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「夏物語」と「買い物とわたし」あれこれ日記

5/18 土
最近は読書熱が高まっているので、出かける時には必ず本を一冊持つ。この日は散々迷った末に読みかけの川上未映子さんの「夏物語」をカバンに入れた。迷った理由は文庫本の割にとても分厚くて重いから(素晴らしいことであり決して文句ではない)。たくさん歩き回る予定だったので、できるだけ身軽でいたかったけど、それでもいまこの本を置いて別の本を読む気にならなくて持って行った。すごいスピードで読んでる!とんでもなく面白い。


5/19 日
「夏物語」を読み終わった。この本はそもそも内容を全く知らずに読み始めて、いろんな人がいいって言ってるから読んでみようと昨年末に買ったのだった。読み終わってからの余韻がすごい。登場人物の印象が強烈。長い間、長編の映画を観ているみたいだった。描写が細かくて勝手に情景を想像しながら読んでいた。卵のシーンと後半に出てくる男性のシーンはそれぞれ違う感情で「うわぁ」と言った気がする。
感想としては、賛成とか反対とかそんな容易なひとことじゃ表せない問題に対して主人公周辺のあらゆる人物の価値観がぶつかってわたし自身の価値観もあっちに行ったりこっちに行ったら引っ搔き回された。最後に主人公が出した答えが一番その人らしくてよかった。考えることを放棄して、ひとと同じ答えを出すことが一番カンタンでつまらなくて、後悔すると思う。
川上未映子さんの他の本とも繋がりがあるらしくまた読みたい本が増えてしまった。とりあえず読み終わった後は必死に著者の過去のインタビュー記事を読み漁っていた。


5/20 月
アマプラで「ゲゲゲの謎」を観てから特に何もツイートしてないのに、ツイッターの広告欄がゲゲゲのキャラクターをイメージした香水推してきてビビる。みずきと鬼太郎の父とぎり母までは分かるけど、悪役側まであって手広い!と思ったりした。
鬼太郎の映画はたしかに面白かったけどテーマが重すぎて気軽に「面白かったね〜」なんて言えない。そんなレアな分野の面白さだった。いまだに引きずっている。


5/21 火
夜に予定を入れれば強制的に残業しなくなるなと思って飲みに行った日。
10年以上一緒にいるのに最近まで気づかなかったけどめっちゃいろいろ気が合う(というとなんだか安っぽいけど意見が合う)友人がいて、mbtiとか好きになるものとか、仕事に対しての考え方とかなんかこんなに合うもの?って思いながら話してた。その子の方が考えが大人だしめちゃくちゃしっかりしてるから話してて視野の広さに感心してしまう。

最近はすごい人を前にしても比べて落ち込まなくなった。比べることが烏滸がましいと感じて早々に手放す。人にはあるけど自分にはないものが多すぎて絶望するのに慣れた。この状態が良いのか悪いのかはわからない。


5/22 水
ぽんぽんぽんと嬉しいお誘いが続いていてにやにやと喜んでいる。いまだにうじうじして「わたしは会いたいけど向こうはどうかな?」とか思ってしまうからよくない。会いたい人はとっとと誘うべき。今年ももう半分終わるし。
ぜんぜん関係ないけど最近先輩から「俺はいいけどYAZAWAがなんて言うかな?」の起源となるエピソードを聞いてさすがヤザワ……と感心し、その後しばらくその言い回しを噛み締めてた。瞬間的な流行語になった。

それはさておき、想像もしなかったような嬉しいことが起きまして、これについて書こうとすると緊張して筆が進まないので(完全なる比喩、気持ちの整理ができてない)、どこかまた別の機会に書きたい。こんなことがありました。うれしすぎる!

ツイッターもnoteも続けていると思いもよらない良いことがぽんと降ってくるのだなーと思う。ツイートにいいねをしてくれた人や声をかけてくださった文春の方や、山内マリコさんご本人のおかげなので運がよかったとしか言いようがない出来事。感謝して過ごします。


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