が生きていられなくて。
で当然遺体の回収なんてできないですから、ずっとそこでそのまま、っていうぐらい厳しい中にある。

だからまぁ指を殆ど全部、第二関節までっていうのもなる、凄まじいんだな登山はって思うじゃないですか?
これ違うんですよね。そのエベレストの高いとこで、その登山家の、男性なんですけど彼はスマホを操作するために、指のとこに穴が開いた手袋を使って、指を覆っていない状態で長い時間外の空気に晒したから凍傷になった、と言われているんですよ。
なんだってそんな、命の安全がこれほど保証されていないような所でスマホなんて出して触るのか?っていう事なんですけど。

これは、彼が配信者だったからですよ。
目標にしていたそうなんですよね、『エベレスト頂上でのネット生中継』というのを。
それを応援するファンがついた、スポンサーがついた、金が集まってきて託されて、人々に持ち上げられた。その目標の達成を望まれて応援されて。
自分1人の話じゃなくなったし、期待に応えようとして頑張り続けていた、というその、結果なわけですよ。
それが無かったらおそらく指の凍傷は無かったし、しかもそれでも、指が9本無くなっても山に行く生き方を取らせたと、いう事なんです、よね。

……すごくこれは、明日は我が身だなって。
「皆が応援してくれてるから後には退かないぞ!必ずやり遂げます、頑張ります!」
というのは、いや気持ちはね立派なんですよ?そういう考え方が絶対間違いっていう事ではないんだけど、そこに客観視とか、現実的な話だとか、世間の流れに沿ってるのかどうかとか。
そういった事を、どこかで途中で落ち着いて考える時間や人が無いとこれは、沢山応援されていれば、それは全てOKなのか?というか。
応援する事が一番の破滅に繋がる事態っていうのはあるぞ
、というのは、あるな、起きているなっていうのは感じる時があるんですよね。


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