見出し画像

オリジナルCDを400枚捨てた話

タイトル通りですが、CDを大量に捨てました。今まで購入したCDではなく、自分が制作したオリジナルCDです。先に断りを入れておくと、悲しい話ではありません。今日はその小話を。

--

第一弾で作った「Summer Slumber」は目安もわからず500枚制作しましたが、ありがたいことにほぼほぼ完売することができました。

そこで第二弾「デートに行こう」は調子に乗って1,000枚を制作・・・したところ、いまだに在庫が870枚ほどあります。とはいえ、いつか自分が人気になれば過去作も売れるやろ・・・と思い背負い込んでいるのですが。

第三段「ミズイロサブマリン」は控えめに300枚、第四段「まどろみベスト」は自信作だけど控えめに400枚。いずれもけっこうな在庫を抱えてしまい、もうCDはつくらん!!!と決心しました。

とはいえ、なんかディスクってやっぱりテンション上がるよね、ということで最新作の「LOOPER POP」は”ディスクのみ”を300枚制作しました。CD300枚、ケース付きフルパッケージだとでかい箱3箱で来るのですが、ディスクのみだとコンパクトな1箱で届き、精神衛生上大変良いです。

在庫を抱えるのが嫌なら、フルパッケージを50枚だけとか作ればいいんじゃないの?という疑問も浮かぶでしょう。しかしCD制作の工程上、最初のマスター制作に最もお金がかかり、あとは何枚作ろうが値段はほとんど変わらないのです。100枚でも7万円、1,000枚で8万円とかそんな世界です。なので将来売れることを期待して数百枚制作してしまいがち。

--

新潟から東京に引っ越す際に、さすがに在庫CDだけのダンボール12箱を運ぶのはきついということで、2箱ほどだけを運び、残りは友人宅へ。そして新たに東京で「まどろみベスト」を400枚(4箱)制作。6箱になったのが色々あって5箱まで減って、落ち着いてきた頃でした。

・・・断舎離してぇ!!!!!!

そう、日々売れるわけでもなく部屋を占領しているCDの在庫たち。そしてわたしの今の主戦場はサブスク市場。CDは作らない宣言をした。さらに1-2年のうちに瀬戸内のあたりに引っ越してみたいと来た。荷物を減らしたい自分にとってCDはもはや負の遺産。捨てよう。一箱だけ残して、残りの400枚を捨てよう。そう思い立ったのが先月のこと。

しかし、CDを捨てるとなると何ゴミなんだろう?と調べてみると、どうやらパッケージごと燃えるゴミにまとめて捨てていいらしい(※自治体によります)。とはいえ、正直袋にCDを400枚詰めて捨てるのはCDにも申し訳ないし、なんだか心が痛みます。

そこで友人に相談してみたところ、CDの無料回収を行っている施設がありました。海老名に位置する三星化成工業さん。電話で持っていく日時を伝え、工場へCDを持っていくことに。

受付は感じのいいおじいちゃんが対応。セルフサービス(?)だと思いこんでいたのですがめちゃくちゃ運んでくれました。ありがとうございました・・・!

「これ、アイドルか?」

「いいえ、自分のオリジナルです・・・」

と恥ずかしながらも返答。

「おお、そうか、てっきりアイドルだと思ったよ。アイドルのCDが大量に送られてきてたからね。ー

曰く、数年前までの”CD付き握手券”はさまよいさまよって、ここへ流れ着いていたみたい。SNSや口コミでここでリサイクルしてくれる!と広まっていっていった結果、毎日大量のCDが送られてくることになったようです。もちろん、アイドルだけではなく、今回の自分のようなケースもあります。

ー でも最近は送られてくるCDも減ってたから、持ってきてくれて嬉しいよ。」

おじいちゃんの嬉しいという一言を聞いて、少しほっとしました。なぜ回収にお金がかからないかというと、プラスチックリサイクルを事業にしているからで、そのもととなるCDがなければなにも始まらないので、持ってきてくれるのは嬉しいとのことでした。

大量に作りすぎてしまった自分に非があるのですが、こうしてリサイクルを事業にしている会社があり少し救われます。その上この会社、障害者が仕分けの仕事をしていて活躍の場を生み出しています。受付のおじいちゃんも含め、はたらいている人みんながフランクで献身的で、本当に素晴らしい会社でした。

不要になったCDといえども、雑に扱われたる最後じゃなくてよかった、と心底思いました。生まれ変わってどこかでまた素敵な人に出会えますように。

記事を読んでいただきありがとうございます!いただいたサポートでいつものご飯がちょっと豪華になります!