支配者スイッチ 「娯楽その1」
こんばんは、闇と光の伝道師、愛を叫ぶじゅにーです。
支配者スイッチ第6回。
今回はみんな大好き「娯楽」の話。
ん、娯楽と支配が結びつかない?いやいや、娯楽は立派な支配ツールなんです。
もはや娯楽も立派な産業となっているので悪い側面ばかりでは無いですけどね。
では、今日もポチっとな♪
「閣下、ご機嫌麗しゅうございます。今回もヨシヒコが…、して、今日は一体何をなされてますので?」
「ヨシヒコか。このテレビというものはまっこと楽しいのう。余は野球を見るのが楽しみで仕方ないのじゃ。」
「閣下…、楽しんでおられるところ申し訳ないのですが、これは人を堕落させる絡繰りですぞ。」
「むむ、やはりそうなのか。どうも見ていると仕事をしたくなくなってしまってのう。」
「閣下は身を粉にして働く必要は御座いません故、多少なりテレビに堕ちても問題のうございますが。」
「余を勝手に貶めるでない!まあ余もテレビの虜になってしもうたのは事実。改めねばなるまい。」
「(ちっ…。)その意気で御座います、閣下。」
「庶民にはこれを見る時間はあるのか?」
「基本いつも半日は働いておりましょうが、毎日ずっと働いているだけでは不満も出ましょうぞ。」
「それはそうであろうな。」
「毎日の余暇として楽しんでいるものと思われますぞ。こちらの意図通りに。」
「合間のCMとやらで洗脳まがいの宣伝が出来るのであったな。」
「基本はそうで御座いますが、番組自体も娯楽性が強いので御座います。閣下のようにテレビなしでは生きていけないまでに。」
「…不愉快であるな。」
「閣下も現実をしかとお見つめなされ。娯楽は程々であれば日々の生き甲斐ともなりましょう。しかし、度を過ぎれば堕落の道しか残されておりませぬ。」
「…余は程々に野球観戦を楽しむぞよ。」
「程々になされるのなら問題は無いでしょうな。」
「して、これを如何に支配に活かすのじゃ?」
「まず、支配する我々側が適度に娯楽を与えることで、民の不満が我々に向かわぬよう仕向けまする。」
「民の不満を解消させるのだな。悪いことではないように思うがの。」
「テレビや書物のように一度買ってしまえばあまり金の掛からない娯楽ならそうでありましょうな。」
「どういうことだ?」
「娯楽による堕落の神髄は、娯楽に継続的に金を使わせて身動き取れなくすることに御座います。」
「楽しさのあまり際限なく金を使ってしまうのか。」
「金が無くなれば働かざるを得ませんからな。反乱どころではありませぬ。」
「働かずして犯罪に走れば何とする?」
「そういった人間も出てくるでしょうが、警邏を強化し犯罪を抑制しておけば、金が欲しければ働かざるを得ないように出来まする。」
「金欲しさに賭け事に走る者もおるのではないか?」
「ならばこちらから賭場を用意してしまえばよろしゅう御座います。適度な賭け金、適度な見返り。民を活かさず殺さずの範疇にて。」
「賭け事に娯楽性が有ればまた良いな。」
「こういうときの閣下は頭が良く回りますな。」
「とりあえずこちら側の賭場、用意してみせよ。」
「御意。(野球賭博は怒られそうだからやめとこ…)」
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