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【機材レビュー】Nikon D300

久々の機材レビュー第三弾。今回はD300です。

投入の発端

前々回から見てもらった方はわかるのですが、D7100とD800Eを既に所持している状態でした。その中で、なぜまた新しくAPS-C機を探すのか。原因はやはりD7100のピンズレ問題です。快適に撮影できないものほど撮影に不満を感じさせるものはありません。
D800Eでもなんとかなるかなとは思っていましたが、APS-Cのサブ機は欲しいもの。そんなわけでD300を探し始めました。
が、キタムラ中古ではネットに回るとすぐ売り切れるというレベルの人気となっており、商品が出ては負け、出ては負けを繰り返していました。
そんなことをして2020年11月。なんばcityのキタムラに立ち寄ってみると、なんとD300があるではないですか。しかも目立つ傷はほぼなく、グリップにベタつきがある程度。相場よりも少し高かったと思いますが、即決しました。

帰ってすぐさまショット数を確認。8500回。

8500回!!!!!!!!!!??????????????

当たりも当たり、大当たりです。相場より少し高いのにもこれなら納得がいきます。
グリップの汚れもウェットティッシュですぐ取れる程度のものだったので助かりました。

D300について

D300は2007年に発売されたNikonのAPS-Cフラッグシップ一眼レフです。D3と共に業界を大きく動かしたとかなんとか。その後2009年にD300S、2016年にはD500が発売されています。
10ウンネン前のカメラなので、メーカーのサポートも既に切れています。画素数も今からすれば決して多くはない1200万画素。動画撮影機能もありません。ではD300を買うメリットとは。個人的な観点から4つ紹介します。

ひとつはシャッターのキレの良さです。今まで使った中でD7100は軽くサクサクと、D800Eは1ショットごとに重厚感のある、力強いシャッター音です。D300はその両者の中間的な感じのシャッター音になります。軽すぎず、かといって衝撃がくるようなものでもない。本当にいいシャッター音です。
二つ目はサブモニタの見やすさです。D7100はもちろん、D800Eよりも大きいサブモニタ。出発前の電池、カード挿入確認や、電池残量、露出設定など、サブモニタって意外とよく使うんですよね。やはり大きい方が見やすいです。
三つ目はAF-ONボタン。これはD800Eと同じ理由で、筆者が眼鏡をかけており置きピンを多用するためです。
四つ目はバッテリーグリップMB-D10の存在。これを装着すると連写速度が秒間6コマから8コマに引き上がり、縦位置のホールドも楽になります。

あとはどのようなニーズでも享受できるメリットですが、「安い」ということですね。当機種の中古相場は1万円台後半まで落ちており、MB-D10も含めて2万円台前半で揃えられてしまいます。秒間8コマ連写のAPS-Cが、2万円台で買える。これを叶えられるのは他はEOS 7D(初代)くらいしかないのでは。え、あっちはバテグリなくても8コマ連写できる?ソ,ソウデスカ…

何はともあれ10何年前の機材ですが、費用対効果はかなり大きいと思います。
お待たせしました。鉄道写真の作例を載せますね。

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レンズは投入以来ずっと主力として使っているTAMRON 70-200mm f2.8(A009)です。相性も良かったようで、f3.5あたりからしっかりと解像してくれます。

とここで、当機種をサブ機としての立ち位置を確固たるものにするレンズを2021年1月に投入しました。
Ai-S NIKKOR 80-200mm f4です。

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巷の評価を見ると結構良いというレビューが多かったので気になっていました。私が手にしたものはヘリコイドが固まっておりフォーカスリングが回しづらい個体でしたが、その代わり英世さん2枚で購入できるという安さにつられて買ってしまいました。
で、D300との相性ですが。

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これがまためっっっっっちゃいいんですよ。
開放から写るし、キレのよさは70-200mm f2.8にも匹敵するレベル。それでもって70-200よりも軽いわけですからサブシステムの完成です。
D300+バテグリ+当レンズはトータルコストで3万円以内です。なんというコスパ。標準レンズ買ってもうまくいけば3〜4万で収まるレベルです。凄すぎる

【2021/10/19追記】
6月にD500を投入して以来、さらにサブ機としての立ち位置を確固たるものにしつつあるD300ですが、80-200/4、さらに4月に投入したSIGMA 55-200mm f4-5.6 DCとの相性は、自分が持ってるボディの中ではダントツでD300が良いです。ここから考えられるD300の使い方は、レンズの性能に対してボディ側がオーバースペックにならぬよう、オールドレンズ、安レンズの母艦として使っていくやり方があるかなと思います。

そんなわけで、D300と80-200mm f4のサブシステムを安価に構築することができました。みなさんもぜひ。特に鉄道が被写体の方、おすすめですよ。

ではここからD300のデメリット。
一つ目はAFポイントの切り替えが面倒です。現行機はモニター覗かなくてもマウント接合部の側面にあるボタンとダイヤルで切り替えができますが、この世代のカメラは操作方法が違い、いちいち設定画面を開かないとAFポイントを切り替えられません。たまに3Dトラッキングを使いたい場面が出てくるわけですが、そういう時に面倒。
二つ目はオートホワイトバランスの不安定さ。晴れの日でも曇りと誤認識するのか暖色が強くなってしまう時があります。一応RAWで撮ってるので修正は効きますが、、

それくらいでしょうか。高感度耐性についてはもう最初から諦めてます。だって2007年のカメラですから。
どんな人に向くかというと「昼行限定で、安価に望遠を使う撮影がしたい」という人におすすめできます。先述の80-200mm f4との組み合わせもおすすめです。比較対象は先述の初代7DやD7000などでしょう。D7000とは、(D7100を使ってきた筆者の身としては)AFの信憑性を取るか、高感度耐性を取るかで変わってくると思います。前者は当機種が、後者はD7000が有利になる…らしいです。7Dとは、どっちが操作しやすいかで決めましょう。

【2022/7/20追記】
今年2月にD3を導入してから、当機の立ち位置が完全に失われてしまい、かといって市場に放出したってロクな値段で売れないため、どうしようか悩んでいました。そこに、これからカメラをはじめたいという後輩が現れたため、6月に当機を譲りました。
活躍の場を与え続けること。それがカメラにとっても良いことではないかと思います。

ではでは。

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