街の花屋の役割
あなたの街には花屋さんがありますか。花屋さんとひとことで言っても花屋さんの営業スタイルは様々です。
花束を作ってくれる小さな生花店、花苗や植木鉢、土などの用土が並んでいる園芸店やホームセンター。おそらく、皆さんが住んでいる地域には、花屋さんが最低でも1件はあるのではないかと思います。
小さな女の子が憧れる職業の代表にはいつも花屋さんがあります。私たち女性にとっては男性に比べ、花屋さんは特に身近な存在です。
そんな私も幼少期に花屋さんになりたいという夢を画用紙に描いていました。それはクレヨンで5歳の時に描いたものです。
小さな赤い屋根の平家の建物で、角丸のアールの小さな窓辺には鉢花が並べてあります。店先に並んだ鉢花、手に花をもった自分と、それを受け取るお客様。そこに描かれた人はみんなにっこりと笑っていて、青い空には太陽と虹、そして羽を大きく広げた鳥の姿もあります。
なんだか晴れやかで、喜びに溢れるクレヨン画でした。
ところでみなさんの街にある花屋にはどんな風景がありますか。
私が幼い頃に描いたような晴れやかで華やかな笑顔の風景が広がっているでしょうか。日々の暮らしの中で、つい立ち寄りたくなる、お花を一輪飾ってみようかしらとイメージが膨らむ、そんな花屋はどのくらいありますか。
私は幼い時に描いた絵のような、なんだか楽しそうでみんながニコニコしていて、華やかなお花で溢れる、そんな花屋を目指し、福岡県でお店を営んでいます。
販売形態は実店舗での花苗の販売と寄せ植えの教室、オンラインショップでの植え込み資材や花苗セットの販売の2本の柱です。スタッフ数は役員が私を含め3名、正社員5名、アルバイト6名の計14名で運営しています。
福岡県に2店舗、オンラインショップの配送業務を行うガレージ、そして東京には花卉生産農家と提携した無人販売専門のショップがあります。
コロナ禍の影響で一旦お店や教室を休業した時期がありました。先行きの見えない状況で不安の中でしたが、その時に挑戦した様々な出来事から一つの「花屋としての本来あるべき姿」を感じ取ることができました。
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